'97夏 九州旅行と韓国旅行 その09 - 移動日

8月16日(土)
Seoul10:00 Saemaul7 14:20釜山
釜山(東莱温泉)
釜山港19:00 関釜フェリー

3人は各々のルートで宿を出発し、自分が最後の出発となった。今日は釜山からフェリーで帰国するだけなので、のんびりと出発した。ソウル駅には早く着いてしまったので、鉄道博物館500won(65円)に入ろうと売店のおじさんに聞いてみたのだが、なぜか閉館ということだった。帰りのセマウル号は特室にしたが、普通との違いはあまり感じられない。普通室よりも広いシートピッチ、オーディオサービスがあることくらいか。

ソウル駅

田舎の風景になると飽きてきて、食堂車へ行ってみる。ソウルの一流ホテルが入っているので、食事のレベルは高いが、もちろん値段は高い。ガラガラの食堂車でメニューを広げると、英語表記もあるので選ぶのには苦労しないが、ステーキばかり。今日中にwonを使い果たさねばならないし、ソウルで貨幣価値が混乱していたので、一番高いサーロインステーキを頼んだ。値段は11,000won(1,400円)。

しばらくして運ばれた物は、まさに機内食だった。すべてがコンパクトにまとめられ、肉だけに火が通っていて温かい。その肉が実にうまいしやわらかい。さすが一流ホテル。ただ、韓国最後の食事がステーキになってしまったのは、心残りでもあった。食べている間、誰も食堂車を訪れる人はなく、日本と同じように衰退の道をたどりそうである。だいたい1編成に食堂車を2両つなげていること自体もったいない。

14時を過ぎ、釜山駅には定刻に到着した。帰ってきたなという気がする。釜山フェリーの手続きは16時半までに行ってくださいと書かれているので、2時間くらい時間がある。ということで東莱温泉へまたもや行く。地下鉄に乗って温泉場駅で降り、今度は道を間違えることなく銭湯までたどりつき、無事入浴した。帰りにはコンビニによって、辛そうなカップラーメンや、よくわからないお茶をお土産に買った。

釜山港

国際フェリーターミナルに到着したのは、16時半を少し過ぎていたが、ちょっとくらい遅れても全然問題ない。それほど混雑していなくて、JTBのチケットでも問題なく手続きは終了した。2階へ上ると、中央に建っている柱の周りにぐるりとおみやげ屋が並び、おばちゃんは皆日本語も達者で、数千円分残っていたwonをすべてお土産にした。ちなみに、ここでは日本円が使えるが、wonの方がお得。

今日の船は日本籍の関釜フェリー。韓国籍とは比べ物にならないきれいな船室で、これだけで日本に帰ってきた気がする。船に乗り込むと、運び屋らしきおばちゃんが、あっち空いてるよ、こっち空いてるよ、と仕切っていた。仕切っているだけなら良いのだが、乗船が落ち着くと、運び屋のおばちゃんたちが酒を持って歩き始めた。そこらにいる1人旅風の人に、酒を持って税関を通って欲しいと頼みまくっていた。

運び屋のおばちゃんから難を逃れ、蛍の光と共に出航した。台風が接近しており、風がかなり強くなっていたので、30分早めの出航となった。韓国籍の船は勇ましい音楽で、これから韓国へ行くぞという気になったが、日本籍の船は蛍の光で、もう帰るのか、と悲しい気分になってしまう。船内は日本円しか使えないし、夕食は日本食しかないしで、早くも日本に帰らされてしまったようだ。


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ソウル
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帰国