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5月4日(火)
【オルチャ渓谷ツアー】
フィレンツェ 9:00 10:50 モンタルチーノ 12:00 14:00 サン・クイリコ・ドルチャ 14:30 15:00 モンティッキエッロ 15:20 15:40 ピエンツァ 16:30 19:00フィレンツェ
Hotel Rex Florence

今日は一日オルチャ渓谷のツアーである。フィレンツェから南へ車で二時間強のトスカーナ地方にあり、世界遺産のシエナからさらに南にある。北海道でさんざん何度も行った美瑛や富良野のようななだらかな丘と糸杉の風景が拡がっている。世界遺産としては、いくつかの小さな町をまとめて歴史世界遺産に認定されているが、どちらかといえばイタリアには珍しい、この丘の風景がメインの自然遺産だ。

9時にホテルまで迎えに来た人は、イタリア人と結婚して住んでいる日本人。他にも何組かいるかと思ったら誰もいなくて、完全なプライベート観光だった。バスということも無く、普通の乗用車で、イタリアらしくFIAT車だった。

まずはひたすら車を南に走らせる。途中シエナも世界遺産で行ってみたい町だったが、今回はスルーして、さらに南の小さな町を目指す。プライベート観光なので、行きたい町は自由に選択できるが、電車でも行けるところはまたの機会でも良いだろう。

最初に到着したのはモンタルチーノという町。今日回る4つの中では比較的大きな町だが、普通の町に比べればこぢんまりしている。お城の前で車を降りると、町の中を自由行動となる。あまり事前準備をしていなかったので、どこをどう回れば良いのかよくわからないが、石畳の街中を下っていくと丘の上の教会に出る。天気が良ければさぞ見晴らしの良い風景になると思われたが、グレーの厚い雲に覆われて、景色はいまいち。

モンタルチーノぶらぶら町を歩きながら、途中で小さな店に入り、ワインやチーズを見て回る。ワインは言わずもがなトスカーナワインであるが、さらに地域の特色がある、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの生産地だという。しかも地元の人向けなので激安。チーズはペコリーノチーズが有名だが、様々な種類がある。お土産は選び放題で大変だが、実はこの後行く町でもそれぞれ特色があり、買い切れない状態だった。また、蜂蜜でも有名な町で、蜂蜜もしっかり買い求める。

モンタルチーノの丘の風景集合時間になっていたので戻らざるを得ないが、雨もやんで天気が良くなってきたので、先ほど行った教会の裏の丘の風景のところに再度連れて行ってもらう。こんな事が出来るのもプライベート車ならでは。陽が差すくらいの天気の変わりように、やはり曇り空の風景とは全く違っていた。

レストラン12時を過ぎたので、昼食の時間である。昼食もツアー料金含まれている。ブドウ畑の真ん中にあるレストランで、アグリツーリズモとして訪れるくらいの完全な畑の中の一軒家で、他に客は誰もいなかった。ちなみに、アグリツーリズモとは農村でゆっくり過ごそうというのんびり旅のことで、ここトスカーナではかなり一般的、交通機関が全く無いのに、歩いている人をよく見かけた。昼食からかなりのフルコースで、ワインまで飲めてかなり良かった。

糸杉のある風景町と町の間は丘の風景が拡がっていて、まさに美瑛のような見事な景色を見ることが出来る。ゆるやかな丘の風景に、糸杉がアクセントを与える。朝の雨が降っている中ではさぞ見栄えも悪いだろうと思ったが、お昼以降天気が良くなってきたのも良かった。

サン・クイリコ・ドルチャ次に向かうのは、サン・クイリコ・ドルチャという町。モンタルチーノとピエンツァの間にあり、ローマへの巡礼の道フランチジェーナ道とローマとフィレンツェを結ぶカッシア街道が通っていた中世に栄えた町。きれいな庭園も特徴的。今では、のんびりした小さな田舎町で、メインストリートを歩くと5分もかからない。なのに、トイレに行ったりあちこちぶらぶらしすぎて、ガイドさんに道を間違えましたか?なんて言われてしまった。

今は咲いていなかったが、小さなバラ園もきれいに整っていて、町並みはきれい。ガイドさんに促されてワインの試飲をすると、またワインを購入する。白ワインのハーフボトルがなんと2ユーロ。まったくもって激安である。

オルチャ渓谷次に向かうのは、モンティッキエッロという町。その前に、オルチャ渓谷といえば、よく写真で使われているくねくね山を登る道が見える場所へ。糸杉と丘の風景が絶妙で、確かに見事な風景である。ここに行くために、モンティッキエッロの町に行くのであろう。

モンティッキというのも、モンティッキエッロはとっても小さな町。町を一周するのに5分もかからなくて、周回道路しかない。だが、ここから見る丘の上にあるピエンツァの町もみごとで、糸杉の丘の風景も素晴らしい。そういう点でもこの町自体が目的地ではなく、仕方なしに寄るポイントなのだろう。

ピエンツァ最後の町は早くから世界遺産に指定されていたピエンツァである。この町出身のローマ教皇ピウス2世がみすぼらしい町では沽券にかかわるということで、その当時はやりのルネサンス調に作られた町である。ペコリーノチーズの本場で有名とあって、あちらこちらとチーズの店が並んでいて、お土産にも困らない。

ピエンツァ小さい町なのはここも変わらないが、観光客が多く訪れ、さすが世界遺産に古くから登録されていただけはある。4つの町を巡り、何処の町が一番良かったかと言えばここピエンツァであるが、街々の間の丘の風景が素晴らしく、まさに北海道・美瑛の楽しみ方と同じ感じだった。

最後はまた同じ道を2時間半戻り、フィレンツェの町に帰ってきた。昨日よりも幾分早いが、一日歩き回っていたので、荷物を置いたら一昨日も行った、近くのレストランで夕食とした。こうして、三連泊したフィレンツェ滞在も終わった。

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