さて、本日のメインイベントは終わり。気温が36度にもなる一番過酷なところと言われていたが、朝早い時間に来たこともあって、30度にもならずに観光を終えることができた。後は、お決まりの今夜はコンヤに泊まるというフレーズで、休憩と昼食だけで、一気に今日のホテルがあるコンヤへ向かう。

次の休憩所は大きめのお土産屋で、その一角ではちみつの試食が行われていた。タダではないが10TL(70円)ということで、誤差の範囲だ。ちなみに、トイレが有料の場合も10TL程度必要になる。はちみつはトルコではかなりポピュラーで、お土産としても重宝される。
固めのはちみつは、さかさまにしてもなかなか落ちてこない。これにケシの実とヨーグルトを混ぜると、トルコ風はちみつヨーグルトだ。ちなみに、ケシの実そのものは大丈夫だが、大麻の元でもあるので日本に買って帰ることは避けた方が良いだろう。様々な種類のはちみつが売られており、珍しいチャムバル(松の木)を買って帰る。

次の休憩ポイントは遅めの昼食で、トルコ風ピザのピデを食べる。基本的にイタリアのピザと同じだが、長方形の形。プレーンとひき肉が載っているものがあり、コンヤに近いこともあって、エトリ・エキメッキ(肉入りパン)という種類のようだ。まぁすごいうまいというわけでもなく、パンというだけあって、インドのナンに近いかとも思った。ほとんど味がないので、オリーブオイルやレモン酢、ザクロ酢などをつけて食べる。
併設されたお土産もいよいよカッパドキアに近づいたように、気球のお土産などが出るようになった。カッパドキアは、奇岩で有名なはずなのに、すっかり気球の方が有名になってしまった。

昼食後は休憩を一回はさみ、トルコ第6の都市コンヤに到着。ここまで観光地巡りだったので、小さな町が多かったが、コンヤは地方都市とはいえ、トラムが走り、商業ビルが立ち並び、大きな町に降り立つのは今回の旅では初めて。街を歩く人も多く、日本で言ったら博多のような感じか。
コンヤの歴史は古く、ペルガモン王国の一部でもあった町。トルコの歴史は複雑なため、うっかりするといつがいつやらわからなくなるが、ギリシャやローマに支配されたあと、セルジューク朝でトルコ系民族の王朝が樹立したのが、トルコ民族として初の国家のようだ。コンヤは、その重要な都市の一つであり、首都にもなった。しかし、そのセルジューク朝の期間も短く、すぐにオスマン・トルコ帝国になってしまう。

ここでの観光は、セルジューク朝時代(11世紀ごろ)に、イスラム教の神学校として建設されたインジェ・ミナーレ神学校。改修中ということで中には入れず、外観だけの見学となった。イスラムらしく外壁の装飾が見事で、確かに外観を見るだけでもすばらしい。イスラムの建物は、どれもこれも外壁彫刻が見事なことが多い。

次に向かうのは、メヴラーナ博物館。イスラム神秘主義メヴラーナ教団の創始者であるジェラール・ウッディーン・ルーミーの霊廟であり、教団の総本山。1923年のトルコ革命で教団は解散させられたが、歴史的文化価値から復興し、今では博物館になっている。くるくると回転し続けて踊るセマーでも知られ、旋舞教団とも呼ばれるようだ。そんなわけで、町中いたるところに、セマーの像が立っている。なるほど、ドバイで見たずっと回り続ける踊りはこれだったのか。

ここまではローマやギリシャなど紀元前後の完全に遺跡となっているところを見てきたが、ここにきてイスラムの感じが漂う。日本で言えば、縄文、弥生時代から鎌倉時代に一気に来たわけで、歴史的に見ても千年ばかり進んだともいえる。博物館内には、メヴラーナの棺や預言者ムハンマドのあごひげ(が入った入れ物)を見ることができる。

建物周辺は宿舎だったところで、人形が当時の修行僧の生活を再現している。相変わらずの暑さなので、集合場所の外で待っているだけでも汗だくになる。売店にでも行こうと思ったら、500mくらい離れたところで、行って帰るだけでまた汗だく。

同じコンヤの街なのに、今日のホテルはバスに乗って30分。郊外の何もないところに、なぜかどーんと立った高級ホテル。スーパーに行くならここがいいと言われていたところなのだが、なんと歩いて15分。夕食時間を一時間後に遅らせてもらったが、それでも急いで行って帰らないといけない。ホテルの周りは、アメリカチックに歩いている人は誰もいないのだが、トラムの駅を超え道路の反対側には街があって、急に人だらけ。
スーパーって、最初に行って物の相場観を調べるために行きたいのだが、もう旅は終盤。まぁ、一度も行けないのよりはありがたい。500mlのビールが50TL(350円)なので、日本と同じくらいか。これといっためぼしいトルコらしいお土産はなかったのも残念なところ。強いて言えば紅茶くらい。アップルティなど、いろいろな味が準備されているのが、トルコらしい。そういえば、ソフトドリンクと言えば、オレンジかグレープと相場が決まっているが、トルコではチェリーがもっともポピュラーらしく、飛行機でもチェリージュースが用意されていた。サクランボの消費量が世界一というのもうなづける。

夕食はいつものホテルバイキングで、相変わらずのバターライスにパスタ、焼肉と焼き野菜。さすがに3食目となると、そろそろ飽きてくる。特にすごいうまいというわけでもないので、世界三大料理の名が廃るというものだ。話によると、世界三大料理とはオスマン帝国時代の宮廷料理のことを指しており、フランスと中国に続き、ヨーロッパとアジアとアラブの融合した料理ということで三番目に入ったそうだ。だが、今ではその片鱗すらなく、ドネルケバブくらいしかトルコらしい料理はなくて、しかも簡単に言えば焼肉だ。もう少し、いろいろあったらなと思うのだが。
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