'09夏 マレーシアとブルネイへの旅 その09 - クアラルンプール

8月16日(日)
KotaKinabaru9:45 AK5101 12:15kualaLumpur
クアラルンプール
kualaLumpur22:50 JL724
8月17日(月)
7:00東京(成田)

またしてもあっという間の一週間だった。最初のだらだらっぷりはどこへやら。最後のコタキナバルは充実した三日間だった。最初に4連泊してからブルネイに向かった方が良かったかもしれない。もう少し日程を練った方が良かった。そういう面では、今回の旅は思いつきから一週間くらいしかたっていないので、海外旅行もここまで適当になってきたかと思わざるを得ない。

朝起きると、昨日のほてった体も何とか落ち着いていた。朝食を食べてホテルからタクシーで空港へ。ターミナル1よりもターミナル2の方が近いので、タクシー代も安くなるはずと思ったが、実際は同じRM30(810円)だった。ちゃんと交渉すれば安くなったのかもしれないが。ターミナル2は、AirAsia専用ターミナルで、貨物倉庫を改造した雰囲気がどことなくただよっている。シンガポールなどのLCC(Low-Cost Carrier)も利用しており、近いうちにターミナル1に移動するなんて歩き方に書いてあったが、高いターミナルにわざわざ移動するはずがない。

ちょうど中国の深川行きのチェックイン時間で、中国人が列をなしていた。まさにこの直行便こそが中国人だらけをもたらしている。日本からは直行便ならいざしらず、クアラルンプールなどで経由するくらいなら、ここまで来る人は少ないといえる。これからクアラルンプールに飛ぶので、国内線のはずだが、なぜかゲートはイミグレーションの先のゲート。そして、イミグレーションではパスポートにスタンプが押されなかったものの、イミグレーションカードには出国のスタンプまで押されてわけがわからない。

コタキナバル空港

もっとコタキナバルを満喫し、夜の飛行機で帰れば良いのではと思いがちであるが、そこはリスクヘッジで早めの便を選択したのだ。クアラルンプールとコタキナバルは、さすが第一と第二の都市を結ぶだけあって、ArAsiaだけでも5便飛んでいる。ラオスの二の舞を踏まないために、朝一は辞めて二つめの便にした。これで早めにクアラルンプール入りできるのと、8年ぶりに半日だけ市内をぶらぶらすることができる。

なぜか赤絨毯を引いて特別機の到着を待っていたため、50分遅れで出発した。まぁ、これくらいの遅れは想定内だ。東マレーシアと西マレーシアに挟まれた広大な海がきれいに見えていて、ところどころに青い海に浮かぶ小さな島が見える。そして、クアラルンプールには予定時刻より30分遅れで到着した。AirAsiaが拠点とするターミナルはLCC-Tと呼ばれ、メインターミナルの反対側である。桟橋のように屋根がついた道が広がっていて、当然タラップなどあるはずもなく、通路には屋根があるとはいえ、外を黙々と歩かないといけない。逆に言えば、ここまで搭乗者に協力をさせるために、これだけ安い価格が実現できているわけである。

クアラルンプール空港

たぶん日本でやったら、がんじがらめの規制で実現する前につぶされるだろう。それが日本で新しいビジネスが起きない原因でもある。マレーシアでは頭脳の流出が深刻な問題になっているそうで、こういった新しいビジネスモデルは歓迎されているのではなかろうか。日本もいい加減新しいことを行う人の足を引っ張ることだけはしないで欲しい。

LCCターミナルからメインターミナルまではバスに乗る。勝手に作ったターミナルなので、ターミナル間のバスはタダではなく、RM1.5(40円)かかる。バスはなんだかよくわからない駐車場の一角に到着し、ここがメインターミナルかいなとみんな疑いながらバスを降りるが、エスカレータを上がったら空港に直結していた。こういうところも経費をけちっているのだろう。荷物預けがRM10(270円)。コタキナバルの感覚からすると、えらい高いなぁと思ったが、クアラルンプール全体的に物価が高いことが判明する。

空港のエレベータを降りただけで、KLIAエクスプレスのホームに直結している。片道RM35(945円)とは驚愕の運賃だ。RM100札どうするよと思っていたが、往復切符で一瞬で無くなった。バスだとRM10(270円)もしないでKL中央駅まで行けるのだが、時間が倍以上かかるし、渋滞にはまる可能性もある。KL中央駅に行ってから昼食を食べようかと思ったが、もう14時なので、空港のファーストフード店で腹ごしらえ。ミーゴレンと一品、ジュース付きでRM12(324円)。やっぱり高い。

KLIAエクスプレス

8年ぶりのクアラルンプールである。前回来たときはまだ開通していなかったKLIAエクスプレスに乗車する。KLIAトランジットという数駅に停まる普通電車もあるが、ホーム自体が異なっているので注意が必要である。列車は約30分くらい、ノンストップでKL中央駅に到着した。8年前に来たときには驚愕したびっくりの駅だったが、今はなんだかごみごみした感じがする。宣伝やコンコースど真ん中の出店など、商売っけが増しているということだろう。

