今日は小浜島からすぐの所にある、無人島の嘉弥真島へ。小浜島から2千円で連れていってくれるらしい。船をチャーターしなければいけないと思っていただけに、これはチャンスとばかりに、行ってみることにした。無人島であるからして、売店で飲み物と昼食を買ってから、小浜港の目の前にある小浜島総合案内所で話を聞く。そこのおじいは、DA PUMPのしのぶのおじいというのは有名だそうであるが、知らなかった。ちなみに、民宿宮良もやっている。聞くところによると、ここではチケットを販売しているだけで、リゾート会社が運行しているそうである。入島料まで取られるとは、ゆふ島と同じ発想だ。
石垣島からの高速船を待ち、はいむるぶしの客も載せて、船で10分もかからないところの島へ向かう。島には、すでにスタッフが待ちかまえており、桟橋まで用意されている。しっかりしたレストハウスもある。どうやらイメージしていた無人島とは違う気がする。上陸すると、まずはその建物に皆入れさせられ、ダイビングやシュノーケルツアーなど、さまざまなコースごとにわけられる。シュノーケルどうですか、昼食はどうですか、と聞かれる。シュノーケルなどのツアーはもとより、昼食まであるのかよ。どこが無人島だ。無人島を利用した金を落とさせるための施設じゃないか。
そして、シュノーケルが初めての人たちのために、練習時間まで用意されているとは。無人島に遊泳区域まで用意されて、過保護すぎるのもいいかげんにしてくれと言いたくなる。ここは幼稚園か?あほくさくてつきあってられないので、とうぜんツアーは無し、昼食無しで、のんびりコースというものになった。最後には、ウェットスーツか、ライフジャケットを付けてくださいとまで言われたが、そんなものいらないと、置いてさっさと島内散策に出かけた。
レストハウスのすぐ横にはウサギが走り回っている。これらは野生のウサギで、かなりの数いるらしい。野生のため、捕まえようとすると勢い良く逃げる。まったく捕まえられなかった。飼いウサギとはさすがにぜんぜん違う。標高19mというちょっとした丘に登ると、これまた小浜島の大岳のように島々がながめられる。最近はやりの三日月型に島が現れる幻の島も見えて、まずまずの眺め。そして北側へ降りると、ノッチ岩がたくさんある海岸に出る。ノッチ岩とは、海面のあたりだけ岩が削られてしまった不思議な形の岩である。ノッチ岩とは、海面の部分だけ岩が削られて、きのこのような形になっている岩。八重山では、あちらこちらでみることができる。
そこから時計と反対周りで海岸を歩くと、スタート地点に戻ることができる。たかだか1時間のコースであるが、それでもウサギさんコースと名を付けショートカットするコースもある。いたれりつくせり。シェルビーチと名付けられた海岸を過ぎたあたりで、シュノーケル開始。バイトのにーちゃんがこっそり教えてくれたポイントで、遊泳区域外だけど、珊瑚がすごいきれいというので、潜ってみた。
すると、八重山では数年前の白化以降、陸地から行けるところで、珊瑚がきれいなところは存在しなかったのであるが、ここはすごい。泳いで数分のところに、一面に珊瑚が広がっている。宮古ですごすぎる珊瑚を見てきた後では、それ以上のものは期待できるはずもないが、かなり見応えのある珊瑚であった。今日は大潮(満月、新月のときで、干満差が激しい時)で14時が干潮時。しばらく泳いでから帰ろうとすると、どんどん潮が引いており、あっというまに水が引いてゆく。深さは数十cmしかなくなり、足をいくらか擦ってしまうほどになっていた。
結局シュノーケルも含めて、3時間くらいで島を半周してきた。持参したお昼を食べて、遊泳区域内とはどんなものか泳いでみる。干潮ということもあるが、深いところでも1mはない。まさに子供プールだ。珊瑚は皆無だが、魚が結構見られる。餌付けしているからのようで、珊瑚が無いところに魚がいるとは、生態系がおかしくなっている。また、島には雨水を貯めたポンプシャワーがあり、当然のようにトイレもある。何から何まで至れり尽くせりだ。
ビーチに置いてある椅子でごろごろしていると、なんと日差しが強くなってきた。うかつにも、今日も日焼け止めは塗っていない。見事、またしても数分の日差しで黒くなってしまった。15時を過ぎると帰る人たちの第一陣で、あまりも潮が引きすぎていたので、小型の船でさえ入り込めず、大きめのジェットスキーで帰っていった。その後の自分の帰る時間には、少し潮が戻ってきていたので、無事船で戻ることができた。高速船にすぐさま乗り換え石垣島へ。
石垣島では、現在価格破壊が進行中。一人で泊まっても5千円を切るのは当然で、今回泊まった離島桟橋近くのペンション美咲は、クーラータダ、洗濯機タダ、テレビタダ、朝食付き、きれいな一人個室で4500円。二人で使用なら3,980円だ。八重山が気に入って、移り住んできた方が経営している。やはり島のおばあとはちょっと違う雰囲気であるが、宿の雰囲気は悪くない。
今日は洗濯機が利用したいという理由で、洗濯機ありと書いてあって安いところを選んだのであるが、素泊まりであれば2千円なんていうのもある。内地の人がどんどん移り住んできて、どんどん競争に火を付けるものだから、地元の人は困ってばかり。旅行者は、安くて良いものに飛びついてしまうから仕方がないともいえるが、島の雰囲気がどんどん変わってしまうのもよろしくない。
夕食は少々離れているが、量の多さで定評のあさひ食堂まで歩いていく。これまた八重山にきたら定番の、ゴーヤチャンプルー&オリオンビールをいただく。いつもなら、旅の初めに必ず寄る場所で、これから八重山の旅が始まるぞという気になるのだが、今回は早くも後半戦に突入している。始まるどころか、締めに食べにきたような状態になってした。
【目次】 出発準備編 久米島 久米島 移動 宮古島 小浜島 嘉弥真島 石垣島 与那国島 与那国島 |