'03夏 ベトナムへの旅 その02 - 出発

8月8日(金)
東京(成田)18:10 JL751 21:45Hanoi(NoiBai)
Hotel Nikko Hanoni

何とか無事金曜日に出発することができた。今回から成田空港が遠くなり、成田エクスプレスを使わないと空港まで2時間半もかかり、いきなり旅である。日程変更チケットのため、いつもより若干チェックインに時間がかかってしまい、さらに出国審査で窓口が少なくて長打の列で、久しぶりにゲートに到着するまでで30分以上かかってしまった。

最近乗っていたのはB747ジャンボの機体が多かったこともあるが、B767としても待っている客が少ないような気がする。ベトナムといったら、たいていホーチミンシティへ向かう人が多いので、首都といえどもこちらのハノイ行きは少ないのかもしれない。しかし、この夏休み時期で満席になっていないのは、少々驚きである。実際、搭乗率は70%くらいだった。

5時間半という搭乗時間は、シンガポールなどへ向かうことと比べれば短い距離であるが、すぐ到着するという距離でもない。台風10号の影響により、1時間もベルト着用サインが消えず、お食事タイムどころかおしぼりサービスもなかなか始まらず、こんなに長い時間揺れていたのは初めての体験だった。福岡から上海、香港上空を経由して、ハノイには予定どおにの到着した。

入国カードはいつもの如くであるが、SARSのためか体温検査のセンサーと検疫のカードを書かされた。日本で東南アジア方面から帰ってくるときと同じように、形式だけやっている感じである。入国審査では、やっぱりビザの有効期限の数字を書き換えてあるところを何度も見ていて、大使館員が書き換えたのか?と聞かれたが、そうだと答えると、それだけでなんとか通してくれた。出国時に何かあるかもしれない。

とりあえず列車の切符を買うことも考えて、二万円分を両替した。0がたくさんあってわけがわからないが、250万ドンを受け取り大金持ちになった。韓国でも札束を手にして大金持ちになった気がするが、それはもちろん札が多いだけである。しかし、ここベトナムは価値も違う。おおむね10,000ドンが100円くらい(実際は80円くらい)と考えておき、物価水準としては10倍の1,000円くらいとみて間違いないだろう。

ちなみに、全てお札でコインは無い。スーパーでは缶ジュースが5,500ドンで売っているので、55円なら安いと思ってはいけない。10倍の550円で缶ジュースを買うだろうか?そう、かなりの高級品なのである。ちなみに、ビールも同じ値段である。冷やすことを考えると、売店では7,000、8,000ドンくらいが普通の値段、観光地価格では10,000ドンくらいである。

以降のドンの記述では、単位にKドン(1,000ドン)を使用する。値段交渉でもなんでも、10とか20とかの数字が出てくる。一万ドン、十万ドンと数えていると間違えの元。10千ドンと考えていれば、間違いが少ない。このとき必ず確認しなければいけないのが、10Kドン(80円)か、$10(1,200円)か。観光客相手の商売では、USドルが普通に利用されているので、間違うととんでもない値段になってしまう。

空港内をうろうろするだけで、タクシーのおっちゃんがつきまとうのは東南アジアならいつもの如く。そんなおっちゃんには眼もくれず、当然タクシー乗り場へ直行する。タクシーに乗ったは良いが、ホテルまで$10と言う。歩き方では$6、乗るときに渡された紙には$7くらいと書かれている。むちゃくちゃ高いじゃないか。何を言っている、それよりメーターを動かせ〜というが、へらへら笑うだけで$10も譲らない。

$8ならどうだと言っても素知らぬふり。う〜む、これがベトナムってやつか。白タクでもなく、ちゃんとしたタクシーに乗ったはずなのにこのありさま。しかし、悪気があってぼったくっている感じでもないし、たかだか数百円と思ってしまうのがいけないところ。彼らにとって見れば、まっとうな一日の給料が$10くらいなので、$1は非常に高額なのである。

1時間近くタクシーに乗って、たった$10なら安いくらいか。日本だったら、成田空港から都内までタクシーで行ったことになるが、一万円は下だらないだろう。今日泊まるホテルは日航ホテルであるが、日本人が常時いるかと思いきや、あまり見かけなかった。SARSの影響で客が少なくなり、日本人は偉い人だけ残してひきあげてしまったのかもしれない。

部屋は一番上の階で眺めが素晴らしい。それでもかなり車のクラクションがうるさい。それよりなにより、こんな高級ホテルに泊まり慣れていないので、広すぎてなんだか申し訳なさすぎる。$75の安値になっているとは言っても、ベトナムの価値からすれば一泊十万円もする。ハノイにも数少ない、眼が飛び出るほどの、超が付く豪華ホテルなのである。

ベトナム社会主義共和国

首都は政治と文化の町北部のハノイ。四季があり、冬になると雪も降る。よく知られている南部のホーチミンシティは経済の町で、ベトナム戦争前はサイゴンと呼ばれていた。ベトナムは第二次世界大戦前はフランスに支配されていたので、資本主義が古くから根付いている。地元の人たちは、ホーチミンシティといってもしっくりこないのか、古い地名のサイゴンを利用している。

日本と同じく、森羅万象すべての物が神であり、先祖を大事にする儒教の教えが浸透している。主食は米で、ベトナムの麺フォーも、米から作られる。肉よりも魚を食べ、何から何まで日本人に近い民族性と言える。ベトナム語は中国語に似て、上げ下げ抑揚の発音が難しいが、表記は11世紀頃にアルファベットに置き換えたのが始まりで、漢字ではなくアルファベットに発音記号を付けている。


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【目次】
出発準備編
出発
ハノイ
ハノイ
ハロン湾
フエ
フエ
ホーチミンシティ
クチトンネル
メコンクルーズ