'03夏 ベトナムへの旅 その05 - ハロン湾

8月10日(日)
ハロン湾ツアー
Hotel Nikko Hanoni

今日は一日ハロン湾のツアーで、8時出発18時半着の結構長めのツアーである。ハノイからハロン湾までは、車で3時間かかる。今日のツアー参加者は自分を入れて6名。男は一人一人であるが、女性は二人で二組。昨日のハノイの攻防の後では、よく女性だけでこのような国にこれるなぁと感心してしまう。外国人旅行者は、団体か、カップルか、旅慣れたバックパッカーの一人旅。数名の女性だけの旅行者は、日本人にしかみられない。

ガイドの女の子がまぁよくしゃべる子で、いろいろガイドをしてくれる。大学を出てすぐくらいの子で、日本人よりさらに若く見えるのは、ベトナム人が小柄だからか。それとも日本人がけばくなっただけなのか。日本に行ったことはないそうであるが、完璧ではないものの、かなりぺらぺらしゃべっている。いろいろ説明してくれるのであるが、ベトナムは社会主義の国ですからっ、という言葉がずっと心に残った。

それにしても、車の運転は荒い。荒すぎる。遅い車が走っていると、ウインカーを左に出して(右側通行だから)、クラクションを鳴らして少し右にずらさせる。そこを追い抜いて行くわけだが、対向車が来ていてもおかまいなし。対向車の方が避けてくれたりする。そして、変なバイクもたくさん走っている。かごに入れた鶏を荷台に積んでいたり、ブタをそのまま積んでいたり、それが何度も見かけるものだから、まったく恐れいる。

9時を過ぎたところで休憩ポイントに到着した。ベトナム戦争の枯葉剤により、いまだに障害児が生まれつづけている。その人たちが働く場所で、手作業で作成した刺繍が素晴らしい。さらに、これまた日本価格で考えると安いものだから、結構観光客には好評である。車が飛ばしてきたせいか、1時間くらい休憩時間があるという。お茶とお茶菓子をいただきながら、いつものごとく男どもは女性達の買い物を待つのだった。

ハロン湾

そこから1時間くらいで目的地ハロン湾に到着した。海の中に大小様々の奇岩が連なる絶景で、世界遺産に指定されている。ハとは降りる、ロンとは龍の意味。すなわち、岩々が龍のような形に見えることから、その名が付いた。そのためかなんだか、とにかく観光船の数がすさまじい。そして、船に乗るとおばちゃんが小さな船で寄ってきて、つり道具を売りにくる。$1だそうだ。エビを見せて、これが餌ならどんな魚が釣れるのかと思ったが、実はそのエビが釣れるそうである。

このツアーは、JTBのツアー参加者と一緒の船で、豪華シーフード料理付き。他の英語ツアーの4倍の料金を取るだけはある。船がハロン湾の絶景にたどりつくまで、昼食を食べられるという趣向になっている。エビ、シャコ、渡りガニ、イカ、いろいろ出すぎて食べきれないほど。これで$20分くらいはとられているだろうか。それでも、今回どうせ安飯しか食べないのだから、おいしい料理が食べられて良かった。

飲みもの代は別で、暑いからまた昼からビールを飲むわけであるが、$2(240円)とかなり高め。ホテルの部屋のビール代並みである。これはいたるところで続いていくことになる。観光客価格があちらこちらで適用されていることに、知らない人は数多い。ぼったくられたことないよ〜とのんきな人もいるわけだが、気付かずにぼられている方が、良いのかもしれない。10Kドン(80円)のビールでぼったくられたぁと言っているレベルとは違うようである。

ハロン湾

そして、船はメインイベントへとさしかかる。島と島との間の渓谷のようなところを進んでいく。これは確かに見ごたえ十分。ふくろうだったり、猫だったり、いろいろな岩がある。ここはガイドなしでは辛かったろう。そして、ランドマークである闘鶏岩へ。最初はけんかしているけれど、そのうちチュッチュするという岩である。確かに。日本語がわからないのか、わざとなのか、言葉の端々にかわいげがあるのは、ベトナム人の特徴か?

そして一度通り越したあと、その闘鶏岩の近くまで折り返してくる。そして、その後鍾乳洞へ。台風で遭難したおじいさんが、たまたま落ちた洞窟が鍾乳洞だった。ほんの数年前に発見された鍾乳洞である。これまたすばらしい鍾乳洞で、見ごたえ十分。ハロン湾へこようかどうしようか悩んでいたのだが、来て良かった。

鍾乳洞

帰路も同じ道を車に揺られる。行きとは違うお土産屋で休憩し、$10表記のお土産を、$2ねぎったらあっさりまけた。タイと同じく、料金提示価格は半額くらいが妥当だったか。その後、車は快調に飛ばしていたのであるが、急に公安の人に止められる。ちなみに、ベトナムでは緑の制服の警察が犯罪捜査、クリーム色の公安が交通違反の取り締まりを行っている。どうやらスピード違反でつかまってしまったらしい。野球で使うようなスピードガンだけで取り締まりをやっているので、いつどこでやっているのかわからないだろう。次々に車が捕まっていた。

こうして、スピード違反で捕まったせいか、ホテルには少し遅れて19時前に到着。今日はもう外に出るのは危険なので、ホテルのレストランで夕食とする。生春巻きに、ベトナム料理のフルコース。多過ぎますよと言われるが、いいんです、春巻きが食べたいんです。

魚を出汁に使ったベトナムの調味料ニュックマムに生春巻きを付けて食べる。これはおいしい。ベトナムへきたら、フォーと生春巻きは絶対欠かせない。しかし、なんでもかんでもパクチーが入っており、タイ料理さながら。この生春巻きにも例外なく入っていた。ベトナム料理のフルコースは、もともと庶民料理のベトナム料理を強引にコースにしたてあげているので、本当にベトナム料理なんだかよくわからない。魚料理に肉料理、最後にフルーツつき。へんなデザートよりは、フルーツのほうが良い。ドラゴンフルーツにランブータン、マンゴーとはなかなか良かった。

最後に、明日のフエのホテルを電話で予約しておいた。いつもなら飛び込みであるが、この国ではそれは危なさそうである。日本語ができる人がいる安宿は$10ということであったが、ハノイで散々にやられたので、ホテルくらいは良いところに泊まった方がよさそうである。フォーンザンという高級ホテルでも一泊$55(6,600円)なので、そこに予約を入れた。


| 戻る |

【目次】
出発準備編
出発
ハノイ
ハノイ
ハロン湾
フエ
フエ
ホーチミンシティ
クチトンネル
メコンクルーズ