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4月30日(水)
9720,288 6:35MünchenHbf7:53 8:42Buchloe8:44 RE4272 9:57Füsen
フュッセン市内観光(ノイシュバンシュタイン城, ホーエンシュバンガウ城)

寝台列車は相変わらず狭い三段式。今回は下段だったのでラッキーと思ったら、ドイツの寝台車は上段が一番広く作られていた。またもやはずれを引いてしまった。普通ならクシェットの客は、国境越えでもパスポートは車掌に預けてあるので、起こされることはないはずなのだが、オーストリア国境でなぜか起こされてしまった。夜中の3時じゃ眠すぎる。

ミュンヘン駅ミュンヘン到着も6時半と早いため、ドイツに初入りしたという感動よりも、とにかく眠さが強かった。ドイツマルクに両替をして、明日のICEを予約する。ICEは全席指定ではないので予約の必要はないが、5人までの予約(一枚の切符に5人分の予約が入る)は3DM(220円)と、大した料金がかからないため、とりあえずして予約しておくことにした。

ミュンヘンは都会ということもあって、早くもラッシュが始まっていた。日本ほど混雑するはずもないが、列車が到着するたびに駅は多くの人であふれていた。ここからローカル線に乗り換えて、フュッセンへ向かう。途中ブックローまで客車列車に乗り、そこでフュッセン行きに乗り換える。どんどんローカル色が濃くなって行き、フランスやイタリアとはまた違う風景が広がっていた。

ディーゼルカーフュッセン行きの車両は2両編成のディーゼルカーで、それでも1両の半分には一等車があって、さらに自転車を運ぶスペースまでついている。いかに自転車を乗せる人が多いのかがよくわかる。そして、いい加減飽きてきた頃、ミュンヘンから2時間かけて、やっとフュッセンに到着した。日本でいうなれば、東京から伊豆へ行くくらいの距離だ。

フュッセンこんなところまで何しに来たのかと言えば、ディズニーランドのシンデレラ城の原型ともいわれるノイシュバンシュタイン城へ行くためである。城があるスワンガウの町まで4kmほど離れているので、バスに乗る。看板には、ドイツ語、英語に加えて日本語で、このバスにはユーレイルパスは使えませんと書いてあった。雨模様の中バスは走り、崖の上にそびえる城が見えてきた。

バスを降りてまずすることはホテル探し。歩き方に何軒か載っているホテルは、良かったと書いてあるだけで行き方がまったく書いていなくて使い物にならない。インフォメーションで道を聞いて行ってみるが、まだ10時すぎのためか誰もいない。結局、またインフォメーションで近くのホテルを紹介してもらった。山小屋風のおしゃれなホテルで一人四千円だった。

ノイシュバンシュタイン城を見学しに行く前に、まだやらねばならないことがある。それは帰りの飛行機のリコンファームである。フランスは初日に抜け出してしまったため、どこから電話をかけても国際電話である。なんにしてもお金がかかりそうだから、昼間にホテルに入れるここまで電話をしていなかったのだ。しかし、電話をかけるまでが苦労の連続だった。

電話番号の書いた紙を探すのに時間がかかり、パリの市外局番は1だろうとわかるまで時間がかかり、電話をかければ外線接続できず、受付に電話をしてもつながらず、ホテルの人と片言英語同士で何とかつなげてもらえ、電話をかければテープの案内が流れて昼休みかと思ったり、つながるまでがさんざん苦労したが、つながってしまえば出発日と名前を言うだけであっさりリコンファームは完了した。

結局、ホテル探しとリコンファームで時間がかかり、城へ向けて出発したのは13時半だった。城は崖の上に建っているくらいだから、急坂をのぼらなければならない。馬車でのんびり登ることもできるが、日本人が長蛇の列をなしていたし、料金が高いだろうから歩いて登ることに。でも、実際は片道4DM(300円)だった。城までの道は何本かあり、当然最短コースを選ぶが、とんでもない急坂を登ることになる。

ノイシュバンシュタイン城長々と列を作れるようになっている入場券売場は人も少なく、あっさりチケットは購入できた。見学料は10DM(750円)。このノイシュバンシュタイン城は勝手に自分で見学するのではなく、時間になるとガイドがついて説明をしてくれる。ドイツ語か英語かを選択できるのだが、少しはわかりそうな英語へ。ただ、日本語のレーンもあったので、多客期には日本語でも説明があるのかもしれない。

ノイシュバンシュタイン城は、100年そこそこ前の比較的新しい城である。当時のバイエルン王ルートヴィッヒ2世が人間嫌悪から政治の表舞台にたたなくなってから建てた城だそうだ。それだけに自分の世界に入っており、すごい城になったらしい。城の中などで売っている日本語のガイドブックにこのあたりがよく書かれており、じっくり城の概要や歴史を勉強するにはもってこい。

白鳥城とホーエンシュバンガウ城外から見る姿も美しいが、中も素晴らしい。豪華絢爛な作りに、鍾乳洞まで城の中に作ってしまったり、なんだかすごいものがある。英語のガイドはさっぱりわからないが、見ているだけでも入った価値があった。城を出ると、さらに急な坂を登って吊り橋に出る。ちょうど城が真横から見えるところで、城ができた当時から城を眺めるために作られたそうだ。

簡単に行けるところでは、一番見応えがある場所である。本当はシンデレラ城のように見え、後ろに白鳥湖が見えるアングルが一番いいのだが、バスで移動してロープウェイに乗って行かなければならないので、そう簡単には行けない。なので、ポスターを買ってきた。特大ポスターが8DM(600円)と安かったが、それを入れる筒が5DM(380円)でわけのわからない買い物になってしまった。

ホーエンシュバンガウ城急坂を下って一度ホテルに戻ったあと、次は反対の崖上にあるホーエンシュバンガウ城へ。ノイシュバンシュタイン城ができるまで使われていた居城で、黄色い壁が特徴の四角い城である。こちらも10DM(750円)で英語かドイツ語のガイド付きなのだが、ノイシュバンシュタイン城に比べると客も少なく、ドイツ人が英語のツアーに参加させられてかわいそうだった。私はどっちになろうと変わらないけど。

こちらはノイシュバンシュタイン城ほどの華やかさはないが、こぢんまりとしているだけあって部屋の配置などが良くわかり、壁画なども歴史が感じられた。城を出るとまだ17時だったが、雨がやんだだけで天候は思わしくなかったので、ホテルでのんびりするほかなかった。夜になるとノイシュバンシュタイン城もライトアップし、ホテルの部屋から見ることができた。

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