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1月1日(火)
ChenaHotSprings10:45 12:00Fairbanks14:30 BettlesAir 15:30Bettles
ベテルスオーロラ観測

本日深夜のオーロラ予報 HIGH AURORAL ACTIVITY (Level6/Max10)
東と西の縁で大きな炎が続いています。双方の炎からくる太陽風は、早朝地球に到着するでしょう。オーロラを見るのに最適な地域は、ヨーロッパ、アイスランド、東部の北米です。(アラスカは夕方から夜にかけての時刻)

荷物をまとめて10時半にはチェックアウト。送迎サービスで空港まで送ってもらう中で、今年の初日の出を拝む。ここフェアバンクスでは、11時に初日の出であり、世界一遅い時刻の初日の出になるのだろう。日本ではすでに1月2日の日の出を迎えているころである。

今日は北極圏内にあるベテルスという小さな村へ向かう。冬季はベテルスロッジのツアーに参加することになり、1泊と飛行機送迎、犬ゾリ込みの料金が$500、1泊追加すると食事込みで$173であるが、地球の歩き方で1割引になる。多くの人が、アラスカの旅の手配をなんでもしてくれるしろくまツアーズで参加していて、自分のように個人的に申し込んでくる人は少ないらしい。ちなみに、しろくまツアーズの方がちょっぴり高い。添乗員付きのJTBツアーでも訪れることができるが、最小遂行人数10人、年末出発では48万円のツアー料金となっており、びっくりである。そんな料金払うくらいなら、私が代行してあげたい。

フェアバンクスの空港に12時過ぎには到着した。ベテルスまでは、小型機で向かうことになっている。東ランプのフロンティアフライトサービスのカウンター前と言われていたのだが、国際空港の先にフロンティアフライトサービスのカウンターがあったので、そこで2時間待つことになった。

ベテルスエア14時になると、ベテルスロッジのおやじさんダンが現れた。やはり東ランプは反対側の建物だったらしい。同じフロンティアフライトのカウンターであっても、こちらは大型機用で、東ランプに小型機用のカウンターがあり、個人の飛行機も数多く停まっていた。これから乗る飛行機は、ダンがそのまま運転する飛行機で、一応ベテルスエアーという飛行機会社らしい。乗客数を確認しながら、1日おきくらいに自分で飛ばしているようである。郵便飛行機に便乗させられることもあるらしい。

飛行機は北上し、遊覧飛行のような状態で1時間でベテルス村に到着した。なんと、滑走路のほうが村全体よりも広いというとんでもない村であった。そして、官制塔などあるはずもなく、滑走路に面するように、ベテルスロッジが建っていた。ベテルスロッジが官制塔の代わりをしているようである。

ベテルスロッジすさまじい田舎にきてしまったものである。360度すべてが見渡せる。高い建物もないので、縦方向も180度ほぼ見渡せる。全天が見渡せるとはまさにこのことで、山の上でもない限り、こんな経験初めてである。オーロラ観測にも最適の場所といえるが、オーロラだけでなく、この村にきてみるだけで一見の価値がある。地平線が見えるので、17時でもまだ南の空は明るい。今日は天気も良いし、オーロラに期待が高まる。昨日はここでオーロラが見られたらしい。ちなみに、ここベテルスは、オーロラベルトの真下に位置し、カナダのイエローナイフと同じくらいオーロラがよく見られる場所である。

ロッジで15時過ぎに昼食を頂いて、ごろごろしているともう19時の夕食の時間。今日の宿泊者は5人。もちろん全員日本人である。そのためだろうか、アラスカ大学の学生で、日本語がわかる人が年末年始だけアルバイトをしていた。今年はJTBの団体が入っていないそうで、客は少ないらしい。夜になると、宿泊客の1人が誕生日と言うことで、宿の奥さんがケーキを焼いてくれた。なんともフレンドリーな宿である。夜遅くまでケーキを食べながらビデオを見て過ごす。なんだか北海道のユースホステルのようなのりだ。何年も何回も訪れてしまう常連もいるくらいだし。

オーロラ0時を過ぎて、ちょこちょこ外の様子を見ながら雑談する。なんとなく、うっすらとオーロラらしきものが見えてきた。1時ごろになって、そろそろ広がりそうな気配が出てきたため、カメラをもって外へ出る。すると、ちょうど良いタイミングで、みるみる発達して行く。雲一つ無い空に白い雲のような筋が入り始めるのが、オーロラの初期段階。徐々に線がはっきりししてゆき、ぼんやり緑色に光り始める。そして、どんどんその線が伸びて行き、カーテンのように波うちながら、混じりあって渦ができていく。まさにこれがブレークアップと呼ばれる現象である。何度もすごーいとの歓声が挙がる。

オーロラを見るのは今日が初めてで、どのように出てくるのかわかっていなかっただけに、あっという間の出来事に、カメラと格闘し、あまりシャッターを切れないまま数分で落ち着いてしまった。レンズを交換するどころではない。手袋とかマフラーとかそっちのけで、カメラと格闘していた。デジカメと銀塩カメラと二台体制はさすがに大変だった。しばらくすると、再度また広がり始めた。現れては消え、現れては消えを繰り返す。こんなにも見えるものなのだなぁと感動する。しかし、最初のものほど大きくはならなかったので、つくづく肉眼でじっくり見られ無かったことに後悔する。

オーロラそして、デジカメの電池が切れた。電池を交換する際、カメラの周りにまきつけた防寒対策の布をはずしたため、一気に温度が低下したのだろう。実際には電池があるものの、すぐに電池切れとなり、使えなくなってしまうのである。寒くなると、電流感知の制御回路がおかしくなってしまうようだ。もうデジカメが使えなくなったらカメラは1台だけになり、扱いもやっと落ち着いてきて、シャッターを切るペースが掴めるようになってきた。

しかし、そのころにはオーロラショーも終盤。何度か発達しつつも、最初のブレークを起こすまでにはいたらず、最初はほぼ真上で始まったオーロラは、だんだん北の空へといってしまった。まだまだ続きそうだったが、すでに時間は4時である。3時間も-30度の中にいつづけたため、すっかり体が冷えきっていた。

オーロラ予報の良い日に、良い条件でオーロラを見られたことは、すごく良かった。オーロラの発達の速さは思った以上に速く、10分程度で終了する。カメラに気を取られるあまり、肉眼であまり見られなかったのが残念である。カメラは一点集中で、シャッターを押すだけというようにしたほうが、楽しめるであろう。初めてのオーロラとの遭遇で、なかなかうまくいかなかったが、今後はうまくやりたいものである。が、天気予報は相変わらず曇りばかり。あさってからはchance to snow(雪の可能性あり)とは。

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