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11月25日(火)
Granada7:10 3064 8:49Bobadilla9:09 TRD3900 10:01Málaga12:02 12:42Fuengirola
コスタ・デル・ソル
Fuengirola13:45 14:25Málaga15:00 Talgo200 9131 17:11Córdoba
コルドバ市内観光(メスキータ)
Córdoba19:42 AVE9639 21:25MadridAtocha MadridChamartin22:45 Hotel332

昨日夜が遅かったが、朝は早い。7時の列車に乗らなければいけないので、ホテルを6時半に出発しなければならない。当然、朝食は食べられないし、ホテルのおじさんも暇そうにぼーとしていた。グラシアス、アディオスが板に付いてきたところだったが、今日でしばらくスペインとはお別れである。何度も言っているうちに、ドロンズの南北アメリカ横断が思い出され、帰国後ビデオを買ってしまった。

ディーゼルカータクシーを呼んでもらって前の通りに出ると、もうタクシーは待っていた。グラナダ駅は小さな駅だが、観光客が集まるとあって、設備はしっかり整っている。これから乗る列車は、アルヘシラス行きのディーゼル列車である。スペインではほとんどの列車がレイルパスを持っていても座席指定を受けなければいけないが、このローカル列車は指定を取らなくても良い。というか、取るほどのものではない。

この時間でもぼちぼち乗客はいて、列車は定刻に出発した。外は真っ暗で、寝たり起きたりを繰り返しているうちに、空が白々と明るくなってきて、周り一面オリーブ畑が広がっていた。途中セビリアからの列車が遅れているようで、単線ですれ違う必要があることから、いつまでたっても出発しない。マラガ行きの列車に乗り換える時間が20分あるが、すでに20分以上停車してしまった。

TRDこのままでは乗り継げないかもしれない。しかし心配に及ばず。乗り換える列車も遅れていて、駅の売店で朝食のパンを買う時間があった。次の列車は混雑しており、マドリードからの直通列車でもないのに、この混雑ぶりには驚いた。グラナダはかなり高地であるが、これから向かうマラガは海沿いの町であるから、当然標高差がある。断崖絶壁の山々を眺めながら、列車は徐々に高度を下げていく。

マラガには列車の遅れを引き継いで、30分遅れで到着した。寒かったグラナダに比べて、太陽がサンサンと降り注ぎ、暖かいを通り越して暑いくらい。マラガ駅は工事の真っ最中ということで、何がなにやらわからないのであるが、まずはコインロッカーに荷物を入れ、コスタ・デル・ソルの保養地でもあるフエンヒローラを目指す。ここへは、マラガからコミュータ列車(近郊列車)で50分である。

少し離れたところにコミュータの乗り場があって、そこを探すのに行ったりきたり。案内板が途中でとぎれているのが難しくしている原因。なんとか駅にたどり着き、列車に乗車した。元々の予定でもマラガで5時間弱しか時間がなかったのであるが、最初の列車遅れと30分に一本の列車とで、フエンヒローラの滞在時間は1時間ちょっとという短いものになってしまった。

フエンヒローラ終点が近づいてくると、周りの景色にびっくりする。高層マンションが建ち並び、どれもこれも別荘なのだろうか、高級そうである。駅から海までは徒歩15分くらいで到着する。海岸沿いにホテルが建ち並び、それはまさに熱海の風景である。そして、海沿いでひなたぼっこしているのは老人だらけ。終の棲家か、何ヶ月もバカンスなのか。それにしても日差しが強くて暑い。

スペイン料理らしいレストランを見つけることができず、中華、イタリアン、ハンバーガー、イギリス料理、まさに観光客向けの店がずらりと並んでいた。もちろん、お土産屋にも事欠かない。スペイン料理がないのならどれでも同じで、イタリアンの店でスパゲティを適当に頼んだ。お釣りをチップに残していくのもやっと慣れてきたが、もうスペインをあとにしなければならない。

ここのレストランで、思った以上に時間がとられてしまい、列車の時間まで10分を切っていた。のんびり歩いていたら絶対間に合わない。とりあえず走ってみるが、運動不足で走りきれず、歩いたり走ったりしながらだったが、なんとかぎりぎり予定していた列車にとび乗れた。次の列車でもマラガからの列車には乗り継げるのだけれど、切符を買う時間を考えるとこの列車に乗りたかったのである。

切符売り場で列が短いところがあると思って並んだところは、電話予約の窓口だった。電話予約してるか聞かれたが、しているわけも無く、でもなんとか処理してくれた。外国人に窓口が違うと説明するよりも、列もないことだし、やってしまった方が早い。食事がつく事を見越して、ここでは一等を予約した。マドリードまで行く列車であるが、AVEに乗りたいこともあり、コルドバで途中下車する。

Talgo200スペインの鉄道は広軌であるが、マドリードからセビリヤまでの高速線は標準軌で作られている。そのため、マドリードからマラガまで来るには、乗り換えが必要だったが、パリ−バルセロナ間で投入したタルゴ車を、高速対応にした車両がここに投入されている。それが、タルゴ200と呼ばれる車両で、高速線では200km/hの速度が出せることから、この名前が付いている。

