'06夏 灼熱のエジプト旅行 その06 - アスワン

8月18日(金)
晴れ, 気温45度, 湿度10%
アスワン(ヌビア砂漠、カラブシャ神殿)
Aswan17:00 Nile Express

昨日の休憩日を挟み、今日はいよいよアブ・シンベル神殿観光である。カイロのクフ王のピラミッド、ルクソールの王家の谷、そしてアブ・シンベル神殿がエジプト観光のハイライトと言っても過言ではない。この三つを組み合わせた工程を作るのがなかなか至難の業なのだ。7:15の飛行機に乗るために、いつものように朝早く、早朝6時に出発する。またしても4時半起きだ。バスは予定どおり空港に到着したのだが、大変なことにアスワンはなんともないのにアブ・シンベルは砂嵐とのこと。この時期に砂嵐は珍しい、まさにバッドラックに当たってしまったとホッサンさんは言う。仕方がないので飛行機が着陸できる状況になるまで待つしかない。しかし、前の便の6:15発の乗客も搭乗チェックをした後待ちぼうけになっていた。

アスワン空港

飛行機を待つ間、買い物でもするしかないのだが、これまた値段があって無いような店がたくさんある。バザールよりもお手軽に安い商品を求められるとあって、案外皆買い物を楽しむ。実はいい感じのゆとり時間だったかもしれない。しかし、1時間待っても、2時間待っても前の飛行機さえ動きなし。長時間の待ち時間になったため、飲み物サービスがあったが、それでもいっこうに出発する気配は無い。結局出発予定時刻から4時間たち11時を過ぎたところで、前の団体もあきらめたことだし、我々も出発断念となった。なんだかお土産を買いに空港へ来たみたいになってしまったが、まぁ自然条件では仕方が無い。

今回の旅は総合旅行業務取扱管理者(平成17度から名称変更された)の試験に向けた準備ではないかと思うくらいいろいろ起こる。今回のような募集型企画旅行では、旅程保障が義務づけられ、行程や宿泊ホテルに変更があった場合補償金が支払われる。しかしこの場合、運送機関の旅行サービス提供の中止のため、旅程保障の除外に当たるようだ。

ただし、一往復分の航空料金は乗っていないのだから全額返却されてしかるべきである。減額による払い戻しにあっては、旅行終了日の翌日から起算して30日以内に旅行者に対し当該金額を払い戻すことになっている。往復の航空運賃が払い戻し対象となるが、このツアー代金から推測するに、たかだか数千円くらいだろう。その後の良い対応を考えると、目くじら立てる額でもない。

代替案として、バスで行く、明日の飛行機でもう一度チャレンジする、などの案が出たものの、JTBとしてもその間の行動については責任が持てないため、そこは団体離脱して手配旅行という形を取るということで、それでも行きたい人はどうぞという形になった。特にバスはテロなどの危険がありうるため、行くなら飛行機で行った方がいいとのことだった。

この後で鉄道の旅が無く、アレキサンドリアだけだったら間違いなく離脱を考えるところだが、もう一度来た時に神殿と列車どっちが大変かと言えば、列車の方が時間がかかるし、皆と行動を一緒に動いた方が良い。と言うことで、一緒に動くことにした。結局、だれも離脱は選択しなかった。というか、ツアー参加者の中で、自力でカイロまで戻ってこれる人がどれだけいるのだろうか。クフ王の玄室に加えて、アブ・シンベル神殿も行かなくてはならなくなり、エジプトに来なければいけない理由が増えてしまった。

ヌビア砂漠

空港を出たバスは、一度ヌビア砂漠で停車して、砂漠の砂を持ち帰れる。ビニール袋を用意しておいたが、それよりも飲み終わったペットボトルを残しておいた方が良い。かなり大量に集めた砂は、ペットボトルで2本以上もあった。さすがに採りすぎだった。

その後ホテルへ戻り、ホテルのレストランで昼食となった。列車の出発までホテル休憩とのこと。本当はロビー休憩だったが、さすがJTBで、いくつか部屋を用意してくれていた。しかし、そんなもったいない時間を過ごすなら、どこかに観光にでも行きたいところ。そこで挙がったのがカラブシャ神殿だった。アブ・シンベルに行っていれば、バザールでお買い物でも良かったが、今のままでは今日一日何をしたのか分からない。ちょっと歩いていける距離ではないのでバスをお願いすると、別のバスをチャーターすることになり料金がかかる。オプショナルツアーということで10人以上集めれば一人30US$ということだった。

