4月30日(金)
グレート・オーシャン・ロード・ツアー(8:45〜21:20)
今日は7時に起床。昨日のうちにコンビニで買っておいたサンドイッチを朝食とする。一個でもサンドイッチのサイズは大きいので、これと小さなフルーツケーキでおなか一杯になってしまう。これから、8時45分出発のツアーに参加する予定である。本当は、列車とバスで行きたいところであったが、行って帰ってくるだけで丸一日かかってしまう。しかも、時間にルーズな列車やバスであるから、乗り継ぎを失敗すればメルボルンまで戻ってこられなくなってしまう。ということで、英語のヒアリングの勉強ということにして、ツアーに参加する事にした。
頼んでおけばホテルからのピックアップもしてくれるが、朝の散歩がてら、swanstone st.(スワンストン通り)まで歩いていく。徒歩20分といったところだ。チンチンと音を鳴らして走っていくトラムが何ともこの街にあっている。8時半前には到着したが、グレートオーシャンロード行きの列は既に長くなっている。このツアーはいわゆる鳩バスのようなもので、大型バスで見所を巡る。朝8時45分から夜9時半まで、メルボルン発の一番長いツアーで、関東で言ったら東京発着の伊豆東海岸ツアーのようなもの。とてつもない距離をガイドしながら一人で運転するオージーには、驚かされる。
このツアーはもちろん英語のツアーなので、日本人はあまりいない。ここメルボルンでも、日本語ツアーがしっかりあるからだ。アジア系と思われる人はほとんど韓国人だったが、中には数名日本人も含まれていた。ちなみに、ツアーといっても規模が様々あり、マイクロバスで行くツアーが一番安く、+$10でこのような大型観光会社のツアー、さらに+$10で日本語マイクロバスツアーとなる。日本語というだけで付加価値があり、かなり高額になってくる。今回参加のツアーは、大型観光会社のツアーで、$83(6,700円)である。
バスは二階建バスだったから、二階進行方向に向かって左側に陣取る。グレートオーシャンロードといえば、左側の席を取った方が良い。それは、行きに海岸沿いを走っていくから。メルボルンの街を後にすると、次々にいろいろな工場が現れる。メルボルンは商工業の中心地でもあり、日系企業も数多い。このバスにはガイドさんが乗っていなくて、バスの運ちゃんが、Right hand side(右手に見えますのは)、 Left hand side(左手に見えますのは)、と次々に名調子でガイドをしていく。暇を与えず次々にくるもので、ヒヤリングするのもすっかり疲れる。
オーストラリアでおなじみのビールといえば、Victoria Bitter(ビクトリアビター)やFoster's(フォスターズ)である。culton(カルトン)という銘柄も含めて、現在では同じCUBという会社になっている。それらの会社が銘柄ごとの看板を出して、あちこちに建っているものだから、買収によって同じ会社になってしまったというのがよく感じられる。そして、日本でもおなじみのKRAFT(クラフト)の工場が見えると、このあとでVegemite(ベジマイト)が食べられるよと運ちゃんが言っていた。このあと、ことあるごとにベジマイトが食べられると言っていたのであるが、それは何のことか、早々とわかることになった。
1時間半くらい走ったところで、積んであった紅茶とお菓子でティーブレイク。日本のツアーでは、こんなことしないだろう。クラッカーや伝統的なお菓子に混じって、ベジマイトも置いてあった。ベジマイトとは、バターのような形状をしており、色は茶色い食べ物。味はしょっぱいみそといった感じ。オーストラリア人は毎朝パンにつけて食べるそうで、オーストラリア人にとって、至福の食べ物だそうだ。しかし、日本人にとってはそうでもない。後にいつまでも残る変な味、におい、日本人にとっての朝は納豆と同じようなものといえる。
日本で英会話のオーストラリア人に食べさせられていたので、味は知っていたのだが、再度チャレンジしてみると、やっぱりまず〜い。食べ方にも問題があるようで、アジア系の人々はたっぷりクラッカーにつけて食べていたが、オーストラリア人はちょっとだけしかつけていなかった。あと、ティーブレイクに欠かせないのが、Lamington(レミントン)。ケアンズのツアーでも出てきたし、オーストラリア人なら誰でも知っているお菓子らしい。茶色いスポンジケーキに砂糖をまぶした甘いお菓子。レストラン等では食べられないが、ベジマイトとレミントンは、オーストラリアへ行ったら是非とも食べてみたい食べ物である。
ティーブレイクのあとは、バスに乗ったままでゴルフ場などをまわってゆく。オーストラリアのゴルフ場は、18ホールで二千円くらいというのだから、子供も楽しむスポーツになっている。しかもゴルフ場はほとんど柵もなくて、一見公園みたいである。そのゴルフ場には、よく野生のカンガルーが現れるということで、何カ所か回っていったのだが、残念ながら見られず。野生のコアラもしばしばいるということであったが、こちらも残念ながら見られなかった。
その後は、ついにGreat Ocean Road(グレートオーシャンロード)に突入する。Torquay(トーキー)からWarrnambool(ウォーナンブール)まで、名前の通り、200kmにもおよぶすばらしい海岸や奇岩が続く海岸道路である。トーキーの海は、サーファーには有名な場所ということで、この寒いのにサーフィンをしている人たちが何人かいた。グレートオーシャンロードのハイライトは、12人の使徒と呼ばれる断崖絶壁が続くあたり。そこまでは、風光明媚な海岸線を眺めながら進む。逆に言うと、そこまではそれほどめぼしいポイントがなく、格好の睡眠時間となっていた。
