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5月2日(日)
Roma Termini8:15 AV9510 9:50Firenza S.M.Novella 10:27 11:34 Pisa Central
ピサ市内観光(ピサの斜塔)
Pisa Central 16:20 18:22 Firenza S.M.Novella
Hotel Rex Florence

今日もなんだかんだで朝が早い。テルミニ駅までタクシーで向かうと、予想通りチップ込みで15ユーロでOKだった。やはり呼び止められた人に付いていったらろくな事がない。これから乗る列車はユーロスターイタリア・アルタベロチタ(AV)と呼ばれるイタリアの高速列車である。イタリアの高速列車は始めてイタリアに来たときにペンドリーノETR450に乗って以来だから、かれこれ14年にもなる。英仏海峡を渡るユーロスターと同じ名称で紛らわしいので、ユーロスターイタリアと呼ばれ、高速列車を意味するAVが付けられている。

ユーロスターAV ETR500高速線ディレティッシマを300km/h運転を行うETR500を赤い矢(Frecciarossa)、カーブでも減速しないで走ることが出来るETR480,ETR600を銀の矢(Frecciargento)とも呼んでいる。早割のオンライン申し込みで随分安くなったので、ここは一等車にしてみた。元々新幹線と同じ車体幅なのに、横三人掛けなのでかなりゆったりしている。

イタリアにしては驚くべき事だが、定刻に出発した。程なくすると、お菓子とお飲み物のサービスが開始される。さすが一等車である。ローマからフィレンツェまでの距離は260kmで、東京〜名古屋くらいの距離をノンストップで走る。注意しなければならないのは、各都市同じ事が言えるが、フィレンツェにも駅がたくさんある。フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラが一番大きな中央駅で、この駅に到着しないユーロスターもある。本当はもう一本あとの列車にしようと思っていたのだが、全然違う駅だったので、この列車になった。

昔ながらというか適当というか、フィレンツェには10分も早く到着した。イタリアでは相変わらずゆとりを持ったダイヤが組まれている。駅からホテルまでは徒歩10分くらいだが、まだ朝早くてチェックインは無理だろうし、雨が降っているので、荷物預かり所に荷物を預けて、ピサへ向かう。

普通列車自販機もあったが、窓口が開いていたので、ピサまでの切符を購入。やはりローカル線なので、普通列車しかないようだ。しかし、快速列車なので、一時間くらいで到着する。他にも日本人の家族連れが同じ列車でピサを目指していた。フィレンツェから半日ツアーがあるが、わざわざツアーで行かなくても、自力で十分行ける。

パスタ空はあいにくの雨模様。駅から徒歩で15分くらいののところに大聖堂があるので、町の中心を見て回りながら歩いていく。中心街と言っても田舎町なのでまったく何もない。ピサの斜塔が見えてきたところでちょうどレストランがあったので、お昼にする。今日のお昼もパスタだ。

大聖堂そしていよいよ大聖堂へ向かう。何はなくともピサの斜塔のチケットを入手しなければ。もしかしたら、もう斜塔の入場券が終了しているかと思っていたが、なんとか2時間待てば入れるようだ。ピサと言えば斜塔が有名で、その斜塔は大聖堂に併設された塔であり、日本で言ったら五重塔のようなもの。また、フィレンツェでも見られる洗礼堂や墓所(カンポサント)などがあり、美術館も含めてどこに入場するかで購入するチケットが変わってくる。

大聖堂そのため、チケット購入時には事前に行きたいところを考えておかなければならない。今回は、墓所と美術館は行かなくても良いかなと思ったので、三カ所のチケットを購入する。一通り回ってくれば、ちょうど良い時間になるだろう。チケットを購入すると、早速大聖堂の内部に向かう。これと言って他の大聖堂と代わり映えはないが、基本的にはフィレンツェに近い文化の感じがする。

洗礼堂一通り大聖堂の中を見て回ると、すぐ隣にある洗礼堂へ。どんなものか入ってみるまでよくわからなかったが、入ってすぐに係員によるデモがあった。真ん中で声を発すると、反響して音が響き渡る。日光東照宮の鳴竜みたいなものか。上に登って降りてくると、ちょうど二回目のデモを見ることができた。