しかし、最終的にはバスのチャーター費は無料となり、入場料と船賃のみでOKとなった。神殿ツアーには、ホッサンさんもついて来てガイドをしてくれるそうである。これが何かあった時のJTBの対応力のすごさだろう。そしてこういった問題発生時に迅速に対応すると、さらに株を上げることになる。結局、カラブシャ神殿には半分の18名が参加、マーケットには添乗員付きで数名参加、部屋を使って休んでいたのは数名だったようだ。だって、空港で十分に休んでいたのだから、休む人はよっぽどつかれている人達だけだろう。

昼食にかなり時間がかかり、予定よりも遅れてカラブシャ神殿に出発した。ここの神殿もダム建設により移設された神殿である。アスワンハイダムのモニュメント下から船が出発し、図らずも昨日は近くで見られなかったモニュメントを間近に見て、海のようなナセル湖遊覧をするに至った。普通のツアーでは絶対に来ないだろうし、災い転じて福となすか。船は10分くらい遊覧してカラブシャ神殿に到着した。

カラブシャ神殿

ちなみに、この島にはカラブシャ神殿の他にも移設されているものがあり、パッと見の全体像はなんだかちぐはぐ感が拭えない。カラブシャ神殿は、昨日のイシス神殿と時代が同じなので基本的には似たような神殿であるが、イシス神殿に負けず劣らずのレリーフのすばらしさ。柱の彫り込みなどもすばらしい。結構行ってみて良かったなと思うと同時に、とっさのガイドができるホッサンさんもすごい人だと思った。惜しむらくは、自由時間が15分しかなかったこと。一通り見切れないままタイムアウトになってしまったのが残念だった。

ここで本日の最高気温48.3度を記録した。今回の旅では、日々最高気温の記録を更新してきたが、今日が今回の旅の最高気温になるだろう。なんにしても、アスワンの暑さが感覚だけではなく、数字としても出てくることに、気のせいではないことが確認された。逆に残念なのは、50度を突破できなかったことだろうか。

ナイルエクスプレス

バスはホテルに16時ちょっと過ぎに到着した。まずまず予定どおり。荷物をピックアップして、バスを乗り換え鉄道の駅へ。これから地中海のアレキサンドリアまで、ナイルエクスプレス15時間の旅である。予想どおり売店ではアルコール類は売っていない。しょうがないので、ノンアルコールビールとおやつを買っておく。列車は座席車と寝台車で10両以上ある長大列車だった。

寝台車

寝台車は洗面台備え付きの二人部屋で、思った以上に広い。皆は思った以上にぼろいと言っていたが、もっとぼろい列車はいくつもみてきたし、オーストラリアの豪華列車ザ・ガンの個室に比べればはるかにゆったりして機能性に富んでいる。それもそのはず、オリエント急行を製造したワゴンリー社の車両だというのだからゆったりしているのだろう。列車は17時定刻に出発した。西日が暑くて冷房も効かないが、ナイル川に沈む夕陽がみごとである。18時過ぎには機内食のような食事が配られ、鳥料理は避けていたけど、さすがにここだけは変えられなかったそうで、食べないようにとのことだった。しかし、もちろんそんなもったいないことはしない。鳥インフルエンザが危ないのは、生きた鳥に近づくことだ。

夜になってバーにいってみる。外国人旅行者は少なく、地元の方が数名、酒ではなく紅茶を飲んでいた。個室があれば、あまり人は出て来ないか。地元産ワインは無いようなので、カシスマンゴーなるものを頼んでみると、ほとんどマンゴージュースで、アルコールがちょっと入っているような感じだった。ルクソールから別の数名の日本人団体が乗って来て、バーを占拠してしまったので早々に立ち去った。どうやらカイロでアスワンに向かったHISご一行様のようだ。彼らはアブ・シンベルに最初に行ってから、逆回りでルクソールまでたどり着いたのだろう。


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【目次】
出発準備編
出発
ギザ
ルクソール
アスワン
アスワン
アレキサンドリア
カイロ