そして、グレートオーシャンロードの中間点、Apollo Bay(アポロベイ)に13時をすぎたところで到着した。ちょっとした観光基地にもなるこの街で昼食である。閑散期に入った観光地という感じで、ずらりと並んだレストランはどこも閑古鳥が鳴く状態。店の前に出されているメニューを見るが、これというような名物は余りない。そういえば、運ちゃんがシーフードがうまいといっていたが、値段が高いのでパス。ちなみに、$15(1,200円)はくだらなかった。
適当な店に入り、適当に注文する。メニューが料理名だけでなくて、どういう物か説明が付いているので、非常にわかりやすい。(もちろん英語だが)出てきた物はナイフとフォークを使って食べる巨大なサンドイッチで、かかっていた香料が絶妙な味で、すごくおいしかった。しかし、適当に選んだ物だったので料理名は覚えていない。ウェイターの兄ちゃんの薦めで、ビールを二本も飲んでしまったが、こちらの瓶は小さいので、日本の大瓶一本程度。この上、デザートやコーヒーはいかが?とまで言われるが、さすがにおなか一杯になったので、そこは断る。だいたい、ビール飲んだあとに甘い物食べないだろう。ちょうどいい時間になったので、バスに戻り再び出発である。
グニャグニャした道をどんどん進んでいく。運ちゃんが説明することがなくなると、観光ビデオを見せて、暇つぶしに一役買っていた。このあたり睡魔との戦いで、起きると「撮影ポイントです、写真撮ってください」と言われるのだが、同じ様な海岸線ばかりで、外に出る人もだんだん少なくなってきた。全然話も聞いていないから、どこまで来ているのかもわからなくなっていた。そうしているうち、また同じ様にバスは止まろうとしていた。また写真撮影停止かな?と思ったが、入り口の看板にはTwelve Apostles(12人の使徒)の文字が。あらま、いつの間にかグレートオーシャンロードのハイライトに到着したのか。波の浸食によって崖が崩され、人のように立つ岩が幾つも残ってしまった。これを、12人の使徒と名付けたのである。断崖だけど砂浜があり、東尋坊のようなイメージとはまた違った感じ。何とも不思議な光景ともいえる。
空はあいにくの曇り空。15時をすぎてすっかり陽が傾きかけていたが、写真を撮るにはまだ明るさは大丈夫。何点かビューポイントがあるので、全てを急ぎ足で回って戻ると、出発のちょうどいい時間。もっとゆっくりしたいところであるが、ツアーでくるとそうできないのがつらいところ。次回はレンタカーで二日くらいかけてこようと思った。ちなみに、車は左側通行だし、走っている車は少ないし、比較的楽に運転できる国だと思う。
その後のLoch Ard Groge(ロックアードゴーシュ)も、素晴らしい波の芸術品。多めに40分の時間をとってくれたものの、歩くところが多すぎて、これでも全然時間が足りなかった。やはり、ここもじっくり時間をかけて回りたかった。そして、グレートオーシャンロードの観光基地となる、人口200人程度の小さな街Port Campbell(ポートキャンベル)に到着した。運ちゃんが必死にお勧めしていた小さな資料館は、ツアー参加者なら半額の$2と言っていたが入らず、おみやげ屋をひやかしてまわる。
そして、陽もすっかり傾き暗くなりかけた頃、最後のポイントLondon Bridge(ロンドンブリッジ)へ。その名が示すように、断崖がロンドン橋(日本人には眼鏡橋といった方がわかりやすい)のように、すばらしい橋の形になっていたのだが、九年前にまさにロンドン橋落ちた、落ちた、落ちた、の状態になってしまい、面影を残すのみになっている。しかし、このロンドンブリッジよりも、その反対側の雲を赤々と染める夕陽が素晴らしく、誰もがロンドンブリッジよりもそちらの方にカメラを向けていた。
これにて、グレートオーシャンロードの見所は終了した。もう帰るだけかと思いきや、運ちゃんが、このあたりに野生のカンガルーがいるのだけどなぁ、と言いながらのんびり走っていた。すると突然、カンガルー、カンガルーと騒ぎ始めた。ほら、丘の真ん中当たりにいるだろうと言うのだけれど、当たりは暗くなりかけていてあまりよく見えない。それでも、バスのクラクションに驚いて飛び跳ねているカンガルーをなんとか見ることができた。カンガルーといえば、動物園にいるものという考えだっただけに、野生のカンガルーが見られたのは、ちょっとした驚きでもあった。
ただいまの時間は18時。メルボルンまで車で約2時間半といったところだから、21時半までのツアーとしてはまだまだ時間がある。恐らく夕食タイムがあるだろうと思っていたら、案の定あった。しかし、小さな田舎町で、食事の場所は選択の余地無し。いろいろな肉に、パスタ、サラダ、何でも食べ放題で$6.5(500円)とは安かったが、余りおいしくなかった。特に、サラダはこれから何度か食べることになるのだが、どこでも草を食べているような感じで、オーストラリアのサラダは、おいしくない。
こうして、夕食後、2時間かけて21時半にメルボルン到着。長い長いツアーが終了した。バスはメルボルンの町中なら任意のところで降ろしてくれるので、あちらこちらのホテルを回っていくが、自分はコンビニに寄っていきたかったので、朝バスに乗ったところで降ろしてもらった。比較的ヒアリングも順調だったし、英会話に通っているだけはあったなと思った。昨日も利用したセブンイレブンで買い物をして、ぶらぶら歩いてホテルへと戻ったのだった。
おまけ オーストラリア英語講座1
オーストラリア人は子音をはっきり発音しない。語尾の-tや-ngはどこの国でも同じ様なものであるが、オーストラリアでは文中のrを発音しないというのがある。その最たるものがMELBOURNE(メルボルン)で、オーストラリア人の発音は、メルボンに聞こえる。ちなみに、ベジマイトもベジマイに聞こえる。

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