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4月30日(月)
NewYorkPenn.8:03 AcelaExpress2150 11:33BostonSouth
ボストン市内観光
BostonSouth20:45 TwilightShoreliner67

今日はニューヨークからボストンへ移動して、半日観光後夜行列車に乗る強行日程である。その最初の移動は、去年から走り始めたばかりの高速列車アセラである。ワシントンD.C.とニューヨーク間はビジネス特急としてメトロライナーが毎時運行されているが、このアセラ・エクスプレス(特急アセラ)はその区間に加えてボストンにまで足を延ばす。また、アセラ・リージョナル(地域特急アセラ)として数本運行されるのと、別路線も続々と計画中である。アセラは、ファーストクラス一両、ビジネスクラス三両、普通車一両、カフェ一両からなり、エクスプレスには普通車がビジネス扱いになっている。こちらの列車では、どんな列車でもカフェが連結されており、とにかく食べていないと気がすまない国民性が伺える。

そのアセラ・エクスプレスは、つい先日まではワシントンD.C.とボストン間一日一往復であったが、4月28日から一日二往復になっていた。が、事前に予約をしていたので、朝8時の列車である。窓口で切符の確認をすると、席の指定は無いとのことで、予約が行われていれば自由にどこに座っても良いということであった。さすが、自由の国というべきか。アムトラックには、オフシーズン特別料金として1-2-freeという料金体系がある。同じ行程を取るグループ旅行の際、二人目は半額に、三人目はタダになるというもの。今回この恩恵を預かれるはずであったが、普通車のみの設定であったため、メトロライナーとアセラ・エクスプレスのビジネス以上の席では普通通りの料金であった。ちなみに、ニューヨークとボストン間は運賃$60(7,500円)、ビジネスシート料金$60(7,500円)である。

アセラ・エクスプレスアムトラックでは、列車に乗る段階になってホーム番号が表示される。それまでは、中央の掲示板の前に人垣ができる。これから乗る列車はワシントンD.C.から直通列車で、ニューヨークでは20分も停車する。しかし、20分も停車するのではなく、遅れを見越して余裕を持たせてあるといった方が正しい。今日も例外に漏れず、10分前になってやっとstand by(準備中)の表示が出て、予定出発時刻の数分前になってやっとホーム番号が表示された。おそらく、10分遅れくらいで到着したのだろう。

席はビジネスとはいえ普通のコーチ車両で、違いはパソコンが利用できるようなコンセントがついているくらい。それでも、新幹線の線路幅で四人掛けのシートであるからゆったりしている。ちなみにファーストクラスは、三人掛けである。列車は少し遅れて出発した。マンハッタンを左手にみながら、列車はゆっくり進む。車窓風景は、北海道の丘の風景だったり、大西洋の海の風景だったり、変化に富んでいて楽しい。しかし、いつまでたってものんびり速度。時速100km程度ではなかろうか。それがどこまでいっても変わらない。どうやら最高時速150マイル(240km)運転はまだまだ先の話らしい。あまり高速運転を堪能できないままボストン南駅に到着した。ボストンの到着はいつのまにか30分遅れ。

旧州会議事堂ボストン駅でもコインロッカーが見つからなかったので、バッゲージ・クレームで荷物を預かってもらい、駅構内で昼食後に市内観光へと出かける。ボストンはハーバードやMITなど世界に名だたる大学が連ねる学問の街で、昔ながらの赤煉瓦の町並みが残る美しい街でもある。雰囲気的にもニューヨークとはかなり違い、ボストンへ留学するなら治安の面でも大丈夫に思われた。

地下鉄で港の近くまで行き、フリーダム・トレイルと名付けられたハイキングコースに沿って町並みをぶらぶら散策する。いろいろといわれがあるのであるが、ほとんど下調べもなく、アメリカの歴史にも疎いので、ポール・リビアの生家や、茶会事件の教会やらを見てもあまりピントはこない。そして、広大な公園、ボストン・コモンに到着してトレイルは終わり。本来の逆回りで歩いてきてしまったらしい。その先にこのあたり一高いビルがあるというので、登ることにする。

ジョン・ハンコックビルジョン・ハンコックビルは普通の雑居ビルで、適当な階で展望しても良いのではないかというくらい観光客と仕事をしている人が混じっている。それでも一応展望台行きエレベーターが用意されており、それに乗れば一気に最上階へ。全方向は見られないものの、ボストンの赤い町並みが一望できた。そして、すぐ目の前にはボストンの空港があり、管制塔のやりとりを聞くことができる。

橋を渡ってMITやハーバード大学と見て回り、ボストン南駅に戻ると、夜行列車まで1時間半くらいでちょうど良い時間。駅構内にあった大リーグのレッドソックス(現在野茂、大家が在籍)のバーで夕食にする。今日は試合がなかったので、いたって普通のバーであった。

夜行列車の出発時刻は8時45分。しかし、いつまでもホームの表示が出ない。そのうちDelay(遅れ)の表示が。出発時刻を過ぎたころのアナウンスで、まだ到着まで時間がかかるとのこと。ここの駅が始発のはずだが、回送に時間がかかっているのか、それとも折り返し列車が遅れているのか。結局、9時半頃に列車に乗ることができ、1時間遅れで列車は出発した。

この夜行列車には、普通車、ビジネスクラスに加えて寝台車が連結されている。線路に沿って両側に個室がある方式で、それぞれの個室は二人部屋。何から何までコンパクトに収まっており、洗面台やトイレまであるのには驚いた。しかし、こんなオープンなトイレはさすがに使えない。そしてそれらを閉じるとなんと上寝台へ登る階段になっている。シャワーも車端についている。料金はそれなりで、一室$124(15,000円)で運賃別。やはり日本よりも物価が高い。

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