'09夏 マレーシアとブルネイへの旅 その03 - ラブアン島

8月10日(月)
コタキナバル
Kota kinabaru13:30 16:30Labuan Island
ラブアン島
Grobal Hotel

一応目覚まし時計は9時にセットしていたが、ちょうど朝日が窓から入ってくる角度だったので、8時前には起きてしまった。8時の船は全く無理だが、10時にあればそれなら乗れそうだ。朝食を食べに行くと、これまた豪華なすごい朝食だった。適当に素泊まり一泊のつもりが、このホテルでも十分良かった。

港まで行くには町を横断しなければならないので、3kmくらいあるのではなかろうか。しかし、町を一通り見て回るには、やはり歩きが一番である。それにしても暑いので、ホテルにあった二本の無料の水もすぐになくなった。とにかくすごい汗だくになる。近代的な高層ビルが並ぶそばで、売店並みの小汚い店が並んでいたりする。うるさい客引きもないし、治安の良さが垣間見える。やはりBRICsとかVISTAとかいった新興国とはひと味違って、マレーシアは一歩先を行っている気がする。マハティール首相のLookEast政策(日本・韓国をお手本に2020年には先進国の仲間入りを)というのも、あながち無理な目標ではないかもしれない。

ジェッセルトン・ポイント

町の真ん中の道を歩いていたので、左手に建物の間から海がちらちら見え、コバルトブルーのきれいな海が広がっているのがわかる。沖縄なみの海のきれいさだ。そしてまっすぐ歩いてこなかったので、ジェッセルトン・ポイントの船乗り場には一時間くらいかかって、9時半に到着した。入り口すぐのカウンターでは、シュノーケルや海水浴、スキューバをするために各島へ向かうツアーの申し込みの客引きがすごい。

その中のカウンター3に、ラブアン島行きのチケット売り場があった。すると、次の船は13時30分とは。やはり10時の船は無かった。またしても4時間待ちではないか。まぁ、行かないと仕方がないので、そのチケットを購入して、後で回ろうと思っていた市内観光をする。といってもこれといってめぼしい見所は無いので、数時間で見て回ることができる。

観光案内所

まず、近くの観光案内所へ行ってみる。このあたりは第二次世界大戦の時の空爆から逃れたところで、イギリス植民地時代の建物がよく残っているところである。観光案内所自体も古い建物をそのまま利用している。パンフレットは何カ国語も用意されていて、当然日本語もあったが、そんなに使えるパンフレットでは無かった。ツアーの紹介も載っていたが、ただ島に行って帰るだけというようなツアーがあるのが驚く。だって、自分でさっきの桟橋に行って、船に乗って行けば良いだけなのだから。

アトキンソン時計塔

店が軒を連ねる夜になると賑やかなガヤ通りを通って、丘の麓にあるアトキンソン時計塔へ。昔は塔の下に鉄道の駅があったそうだ。ここから階段をあがり、道なりに丘を登っていくと、展望台に出る。今日は少し霞んでいて、あまりきれいに見えなかったが、町の全体像を把握することができた。町中の見所といえばこれくらいで、海沿いのマーケットなどを見に行ってみたが、小さな店がたくさん集まっていて活気があるが、まぁそんなにすごいところではなかった。少し離れたところにあるモスクや鉄道の駅に行ってみる時間はまだありそうだったが、マレーシアのバスはかなりわかりにくいので、ここは大人しく桟橋に戻ることにする。

展望台

その前に、適当な食堂で昼食にした。マレーシアと言えば定番のナシゴレン(炒飯)である。飲み物はフルーツ絞りたてジュースがあったので、スイカジュースにした。これでたったのRM7.5(202円)。いつもは昼間からビール三昧だが、置いていなかった。どうやら、イスラム教の人が多いので、食堂にアルコールを置いている店は限られているらしい。

高速船

桟橋に戻ってきたのは出発の一時間前。汗だくなのを落ち着かせるのにちょうど良くて、アナウンスとかなにもなさそうなので、出発時間の30分前を切ったら、桟橋で高速船を自分で探す。すると、桟橋の先の方に二隻停まっていたうちの一つだった。一等席は二階で、二等席は一階と分かれている。

船は10分くらい遅れて出発した。まぁ、こんなことは日常茶飯事。時間に関してはかなりアバウトで、沖縄と同じ雰囲気が流れている。しばらくは陸地と平行に走っていたが、ほどなくするとずいぶん遠くに陸地が見えるようになった。外海を走っている割には陸地に近いところを走っているせいか、ほとんど揺れることはない。3時間ということだったが、実際には3時間15分だった。

まずはホテルを確保しなければならない。地図も何も情報無く歩き回るのは、スイス以来だ。ちょっとでも情報があるのと全くないのとではつらさが違う。それでも、いくつかホテルがあったので、そこそこ大きめのホテルに入ってみる。シングルRM80(2,160円)ということでまずまずの料金だ。こんな島に今時人が多いとは思えないが、シングルはいっぱいとのこと。ツインならあるということで、RM108(2,916円)になった。どうせ空いているけど泊まるだろうとの考えでツインを薦めたのだろう。部屋は東南アジアでよくありがちなぼろめの部屋で、昨日のホテルと千円も違わないのに、この落差もひどいものがある。

見所は町の郊外に点在しているが、そもそも煙突だったり、戦争記念碑だったり、わざわざ行くほどのものでもないので、町中だけぶらぶらしてみる。こんな小さな島には普通は何もなさそうなものが、ここは税金がかからないオフショア取引が行われるマレーシア政府の直轄地のため、銀行やらホテルやら高層ビルが建ち並ぶ異様な雰囲気である。しかし、昨年の金融危機であちらこちらが閉鎖されて廃墟となっており、さらに異様な雰囲気になっている。それでも、地元の人たちの生活はある。今回予約ができるならシェラトンホテルでも泊まろうかと思ったのだが、どうしても検索に出てこないのがわかった。実は金融危機後に早々とつぶれていたのだ。

ファイナンシャルパーク

港の前が町の中心かと思いきや、ラブアン広場が町の中心だと歩き方には書いてある。しかし、噴水があるだけのロータリーで、ここが町の中心とは思えない。港の前がやっぱり中心だと思う。ラブアン広場から少し行ったところに金融センターのファイナンシャルパークがあり、巨大な建物が異様な姿を見せていた。

ビーフンミーゴレン

町中に戻ってくると、雑多な店の中に免税店や貴金属を売る店もあり、このぐちゃくちゃな町並みに驚く。昔ながらの食堂に入って夕食とするが、いろいろ見て回った感じでは、ビールを置いていない店が多いようだ。意を決して入ってみたら、やっぱりビールが置いていなくて、コカコーラとビーフン炒めをいただく。さらに、作り置きの肉などがカウンターに並んでいて、テイクアウト客が多いようだが、適当に選んで一緒に食べることがでできた。

残念ながらビールが飲めなかったので、近くでタイガービールののぼりが出ていた店に行ってビールを一本頼む。大瓶でRM5(135円)とは安い。マレーシアだから安いと思っていたのだが、実は免税の島だから安かっただけだった。今日はこれにて活動終了。のんびりぶらぶらする旅といっても、待合室やホテルでごろごろしているばかりの旅になってしまっている。まぁ、コタキナバルに戻るまでは予定通りの動きである。


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【目次】
出発準備編
出発
ラブアン島
ブルネイ
ブルネイ
コタキナバル
キナバル公園
コタキナバル
クアラルンプール