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4月29日(火)
MilanCentral8:05 IC607 10:55VeneziaSantaLucia
ベネチア市内観光(リアルト橋, サンマルコ寺院, ムラーノ島)
VeneziaSantaLucia22:02 9720,288

三日続いた列車ばかりの旅も終わりである。と言ってもベネチアまで3時間も特急列車に乗るのだが。ホテルは朝食付きだったが、菓子パン一個にカプチーノ。一つ星だし、おばちゃんの陽気さに我慢しよう。駅のスタンドでパンと水を買って、ベネチア行きの列車に乗る。しかしなぜか大混雑。寝台列車改造の6人個室席だったので、空き席を探すのに一苦労。一等車は5両くらいあるのに。

やっとのことで空いている席を見つけたら、なんと同じ部屋に三人の日本人が座っていた。若夫婦がアメリカ経由のUAで何度もヨーロッパを訪れてマイルをため続け、今回はたまったマイルで訪れたそうだ。ドイツ直通便をビジネスクラスへアップグレードし、母親を連れての旅だそうだ。親孝行の旅というわけですな。それにしても、そこまでマイルを貯めるとは、相当旅をしている。

ゴンドラこんなところで日本人に出くわすとは思わなかったが、このおかあさんのしゃべることしゃべること。しゃべっているか、寝ているかのどちらかで、3時間もあっという間に過ぎ去ってしまった。ベネチア・サンタルチア駅には定刻に到着し、まずは荷物預かりで荷物を預ける。駅を出ると目の前に運河があり、ヴァポレットと呼ばれる水上バスの乗り場がある。島一帯が車進入禁止で、車の代わりが船なのだ。当然タクシーも船。個人ではマイカーならぬマイシップを持っていて、玄関が運河に面している家も多い。有名なゴンドラはほとんど観光用で、個人で持っている人は少ないようだ。行った人でないとわからない、不思議な感じだった。

なにはともあれ、歩いてサンマルコ寺院まで向かおう。橋をいくつも渡り、いりくんだ細い路地を歩いて行く。車を閉め出しているのではなく、車が走れる道がないから車が無いのだとわかる。路地は入り組んでいるが、ちゃんと道案内がついているところが、さすが観光の町である。地元の小学生くらいの遠足だろうか、あちらこちらでなぜかたくさんみかけた。

リアルト橋リアルト橋へ到着した。橋の上に店があるくらいの大きな橋で、人でごった返している。橋が見える運河の両側には、ずらっとレストランが並んでいるが、料金がとても高い。その中でセルフサービスの店を発見したので昼食とした。スパゲティ、ラザニア等が700円くらいだから、他の店を考えたら安い方だろう。でも、カフェテリア形式だったのでいろいろ取るうち結局高くついてしまった。

サンマルコ寺院両替を行ってさらに進む。途中道を間違えて青空市場に出てしまったが、野菜などがべらぼうに安かった。そしてサンマルコ寺院に到着した。それにしても人が多い。去年もローマで人だらけだったが、今年も人だらけだ。さらにもっとすごい数の鳩。1,000リラ(80円)で鳩の餌を売っており、それをまいた時にはその人の周りは鳩だらけ。手、肩、頭いたるところから鳩責めにあって、人が鳩に埋もれてしまう。

展望サンマルコ寺院の中を見学し、隣の塔に登ってみる。料金は5,000リラ(400円)。歩き方には載っていなくて、どんな景色が見られるのかわからなかったが、登ってみてびっくりした。フィレンツェのように赤い屋根が下一面に広がっていて、点々と島が見える。橋でつながった本土も見える。かなりお勧めの展望台だ。ちなみに、売っている絵はがきはここが一番安かった。

ため息の橋を見てから、ベネチアガラスの島ムラーノ島へ行ってみる。サンマルコ寺院東の水上バス乗り場から直接行ける5系統が廃止になっており、島をぐるりと回って行く船に乗った。料金は1回4,500リラ(350円)と高いが、どれだけ乗っても降りなければ同じ料金なのが良い。しかし、ここにはいろいろ割引切符もあり、15,000リラ(1,200円)で24時間乗り放題という券を購入する。

ムラーノ島島の外側をぐるりと回って駅前に出て、さらに外海へ。これだけぐるぐる回っていったので、ムラーノ島はすごく遠く感じたが、実際はそんなに遠くない。この島も車は走ることができず、運河が島の中を流れている。この川がまたきれい。それよりなにより、ガラスの店がずらりと並び、飾ってあるガラス製品がこれまたすごい。ガラス成型のレベルが違う。ワイングラスなど買ってみたかったが、どんなに安くても10万リラ(8,000円)はくだらない。やはり良い物は高い。しかし、ガラスで作った馬の置物が3,500リラ(280円)には目を疑った。よく見ればガラスの固まりを引っ張っただけで、技術的には大したことないのかもしれないが、それにしても良くできている。

遅い時間だったのでぶらぶら島の中を歩いただけで、すぐに戻った。そこから1系統の鈍行船に乗り換えて、島の中の運河をのんびり進む。リアルト橋を下から眺めたり、細い路地に入って行くゴンドラを見たりと、ベネチアらしさを満喫した。まだ時間はありそうなので、「ベニスに死す」の舞台となったリド島まで足をのばすが、映画は見たことないし、車が走っていて普通の町だったので、すぐに戻った。

駅に戻ると暗くなりかけていた。セルフサービスの駅のビュッフェで夕食とした。昼食を食べたところよりもさらに安くてうまいので、残りのイタリア・リラを全て使うだけ食べ、二人前以上食べまくった。今日の宿はドイツのミュンヘン行き夜行列車で、スイスを通っていくと思うが、実はオーストリア経由である。地図を見れば一目瞭然である。そのため、今回の切符はユーロパスからユーレイルパスになった。

*ユーレイルパスはヨーロッパ17カ国乗り放題の切符。ユーロパスは基本5カ国の他に、国を追加するごとに料金が加算されていく方式。

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