一駅戻って、KLIAエクスプレスの撮影でもしようかと、PUTRA-LRTの乗車口を探すが見あたらない。なんとRapidKLというバス会社と同じ名前にになっていた。車体のマークも全て書き換えられているから、変わってからかなりの時間がたっているはずだ。相変わらず歩き方の情報は古い。毎年内容の見直しもしないくせに、2010年度版とか出さないで欲しい。'最近'と書かれている情報がいつの物なのか、明確にしてもらいたいものだ。未だにいかさま賭博でだまされる奴なんているのだろうか。

モノレール

KLIAエクスプレスを撮影し、KLCCにでも行こうかと思う。このLRTで行けば一本で行けるが、前回開通していなかったモノレールにも乗ってみたい。中央駅に戻って、モノレール駅を目指すが、同じ駅名とは思えないほどかなり距離があった。モノレールは適当な駅で降りて、あとは徒歩でKLCCを目指す。

スリアKLCC

今では世界第3位となってしまったペテロナスツインタワーであるが、今日は日曜日ということもあって、観光客に混じって地元の人がたくさん訪れていた。前回は中にあまり入らなかったが、今回は行ってみてまたしてもびっくり。六本木ヒルズのようなショッピングモールが広がっており、まさに高級ブランド品の店が並んでいる。何かお土産を買おうかなと思っても、物価が高いこともあるが、残りの紙幣が少なくて何も買えない。

ペテロナスツインタワー

だらだらのんびりしていたら、18時になって噴水のショーが始まった。この辺りだけを見ていたら、本当に日本と全く変わらない。だんだん日がかげってきたので、KLタワーに行ってKLCCの夜景を見ようと歩いていったのが運の尽き。そこらで暗くなるのを待っていれば良かった。コタキナバルの感覚で、18時を過ぎたら暗くなるだろうから、19時にタワーを出れば間に合うだろうと思っていたが、実はコタキナバルよりかなり西に来ているので、日の入り時刻がもっと遅くなっていた。

毎度歩き方にはだまされるが、今回もまた同じところでだまされた。KLタワーにはモノレールの駅の方が断然近い。そうだ、8年前にも同じくKLタワーに行こうとして、タクシーで行けと書いてある歩き方に、もうバックパッカーの本ではなくなったと感じたのだった。そして、相変わらず歩いていく行程は書いていない。KLタワーがある丘を右に左にぐるぐる回り、結局半周してしまった。タワーに着いたときには、すっかり周りは暗くなっていた。

空港には2時間前の21時には着きたいところだから、KL中央駅には20時には戻りたい。しかし19時を過ぎており、モノレールでちんたら戻っていては間に合うはずがない。タクシーカウンターで料金を聞いてみるとRM21(567円)とのこと。KLタワーの入場料がRM10くらいならなんとかタクシーで帰れそうだ。しかしそんな淡い期待はあっさり吹き飛ぶ。入場料はRM35(945円)だった。最後の最後で高すぎる。

KLCC夜景

そんな同じ事を思う人がいるのだろうか、ちゃんと両替所があったので、なけなしの5千円を両替し、絶妙に使い切れるくらいだったお金が増えてしまった。しかも、チケット売り場には長い列。チケットを買うだけなのに、なんでこんなに時間がかかるのか。結局、チケットを買ってエレベーターで上ったらもう19時40分だった。夜景自体はそこそこだが、窓ごしにしか見られないのが残念なところ。10分くらいでさっさと降りる。

すぐにタクシーに乗り込み、KL中央駅へ。20時をすっかり過ぎてしまったが、ここまで来れば大丈夫だろう。KLIAエクスプレスに乗り込み、空港には21時過ぎに無事到着した。荷物を引き取ってすぐさまチェックイン。さすがにマイル交換ではアップグレードは無い。エアロトレインでターミナルを移動し、ラウンジに行く前にお土産を買わねば。

しかしめぼしいお土産が無くて、ラウンジ入りしたのは搭乗5分前。ラウンジはキャセイのラウンジだったが、ビールとミーゴレン、ナシゴレンを急いでかき込むと、周りはみんな居なくなっていて、早く行けよと言わんばかりに片付けが始まっていた。こういうのを見ると、マレーシア人のサービスレベルはまだまだだな思ってしまう。

今までだったらこんな夜遅くても機内食があって、朝食にたたき起こされるのが定番だったが、ランチボックスが配られて、夜でも朝でも食べてくださいとのこと。往きと同じく完全に一食パターンになっていた。今回のJAL経営危機はかなり危険水域であることが感じられた。

今回は行っていない国と言うことで、ブルネイから見つけたコタキナバルだったが、もはやブルネイはどうでも良くなっていて、かなり楽しめる旅だった。しかもマイルを使って格安航空会社で、本当に安い旅行が出来た。行った国でもまだまだ知らないところが多いなと思った旅だった。


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【目次】
出発準備編
出発
ラブアン島
ブルネイ
ブルネイ
コタキナバル
キナバル公園
コタキナバル
クアラルンプール