'97夏 九州旅行と韓国旅行 その07 - ソウル

8月14日(木)
ソウル(景福宮, ヨイド)
大祐旅館

今日は快晴で観光日より。近くのコンビニでパンを買って朝食とする。韓国のコンビニでは、立ち食いで食べれるような机があるので、とっても便利。歩いて鐘路(チョンノ)の普信閣(ポシンガク)からスタート。建物が一つあるだけだが、観光バスがずらりと並んでいるのは何なのだろうか。ここでも、またもや道を聞かれてしまった。韓国の人は誰彼かまわず道を聞くというのもまんざらでない。

勤政殿

さらに歩いて行くと、景福宮(キョンボックン)である。日本占領時の朝鮮総督府の建物があったところでもあるが、忌まわしい過去の建物は撤去すべきという大統領の命により、昨年取り壊され、現在は跡形もなくなっている。8月15日は終戦記念日であるが、韓国にとっては建国記念日である。そのためか、8月14日〜16日は景福宮の入場料は無料になっていた。

勤政殿は東大寺の大仏殿といった雰囲気。やはり寺のルーツは同じという感じがする。ガイドの看板には、韓国語、英語に加えて日本語も書いてある。今年、修復工事も一段落した模様で、ほとんどの建物が修復完了していたが、ガイドには「日本人に壊された」という文をあちらこちらで見かけた。戦争で壊れたという書き方ではなく、日本人に壊されたという書き方に、対日感情が現れている気がした。

慶会楼

ポイントポイントでのんびり腰を下ろしていると、次から次から日本人の団体が通り過ぎて行く。その分、待っていればガイドには困らない。1万won札の裏の絵がここの慶会楼であることを知ったのは、ガイドさんのおかげ。それにしても、こんなに急いでまわっていたら、修学旅行と同じで全然印象に残らないだろうに。夜の枕投げが楽しみなように、観光は買い物の付属品でしかないのか。

国立民族博物館も、3日間だけ入場料無料だった。トランシーバーによるガイド機の貸し出しは2,000won(260円)であったが、借りずにそのまま入場した。しかし、かなり見応えがあり、200円そこそこをケチったのはもったいなかった。次から次からくる日本人団体のおかげで、所々ガイド付きとなったが。ちなみに、このガイド機を借りるときは、身分証明書(パスポートなど)が必要である。

ヨイド広場

のんびり一周した後は、地下鉄でヨイド島へ向かう。韓国の中枢ともいえるところで、国会議事堂や高層ビルの大韓生命63ビルなど新しい建物が目白押し。つい数年前まではバスでしか行けなかったが、地下鉄5号線の開通により簡単に行くことができるようになった。特に、昔軍用飛行場だったヨイド広場はとてつもなく巨大な広場で、横幅300m、長さ1km以上もあるというのだから驚く。

ヨイド広場から国鉄大方(テバン)駅まで、ぶらぶら歩いて行く。ちょうど時間は昼時で、駅前におあつらえむきの食堂があったので、迷わず入って冷麺を頼む。昨日食べたのとはまた違っていて、黒い麺だった。味はさほど違いはなかったが、いろいろ種類があるものだ。ここから国鉄線乗り入れの地下鉄で乗ったり降りたりしつつ、セマウルなどの列車を撮影する。

セマウル

水原までは地下鉄が乗り入れているのであるが、乗り入れているというよりは別線扱いで、国鉄線はほとんど駅がない状態である。ちょうど大阪近郊のJR線のような状態で、ずっと複々線になっている。あちらこちらと駅を降りては写真を撮っていたら、気がつけばかなりソウル駅から離れてしまった。ソウル駅まで戻るには、1時間以上かかってしまったのだった。

今日の夕方は、ソウル駅で友人2人と合流する予定である。1人は昨日の関釜フェリーとセマウルで、もう1人は今日の大韓航空でソウル入り。日本国内ではよくやっている現地集合であるが、今回はソウル駅で集合となった。無事に予定通り合流でき、宿へ荷物を置いて夕食へ向かった。今日の夜はもちろんカルビ焼き肉である。明洞を歩いているうちに、歩き方にも載っている有名どころの「明家」に入ってみる。

まずはカルビを2人前。片言日本語を話せる店員によると、頼める肉は2人前からだそうだ。骨の付いた巻物のような肉を広げ、焼けたらはさみで切ってくれる。食べ方を教えてもらうが、サンチュで巻くよりもタレがしみているのでそのまま食べる方がおいしい。その後肉を変えると板を取り替えるこだわり。さらに追加で生カルビ。生カルビをおいている店はほとんどないそうで、かなり珍しいものらしい。

キムチもうまいし、ビールも飲んだし、締めに石焼きピビンパプまで頼んだし、腹がはちきれんばかりに食べまくった。存分に楽しんだ分、今まで見たこと無い請求額で、3人で11万won(14,300円)だった。なんせ1万won以上の値段なんて見たことがなかった。でも、いろいろな種類の焼き肉を楽しめたし、カルビもうまかったし、日本で飲みに行ったのと同じくらいの値段だから、たまには良いかなと思う次第。


| 戻る |

【目次】
長崎
雲仙
下関
釜山
慶州
移動日
ソウル
オドゥ山展望台
移動日
帰国