斜塔洗礼堂の近くから斜塔を見るとよく写真にある風景で、倒れてこないように支える写真を撮ったりするのもこのあたり。よく見ると、まっすぐに建てた塔が地盤沈下で曲がったのではなく、タケノコのように最後は傾きを修正するかのごとく立っていることがわかる。お土産屋を冷やかして回ってもまだ時間をもてあまし、チケット売り場の横にある荷物預かり所でしばし休憩する。

入場時刻近くになると、ここでカメラ以外の荷物を預けてから、斜塔の入り口に並ぶ。斜塔には荷物を持ち込んではいけないのだ。ちゃんと管理人の方が管理しているので、財布などを預けても大丈夫。パスポートだけはもちろん持っている。ただし、雨が降っているので傘の持ち込みはOKだった。というのも、斜塔の階段は非常に狭いから。

塔の屋上入り口からして傾いている斜塔を登っていくと、かなり奇妙な感覚におそわれる。見た感じは普通の階段であるが、実際には傾いているから、場所によっては前後左右に体が傾く。こればかりは写真で残せない。動画を撮っておけばわかっただろうか。

大聖堂外に出たと思ったら、工事中のネットで外の景色は余り良くない。しかし、さらに上があり、屋上に出ることが出来る。つるされた鐘も傾いているし、屋上も斜めになっているのがよくわかる。雨が降っているのでピサの町並みはかすんでしまっていたが、ちょうどサッカーの試合をやっているようで、応援の音が聞こえていた。塔を降りてくると、荷物を受け取ってこれにてピサ観光も終了。タクシー乗り場にちょうどタクシーが来たので、駅まで乗って帰る。時刻は16時。まずまずの予定通りだった。

窓口が長蛇の列だったので、自動券売機でチケットを購入する。ドイツと同じように直近の列車時刻表が現れ、選べば料金が示される。来たときと同じ料金だったので、特に問題無く切符を購入。フィレンツェ行きはどこだろうかと探してみるが、なぜか行き先表示板に表示がない。あと10分で来るはずなのにおかしいなと駅舎に戻ってみると、駅舎と同じホームに列車が停まっていた。この時点で逆方向を向いているのでおかしいなと思ったが、そのまま乗ってしまった。

各駅停車で停まっていくので、間違って快速じゃなくて鈍行に乗ってしまったかなと思いつつ、まぁフィレンツェには着くだろうから様子を見る。そんなこんなしているうちに、Luccaに到着。こんなこともあろうかと時刻表を持ってきていたので調べてみると、遠回りルートでフィレンツェを目指していることがわかった。1時間で到着するところが、時刻表を見る限り2時間かかる。1時間くらいたったところで同じ車両に乗っていた外国人も慌ててフィレンツェに何時に着くかわかるか?なんて聞いてきた。日本みたいに決め細やかな案内はイタリアには無理だろう。

図らずも世界遺産の町モンテカティーニを通る。この後の列車の見通しがあれば降りてみてもよかったが、チェックインが遅くなってしまうのも考え物。そのまま列車に乗り、フィレンツェには予定通り2時間かかって、18時半に到着した。荷物を受け取り、駅から5分ほどのホテルへ向かう。石畳がスーツケースを引きずるには大変だが、地下道を通っていれば楽だった。ホテルは、メディチ家礼拝堂のすぐ近く。三つ星ホテルで昨日に比べると1/3の料金だから、まぁそれなりで、荷物は駅で預けて良かった。それでも一通り揃っているホテルで、泊まるだけなら十分である。

夕食夕食はすぐ目の前のレストランで、生ハムにパスタでワインがすぐになくなる。今までワインにはチーズだったが、生ハムもかなり良い。食後は近くのコンビニサイズのスーパーに入ってみると、地元の日本人が手伝いに立っていて、いろいろ地元の話を聞くことが出来た。

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