4月28日(日)
ロンドン市内観光(ビッグベン, タワーブリッジ)
LondonWaterloo14:10
Eurostar
18:26ParisNord
つい数日前にユーロスターのダイヤ改正があったため、当初の予定から1時間ロンドンを出る時間が早まってしまった。そのために早く出発したかったのだが、7時半からの朝食は、なかなかおかずが出てこない。席に着いた順に持ってくるのではなく、奥の席から順に置いていっているようだった。しかも10分に一度、3皿ぐらいしか持ってこない。結局1時間も待ったが待ちくたびれて、パンだけ食べてホテルを後にした。
スーパーで小銭を作り、地下鉄の駅へ向かう。ロンドン地下鉄には一日乗り放題のTRAVELCARDという切符があり、中心部がゾーン1、郊外の駅がゾーン6というようにわかれているので、乗降する範囲でゾーンを選んで購入する。もちろん、ゾーンが増えるほど、運賃は高くなる。窓口で9時半以降でないと購入できないはずだったが、自動券売機にはしっかりボタンがあったので、ゾーン1,2のものを購入できた。
この券売機は地下鉄全駅名のボタンがある大型の物で、ボタンを押すとその駅までの運賃が表示され、そのお金を入れれば切符とおつりが出る。初乗り£1.1(200円)のところ、TRAVELCARDは£3(540円)であるからかなり安い。地下鉄の乗降はこの切符を自動改札機に通すだけだが、JRの自動改札機の速さで慣れた体には、これはあまりにも処理速度が遅く、何度もゲートにぶつかることとなった。
ビッグベンのすぐ下の駅を降りると、とてつもなく大きなビッグベンがそびえていた。青空に黄金の塔が空にそびえる様は壮観である。そして、テムズ川に架かる橋を渡っていくと、徐々に国会議事堂全体が見えてくる。そのままぶらぶら歩いて、ユーロスターの出発駅でもあるウォータールー駅から地下鉄に乗り、ロンドン塔を横目に見ながら、タワーブリッジへ向かう。
タワーブリッジの入場料は£5.5(990円)で、建物の中の見学と上部の橋を渡れるとあって入ってみることにした。タワーブリッジの塔の部分を登っていく途中では、タワーブリッジ建設の歴史や、橋の上がる仕組みなどを物語的に紹介しているので、なかなかおもしろい。しかも、入口で借りた赤外線トランシーバーで、それらの説明を日本語で聞くことができるのである。
タワーブリッジは予想以上に盛りだくさんな内容で、あっという間に時間が足りなくなった。ダイヤ改正の不運にホテルの朝食の不運が重なったという感じで、結局ロンドンではバッキンガム宮殿を見ることなく、最後にピカデリーサーカスをちょっと見に行っただけで、ウォータールー駅に戻ってきた。衛兵を見ずしてロンドンを去るとは、ちょっと消化不良気味であるが、また来ることもあろう。
鉄道の旅第一段は94年に走り始めたばかりの新鋭ユーロスターである。ウォータールー駅の一角に専用ホームが造られており、切符とパスポートを見せてホームへ上がる。駅は全てガラス張りの屋根で、ホームは非常に明るい。ユーロスターは、一等6両、二等10両、バー2両、機関車2両の総両数20両。イギリスの鉄道は日本と同じく狭軌であるが、ユーロスターだけは標準軌のため、三線軌条になっている。
一等の各車両のドアには、黄色と白のツートンカラーの車体と同色の制服を着たスチュワードまたはスチュワーデスがお出迎えしている。日本人で混んでいるかと思われた車内はガラガラで、一等の乗車率は30%程度だろうか。わざわざ日本で三千円もかけて予約したかいがまったくなかった。イギリスに着いた次の日に、いきなり乗るような日本人がいるわけはなかったのだが。
定刻に出発した列車は、のんびりロンドンの町を後にする。イギリス国内は高速専用線ではないため(現在建設中)、160km/hが最高速度である。一等車内では、飛行機の機内食ばりに食事サービスがあるが、お昼すぎだったためサンドイッチの軽食であった。そういえば、ロンドンでは出店のホットドッグを食べただけで何も食べていなかった。狂牛病騒ぎで牛肉が激安だから絶対食べて来るぞと思っていたのに。
快適に走っていた列車のなかで、英語とフランス語のアナウンスがあった。どうも英仏トンネルに入るらしい。全長50.4kmの英仏トンネルは、日本の青函トンネル53.9kmには及ばないものの、海底部分の長さでは世界一を誇っている。このトンネルは、青函トンネルの掘削技術が大いに取り入れられている。トンネルに入り徐々にスピードを上げ、20分弱で駆け抜けた。
フランスへ入ればユーロスターも本領発揮である。TGV用の高速専用線を快走し、運転手からの「ただいま300km/hで運転しております」のアナウンスで、世界最高速度で走っていることを確認する。しかし、フランスの景色は北海道の美瑛にも似た丘の風景がどこまでもどこまでも続き、いい加減飽きてくる。フランスは農業国家であることを、改めて確認した。
フランスに入ってからは速いもので、あっという間にパリ・ノード駅へ到着。贅を尽くしたユーロスターの旅は終わった。この後パリ・リヨン駅へ行って、夜行列車に乗らなければならないのだが、地下鉄の切符の買い方が難しい。銀行の機械のようなタッチパネル式で、次々に選んでいけばいいようだが、いろいろ選ぶ項目がありすぎて大変。挙げ句の果てに、例のごとくお札が使えず、駅の売店で小銭を作る。
試行錯誤の上、切符を買ってホームへ降りると、今度は列車がぜんぜんこない。後でわかったことではあるが、パリ市内の地下鉄には、メトロとRERの二系統があり、本来の地下鉄はメトロで、RERは近郊線(東京でいうなれば東海道線)なのである。今回、乗り換えなしでパリ・リヨン駅まで行けるRER-D線を選んでしまったので、夜ということもあり列車がぜんぜんなかったのだった。
パリ・ノード駅で30分待ち、パリ・リヨン駅に着いたのは20時半。夜行列車発車2時間前を切っていた。夜行列車はまだ予約を取っていないので、当日窓口でクシェット(簡易寝台)があるか聞いてみたが、時すでに遅し。クシェットの予約は準備の都合上、2時間前まで(場合によっては6時間前まで)に購入しなければならないので、車掌に聞いてくれと言われてしまった。
列車に乗り込んでから寝台がなければ座席になってしまうし、すっかり眠くなってきたので、当初の予定を変更し、今日はパリに泊まることにした。元々一番最後にするはずだったパリ観光を明日に持ってくるだけなので、問題はないのだ。21時を過ぎたというのに外はまだ明るいが、日本時間なら朝の4時だから眠くなるのも当たり前。パリ・リヨン駅前の二つ星ホテルを探し、ホテル代は一人当たり135F(2,970円)。

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