'99秋 ハワイへの旅'05夏 タヒチ・イースター島への旅'14夏 パラオへの旅




8月17日(水)
イースター島一日ツアー(9:30〜17:00)
Isla de Pascua(Mataberi)21:00 LA833 23:20Papeete(FAAA)
Hotel Tiare

イースター島、最終日にしてメインイベント、島内一周ツアーである。今日はすっかり天気も良くなっていて、雲はあるものの雨は大丈夫なようだ。今日の出発は9時半なので、のんびり朝食を食べると出発の準備をする。本当は出発前にチェックアウトをしなければいけないところであるが、18時のチェックアウトでOKとのこと。今日乗る飛行機が到着しないと新たな客は来ないわけだから、基本的にはどんなに混んでいたとしても、夜まで客は来ないのである。今日は南米方面から来た人たちのメンバーを一部入れ替えて、一路島の東方面へ。

アフ・ハンガ・テエまずは8体ものモアイがうつ伏せに倒されているアフ・ハンガ・テエへ。モアイを倒す戦いの時眼を壊すため、どこでも大概はうつ伏せに倒されている。モアイには眼が入っていた証拠に丸く削られている。さらに、これらのモアイはかなり風化が進んでおり、背中の部分は砂になっているところも多い。海を背にして広場の前に立つモアイという構図はここでも健在。入り口のところでお土産屋がずらりとならび、安くはないが値段交渉が出来るのはこんな店ならでは。

次に向かうアカ・ハンガもモアイが倒されているところ。ここでは住居跡などを見ることができ、船型の石の土台が残っているのがよくわかる。初期の頃は船をひっくり返しただけの住居だったそうで、その後石造りになったそうだ。ちなみに、位の高い人だけがこの住居に住むことができて、普通の人は洞窟に住んでいたそうだ。ドイツ人観光客が、アフの上に登って怒られていたが、馬鹿なことをやるのは日本人ばかりではないということか。ガイドのヨシさんに、海沿いに来てなにか気づくことはないかと聞かれるが、誰も答えられず。なんと、こんなに海の近くなのに磯臭い香りがしない。海が荒れて微生物が存在しないからだそうだ。それだけ海もきれいだと言うことで、イースター島周辺はダイビングの格好のポイントにもなっている。

ラノ・ララク車はさらに東へ進む。雲が流れて曇ったり晴れたりの天候であるが、晴れれば暑い日差しが照りつける。あちらこちら倒されているモアイを見ながら、いよいよ本日のメインイベントであるモアイの石切場へ向かう。ラノ・ララクの山の麓にモアイを切り出した石切場がある。遊歩道が出来ていて、そのたくさんのモアイの中を歩いて見て回れるのである。車が停まる前から、山の麓のたくさんのモアイが見え、おぉ〜と歓声があがる。たくさんモアイが立っているのが遠目にもよくわかる。

駐車場に車を停めると、最初に訪れたアフ・ハンガ・テエにいたおみやげ屋のおっちゃんがおみやげ屋を準備していた。一つ飛ばしで見所を追っかけているらしい。どのツアーも同じ行程でまわるのも、安全のためと歩き方に書いてあったが、お土産屋のことも考えてのことだろう。遊歩道を入って山に向かって歩いていくと、いよいよモアイが無造作に立ち並んでいる。

ラノ・ララク入って最初のモアイが集まっているあたりに、モアイといえばこれを想像するだろうというモアイが立っている。少し斜めになって、ん〜?と首を傾げているようなモアイである。胸から下が土に埋もれていて、眼がまだ入っていないので角張っている。これが皆刷り込まれてきたモアイのイメージである。だから、実際に眼が入った後のモアイや、手をおなかの下に置いているモアイは、自分の持っているイメージと異なってしまうのである。

これらのモアイは、石切場で前面を加工した後、背中を加工するために立てて山を下らせた。その様をモアイが歩いていると表現した人もいるらしい。モアイ職人は技術を競うあまり、どんどん巨大化していき、気がつけば26mにまでなっていたという。しかし、実際にアフに立てることができたのは10mが最大だそうだ。遠目にイースター島最大の見せ場アフ・トンガリキが見える。楽しみにしながら遊歩道を上っていく。

モアイ・トゥクトゥリそこを越えると、唯一足があるモアイがあり、さらになんと正座している!おぉ、MMR(マガジンミステリー調査班)がイースター島と日本がつながっている根拠を示したモアイだ。世界中広しといえども、正座をするのは日本人だけだからだ。後でヨシさんのおもしろい写真に愕然した。これは前から撮るよりも、後ろから撮るべきところだ。正座している足がよくわかる。普通に前からしか撮らなかった・・・。残念!

