'02夏 美ら島沖縄 その3 - 久米島

8月5日(月)
久米島(ミーフガー, 比屋定バンタ, ウミガメ館, 鳥の口, 久米島空港, 上江城跡)
民宿ジュゴン

今日はレンタカーで島一周。歩いて2,3分のところに日本レンタカーがあるのだが、OTSレンタカーは設立35周年記念とのことで、40%割引(夏シーズンは20%引き)となっていたので、わざわざ車で10分のところから迎えにきてもらった。明日は高速船で那覇に戻る予定で、レンタカー会社はどこにでも送迎してくれるので、24時間レンタルしてそのまま港へ送ってもらうことにした。レンタカー会社から高速船の港までは島を半周するほど距離があるが、それでも送ってくれるらしい。

今日の天気予報は曇りであったが、まだ晴れ間がのぞいている。しかし、レンタカーを朝になって申し込んだこともあって、9時半まで迎えにはこれないとのこと。大きな島ではないから、十分回りきれると思ったが、ピーカンの天気が長続きしないことは、今は知る由もなかった。

おばけ坂

久米島は小さな島の割には見所豊富で、時計回りで出発する。まずは、昔ながらの家を保存している上江洲家へ。そういえば、小学生のころ友人にその名前の人がいたなぁと思うと、由緒正しい家の人だったのだと思う。重要文化財にも指定されている古い昔ながらの家である。家を見るだけであるが、入場料300円もする。維持料だ、しかたがない。その次は松の木がみごとな五枝の松へ。ちょっとした公園にしてあり、おみやげ屋まで併設している。

次に向かうはおばけ坂。登り坂のはずが、玉を置けば転がり落ちていくという不思議な坂。何のことはない、上り坂の先にゆるやかな下り坂があって、また上っているので、ずっと上り坂に見えるのだ。確かに、坂を上っている感覚で車を運転していると、あれっ?という感じになる。行ったりきたり、写真を撮ったりしているうちに、先ほど松の木の場所で後からきた家族が乗るタクシー観光の車に抜かれる。さらに、何度もあちらこちらで抜きつ抜かれつを繰り返すOTSレンタカーのおねーさん車もここで最初に遭遇。家族連れ、女性の二人連れの観光客がとにかく多い島である。これだけ観光客が増えているのに、昔ながらの宿は閑古鳥が鳴いているとは。

ミーフガー

具志川城跡とミーフガーと呼ばれる奇岩を見る。見れば見るほど不思議な岩で、縦長に丸く穴があいており、女性のシンボルに似ているということから、子宝の岩だとか。家族連れのタクシーには、ここで大きくはなされ、ついに今後会うことはなかった。が、そのタクシーは、その後訪れた空港で客待ちをしていた。おねーさん車にもここで抜かれ、熱帯魚の家には寄らずに直進していった。こちらの車ともここでさよならかなと思ったら、またその後出会うことに。

次に向かうは熱帯魚の家と呼ばれる場所。観光施設が建っているわけではなく、潮の引いた海岸には、深いところがあって、取り残された熱帯魚を見ることができる。子供たちは、シュノーケルセットを使って泳いでおり、これはこれで結構楽しめる。さて、戻ろうかと思ってふと前の山を見ると、白いカーテンができていた。スコールである。今までのピーカンの晴天はどこへやら。車に戻る間もなく、土砂降りの大雨となり、すっかりシャワーを浴びた状態でずぶぬれとなってしまった。

こんな天気で向かった比屋定バンタの展望台は、真っ白で何も見えるはずがない。タクシーを女の人一人で借り切っている人も、ぱっと見てぱっと帰っていった。それにしても、一人でタクシーをレンタルするとは。まぁ、車を運転できなければ仕方がないか。

土砂降りの雨は幾分おちついてきたが、それでもまだ雨が降っている状態。このような状態なら、見学できる施設に入るのが一番。と、良いところに奥武島のウミガメ館がある。ちょうど良いので見学していく。ここでは、ウミガメを実際に育てており、資料だけではなく、ウミガメを見ることができる。小さな赤ちゃんから子供、大きな大人のウミガメまでサイズも様々。これを見るだけでもなかなかすばらしい。

見学しているうちに雨は上がった。南国のスコールなんてこんなものだろう。しかし、ピーカンの天気に戻ることはなく、曇り空になっていた。そして、すぐそばに畳石というものがあり、亀の甲羅のような石が一面に広がっている。ウミガメ館に併設の食堂で久米そばを食べると、なんと驚きおばけ坂から抜きつ抜かれつを繰り返したおねーさん車がまた現れた。どこへ行っていたのだろうか。

鳥の口

また、その後ろを走ることになったが、もうレンタカーを返すのか、鳥の口へ向かわずに、途中で曲がっていった。鳥の口とは、久米島の南端に位置するところで、ここも展望が美しい。さらに、ミーフガーに対抗するべく、こちらは男性のシンボルの岩がある。何とも、不思議な岩が多いものである。沖縄の各島で遺跡が多く発見されていることから、古代人がわざと作った物ではないかとも考えられる。

最後の目的地、アーラ浜へ向かうものの、途中道を間違え鳥の口へ向かう山岳ロードへ入ってしまった。この道は数年前の台風でかなり壊れており、修理工事中。そのため、途中で工事車に阻まれ、進めなくなった。途中の展望台で少し眺めてから、目的の浜へ。確かにきれいな浜ではあるが、まぁそこそこである。はての浜へ行ってしまっては、どこも平凡な浜に思えてしまう。最後に久米島ほたる館に寄ってみるが、ほたる館というよりは久米島昆虫館。くわがたなども飼っている。蛍はクメジマボタルという天然記念物の品種のため、飼うことができないそうである。これは一体、何の館なのか。

これにて久米島一周が完了した。OTSレンタカーの前を通ったら、抜きつ抜かれつをくりかえしたあのおねーさん車があった。最後の最後までよく出会う車だ。空港に寄って、おみやげを買う。久米島といえば、最近売り出し中の海洋深層水。コンビニでもどこでも売っているが、硬度が次々に高いものが売られている。それに、泡盛、体によいというクエン酸のもろみ酢など、最初にしてお土産を買いすぎた。

上江城跡

宿に戻るために、また時計回りに車を進める。二周目に突入である。とくに行く場所もないが、スコールのためやめた上江城跡は良かった。島全体が見渡せる山の上にあり、曇り空ながら遠く渡名喜島、粟国島、慶良間諸島までもが見える。ここの景色はすばらしい。そして、スコールのため何も見えなかった比屋定バンタの展望台からは、はての浜がよく見える。ここもすばらしい景色だ。

そして、最後に阿嘉のひげ水へ。なんだかよくわからないところであったが、階段を下ること177段、見えたのは崖からちょろちょろ流れる滝であった。なるほど、滝というほどのものではないから、ひげ水なのか。って、観光地にするほどのものではないぞ。しかも、階段をこんなにも下らなければならないのに。だから、なんだかよくわからないようにしているのかもしれない。そして、宿に戻った。


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【目次】
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久米島
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与那国島
与那国島