日本でも在来線と新幹線の軌間が異なるが、日本では山形新幹線や秋田新幹線のように、線路幅自体を変えてしまった。しかし、スペインでは車両に一工夫加え、台車の車輪幅を変えられるように、しかも列車に乗ったまま切り替えられるように車両が設計されている。そのため、連接一軸台車というまれにみる特殊構造となっている。今では軌間変更が必要でない区間にも、かなり運用されている。

平日の列車だというのに、まずまずの乗車率。リゾート客だけでなく、案外ビジネスマンが乗っているようである。列車が出発すると、すぐに食事のサービスが始まった。飛行機の機内食のようなサービスであるが、一等用の料金42ユーロ(5,460円)を払っているのだから、十分元を取らなければ。席も三列シートになっているので、差別化されているといえばされているのであるが。

2時間くらいの旅であるが、あっという間にコルドバに近づいた。なにやらアナウンスがあり、列車は車庫のような所へ入っていく。どうやら、タルゴ車最大の見せ場、列車に乗ったまま軌間を変更する施設らしい。何人か席を立って、そわそわ事の成り行きを見守っている。機関車が切り離され、入れ替え用機関車に押されてゆっくりと、歩くよりも遅いような速度で進んでいく。

コルドバ駅ある程度進んだところで一旦停止し、AVEのマークをつけた高速線専用機関車が連結されると、何事もなかったように出発した。列車に乗っているだけでは何もわからないが、軌間が変更されたのであろう。振動や何かを感じる事もない。本当に乗っているままで、知らないうちに軌間が変更されてしまった。コルドバ駅には、AVEと同じく高速列車の専用ホームに滑り込んだ。

今日の夜はマドリード発の夜行列車。それまで時間があることだし、スペインの高速列車AVEに乗りたいこともあり、コルドバで途中下車して世界遺産でもあるメスキータに行ってみることにした。駅から歩くと30分くらいの距離だろうが、2時間くらいしか時間がないこともあって、コインロッカーに荷物を入れると、タクシーに飛び乗った。大通りを行ったせいか渋滞にはまり、案外時間がかかってしまった。

花の小道さて、入り口はどこだろうかとうろうろしてみるが、どう見ても入り口が見つからない。よくよく歩き方を見てみれば、長々と書かれた但し書きには11月は18時まで、ただし入場は30分前まで、とある。現在の時刻は18時近くになっていた。月によってまちまちの終了時刻をこんな風に書くなよ。また騙された。なんだかこの歩き方には本当にやられまくり。

中には入れなかったが、外の明るさはまだあり、メスキータを周りから眺めたり、花の小道に行ったりした。花の小道といっても花が咲き乱れているわけではなく、細い通りの両側に白い壁の家が建ち、その家々の壁には、かわいらしい花が飾られている。そして、その小道からメスキータの塔が見えるのである。ほのぼのした感じで、画になる一こまである。

メスキータ中に入れなかったおかげで、橋を渡って対岸からメスキータを眺める時間がとれた。だんだん暗くなってきて、ちょうど夜景のような状態で、メスキータと橋がライトアップされていた。コルドバ滞在は短い時間であったが、中に入れなくても十分に楽しめた。メスキータの前で客待ちをしていたタクシーに乗って駅に戻り、いよいよスペインの鉄道メインであるAVEの乗車である。

夕食が出れば良いなと思って、ここでも一等にしようと思っていたのであるが、窓口のおっちゃんはなぜか二等の切符を発券した。変えるのもめんどくさいので、そのままにして、駅のレストランでパンを食べて夕食とする。AVEに乗る際には、飛行機に乗る前と同じくX線チェックがある。そういえば、タルゴ200に乗る前にもX線チェックがあった。あちらこちらで徹底している。

AVEまだ5分くらいあるなと駅のホームへ下りたとたん、もう列車が到着した。AVEは5分でも遅延すると全額払い戻しという制度がある。それでも払い戻し率は1%未満というから驚きで、スペインの定時運行率の高さが伺い知れる。日本では未だに2時間遅れてやっと特急券だけの払い戻しであるというのに。マドリードに夜到着するからだろうか、車内はビジネスマン風の人たちでいっぱいだった。

高速で走っていても、車窓風景は真っ暗で楽しめなかった。今度は昼間に乗りたいものである。景色は楽しめないものの、マドリードまでの1時間半はあっという間だった。マドリードにはやっぱり5分くらい早く到着した。AVEはマドリード南のアトーチャ駅に到着するが、今日乗る夜行列車は北のチャマルティン駅からである。地下鉄よりも近郊列車の方が便利で、約15分ほど。

しかし、相変わらず誰もが襲われる危険な町と騙され続けているから、たった数駅の移動でも、夜中であるから気が抜けない。さらに間違って逆方向に乗ってしまい、自ら危険度を増してしまった。ガラガラの車内で、かなり危険度満点であったが、無事チャマルティン駅に到着した。出発30分前だったが、すでに列車は入線しており、乗車口で切符を見せて乗車する。

新人の女性車掌で、おじさん車掌からいろいろ教わりながら切符の確認をしていた。今日の寝台は4人のコンパートメント車で、韓国人、ブラジル人、フランス人、と国際色豊かだった。韓国人は元軍人という事で、軍隊の話になるのであるが、兵役の無い日本人としては、こういうとき話に加われない。毎度海外へでると、日本人のidentityって何だろうと考えさせられる。

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