昨日の夜のミーティング(というかおしゃべり)で、明日マヤグスクの滝へ行こうという話になった。この滝は、西表縦断道のほぼ中央に位置し、かなりの健脚でなければ見に行くことができないという滝。しかも、ヒルやハブなど危険な動物も多い場所。しかし、それにひるむことなく7人が名乗り出た。自分も膝のけがの具合が心配であったが、この水不足でヒルも少ないだろうし、大丈夫ではないのという常連さんの後押しを受け、行くことに決定した。
マヤグスクの滝の行き方について簡単に説明しよう。まず、浦内川の遊覧船に乗って軍艦岩というところまで船で行く。そこから、マリウド/カンピレーの滝までは誰でも行ける観光地であり、遊歩道がよく整備されている。ここまでは徒歩30分。カンピレーの滝からは西表島縦断道に入り、ところどころに印がつけられた木をたよりに山道、河原を歩いていくこと1時間半、扇型の美しい滝に到着することができる。(徒歩の時間は人によってまちまち)
ただし、このコースにはタイムリミットがある。遊覧船の運行時間は9時から運行を開始し、軍艦岩の最終出発時刻は16:30。この時間を過ぎて戻れないと、山の中に取り残されてしまう。 船は約30分かかるから、実質7時間以内に戻らなければならない。そのため、9時ぴったりに船乗り場に着いておきたかった。しかし、無料送迎バス(単なるYHの車)が出ていったきり戻ってきていなくて、9時過ぎになってやっと戻ってきた。ここのYHではレンタカー屋も兼業していて、朝は何かと忙しいのだ。そんなこんなで船乗り場に到着したのは9時半。いよいよマヤグスクの滝探検隊の出発である。遊覧船自体は2年前にも乗っているが、30分ほどの船旅を楽しむ。

軍艦岩からは徒歩となる。マリウドの滝まではあっという間で、20分ほどで滝壷に到着した。ここでしばし遊ぶ。滝の裏に行ってみたり、ポットと呼ばれる穴に入ってみたり。ポットとは、侵食によって河原の岩に穴があいた状態になったもので、ここの河原にはいたるところに大小様々に穴があいている。そこに水が溜まって直射日光が照りつけるため、すっかりお湯になっているのだ。まさに立ったまま入れる一人温泉。結構これが面白いもので、入ること自体もさることながら、他の観光客に写真を撮られてしまうほど、見ていても面白い。
すっかり遊びすぎて、時間を取ってしまった。次のカンピレーの滝へ向かう。マリウドの滝から数分で到着。ここでも少し遊んで、11時になって、やっと縦断道へと入っていった。最初縦断道へ入るところでとまどったが、入ってしまえば一応道ができているのでそうは迷う心配はない。ただ、ヒナイサーラの滝ほど印はないのが少々不安でもある。

今日の天候はまさに快晴。ハイキング日よりと言いたいところだが、気温がとにかく高い。直射日光が容赦なく照りつけ、腕時計の温度計は38度を記録したときもあった。山の中を歩いていればまだ良い方であるが、河原を歩いていると照り返しもありすごい暑さになる。
西表縦断道に入って、グロテスクな黒い塊をよく見かけるようになった。動物の血を吸って生きているヒルである。水不足の影響でこれでも少ないらしいが、葉っぱをひっくり返してみると、うようよいる。ヒルに食われた場合は、ライターであぶるか、ナイフでちょっとひっかく。しかし、外れた後しばらくは血が固まらず、かなり大変らしいので、ヒルの気の済むまで血をすわせて蓋をしておくのがいいらしい。その後、自然に落ちるそうだ。
黙々と歩きつづけること1時間。12時に第一山小屋跡に到着。昔は小屋を建てていたらしいが、今は何もない。ちょうどいいスペースになっているので、縦断する人のテントをはる場所として利用されている。ここでしばらく休憩とした。すぐ横に川もあるので、テントを張るには最適な場所といえよう。ここまでくれば、マヤグスクの滝まであとは30分ほど。さぁ、もうひとふんばりだ。
10分ほど休憩して、また山道をひた進む。すると、急に川に出た。一ヶ所川を渡る必用があるといわれていたところだろう。ロープが渡してあり、川の水が増水していても渡れるようになっていた。が、今日の水位は少なく、全く問題はなかった。ただ、ここで道を間違えてしまったらしい。地図的にはこの川を登っていくとたどり着けそうだったが、川を渡ったところに道が続いていたため、そちらに向かっていってしまった。
そして、河原をひた進むこと30分。時間が13時を過ぎたところで軍艦岩から徒歩2時間半のところまできた。これでまだたどり着けないと、タイムリミットに間に合わなくなってしまう。ということで、マヤグスクの滝への到着を断念。河原でお昼とあいなった。目的地までたどり着けなくて残念だったが、YHのみんなと一緒に歩いてきたことだけでも楽しい一時であった。
お昼を食べて河原で遊び、13時半を過ぎたところでそろそろ帰ろうかということになり、同じ道を戻る。すっかり歩きに慣れたせいか、途中休憩を取りつつも、マリウドの滝に15時半に到着した。ここまでくれば、もう乗り遅れる心配はない。少し滝で遊んでから、遊覧船乗り場へ到着。無事最終遊覧船に乗ることができた。
目的は達成できなかったものの、良い森林浴になったし、奇跡的にだれ一人ひるに食われなかった。しかし、また次回への課題を残したことで、来年も八重山にくることが決定してしまった。最後に、YHの車を待つ間、お土産屋さんへ。軒を連ねる一番左側、みきというお店がみどり荘御用達で、冷たい麦茶を頂いたり、お店のおばちゃんとおしゃべりしたりして過ごす。みどり荘の人たちは相変わらず仲がいいねぇとはおばちゃんの談。
YHへ戻り、夕飯を食べてごろごろしていると、夜光虫を見に行こうと、みなさんで港まで出かけることに。港までと行っても、YHの裏が港だから、歩いて数分である。夜光虫というのは、岸壁などにたくさんいて、石などを投げると光る虫。しかし、今日はいまいち不発。それでも、満天の星空の元、のんびり腰を下ろして皆で語り続けたのであった。
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