さらに山を上っていくと、石切り途中のモアイを多数見ることができる。立っているモアイも後ろから見ることができ、景色も良いし、曇ったり晴れたりの天候もここに来てすっかり天気が良くなった。モアイは一枚岩で作られるので、運搬途中で壊れてしまったモアイの顔に新たにモアイを作っていたり、不思議なモアイもたくさんある。こんな多くの製造中のモアイを残したまま、モアイ職人は忽然と姿を消したそうだ。奴隷として連れて行かれたのだろう。

ラノ・ララク火口あっちもこっちもモアイだらけで、そろそろ飽きてきた頃に火口にでた。気を抜いていると、火口に向かってモアイが並んでいるのも見える。なぜ火口に向かっているのかは謎である。ここで昼食かと思いきや、しばらく休憩しただけで山を下る。帰りはまっすぐ下る道があるのですぐ駐車場に着いた。その駐車場近くにテーブルがあり、ここで朝出発する時に頼んでいたお弁当の昼食となった。選んだ弁当はチキン弁当で、足がまるまる一本入っていてびっくりのボリュームだった。お昼が終わると、すっかり天気が良くなっていたので、最初の有名なモアイ像まで行って写真を撮ってくる。

ラノ・ララクの小トレッキングで大満足になっていたが、今回のツアーの最大の見せ場である、15体のモアイが並ぶアフ・トンガリキが近づいてきた。バブル時代に日本の重機メーカタダノの協力により、倒されていたモアイを修復したところである。ちなみに、タダノのホームページでその時の模様が紹介されている。重機を陸揚げする港もないので、軍の設備を利用して大がかりな作業と莫大なお金が必要となったが、そのおかげもあって素晴らしい景観である。

アフ・トンガリキ大小15体のモアイが一列に並び、とにかく圧巻である。もっとゆっくり見ていたかったが、ツアーとなるとそれが出来ないのが難点である。写真を思う存分撮った後、ヨシさんの説明を聞く。先に説明をしても皆聞いてくれないからだとか。復興事業の裏話なども聞くことができて、感動も最高潮に達ししていた。気がつけば、一眼レフカメラのために今日は三本もフィルムを持ってきたのに残り数枚になっていた。デジカメも動画を撮りすぎたせいか、なんと一日で電池切れ。驚くほど写真を撮ってしまったらしい。

お昼を食べ、大満足の二箇所の次は、、車で少し距離を走る。ここが一番ガイドの踏ん張りどころと言うヨシさん。確かに、車はがたがたすごい揺れているのに、皆お昼寝中。そして、次に到着したのはアフ・テ・ピト・クラ。アフの上に立っていたモアイの中では一番大きかったと言われ、次に復元するのはここだろうと言われている。しかし、モアイは倒れているし、もうお腹いっぱい。

テ・ピト・オ・テ・ヘヌアそのすぐ横に、最初にラパヌイに上陸した王様が持ってきたと言われる地球のへその石がある。東西南北を示す小さな石の真ん中に大きめの石があり、方位磁石を置くと方角が変わることで、磁気を帯びていることがわかる。少し離れたところでは全く影響がないので、さわらなければいけない。おでこを付けることで、幸福が来るとか。

そしていよいよ今日のツアーも最後のポイントとなった。唯一といえるようなきれいな砂浜のアナケナ・ビーチの前に、アフ・ナウナウがある。ここのモアイは倒された後砂浜に埋もれていたために、モアイの彫刻がほとんど昔のまま残っている。耳などがきれいに残っているのはここのモアイならでは。この時間では完全な逆光になってしまうのが難点ではあるが。博物館に展示してあるモアイの眼も、この砂浜から発見された。

アフ・ナウナウきれいに並んだモアイの近くに一体のモアイが立っている。ノルウェーの探検家が人力でモアイを立てられるかというカケをして、見事に立ててしまったものだとか。これにより、重機がなくてもモアイが立てられることが証明されたのだ。さらにそこから急な山道を登ると、海とアフが一望できる。ちなみに、ビーチで泳いでいる人たちもいたのだが、シャワーはない。

これにて、最終日も大満足のツアーは終了した。毎日毎日感動しっぱなしで、オーロラ以来の久々に感動した旅だった。ガイドが楽しませてくれたところもあるだろう。ちなみに、ブログでイースター島ドタバタ生活記を書かれているので、もろ生の情報が得られます。帰りは島の中央を走り抜け、30分でホテルに戻ってきた。安ツアーなどでレイトチェックアウトをしていない人は到着後1時間でチェックアウトし、出発までの1時間はロビーで待つ。ロビーと言っても吹きさらしの椅子があるだけの所である。カウンターの前には売店があり、冷やかしていると、なんと今まで買った中でも一番大きい木彫りのモアイ像が、値切るとなんと40US$が30US$になった。びっくりの激安。どこよりも安くて、商売っ気のないおっちゃんだった。それにしても、今まで買いまくったモアイ像はどうしてくれる〜。

夕食は食べる間もないまま出発時間の19時になり、空港までバンで送ってもらう。機内食で我慢だ。通常なら、ここでガイドの方とはお別れになるところであるが、チェックインに皆が並ぶ中、モアイ像のネックレスをかけてくれた上、チェックインも手伝ってくれた。というか、係の人が英語をしゃべるよりもヨシさんを通訳にした方が楽なので、英語をしゃべってくれない。なんともほのぼのした感じである。出国手続きをして、いよいよお別れだなと思ったら、なぜかヨシさんが。不法出国では〜とか言わないのがこんな島の良いところだろう。何事もないように帰っていた。ちなみに、お土産のTシャツはここが一番安かった。売れ残りの在庫処理だからとか。

ついにイースター島ともお別れだ。今度は夏の時期にゆっくり訪れてみたいものである。飛行機は予定通り到着していた。自分の席にはチリ人のおっちゃんが座っていて、早々にワインを飲んでいた。間違って隣の席だったのだが、なぜかタヒチに着くまで無駄話を続け、あっという間にタヒチに戻ってきた。いつものようにタクシーに乗って、また同じホテルティアレにチェックイン。今回は海が見えないが、本当に寝るだけだから窓さえ必要ない。

次へ

| | 4Travel | ブログ | |


プロフィール HOME