'19GW 中国・上海への旅 その04 - 上海

4月29日(月)
上海(豫園、南京東路)
ジンジャンホテル(上海錦江飯店)

朝食は付いていないので、素泊まりでホテルを後にする。空港ホテルというくらいだから、真夜中でなければ、無料のシャトルバスで空港まで送ってくれる。飛行機に乗るわけではないので、ターミナル1でも2でも良くて、しかもリニアモーターカーの乗車口はターミナルの間にあるから、まさにどちらでも良い。

先に着いた方で下車し、まずは両替を行う。日本で両替をすると、1円=何元だが、中国で両替すると、1元=何円になるので、簡単にはどちらがレートが良いのかよくわからない。昨日得た額と大きく違わないようだからそのまま両替をするが、実際は日本円でお釣りをもらっていることもあり、若干日本の方がレートは良かった。

次に朝食を食べようと思うのだが、同じチェーン店のレストランばかりで、100元(1,750円)は下らない。空港価格にしても、それは高いだろ。端っこまで歩いていくと、フードコートのようなラーメン屋があったので、そこで食べることにした。空港の店なのに英語が通じない。後で聞いた話だが、どうやら地方から出稼ぎに来た人が店員などを務めており、上海出身のハイソな人たちはそんな仕事はしないとのこと。なるほど、英語教育を受けたのにしゃべれない日本人とは違うようだ。

ラーメン

写真があったので、いつもの指差しオーダ。見た目は辛そうだが、漢字を見ると肉が入っているのはこれしかなさそうなのでそれを選んでみたら、予想通り辛かった。しかも、中国らしいのか、唐辛子の辛さに山椒が利いている。これはこれでおいしかったが、とにかく辛い。中国のラーメンは、みんな細麺だ。さらに、コーラだと思ったら何かのお茶で、これは逆に甘い。なんというセットなのか。

朝から激辛ラーメンで大変だったが、朝食を食べ終わると、いよいよ街に繰り出す。最初は、今日泊まるホテルに荷物を預けに行くこと。リニア乗り場に行くと、地下鉄乗り放題切符がつけられると宣伝されていた。るるぶにはそんな情報載っていなかったぞ。

今日は地下鉄に乗りまくりそうだから、一日パスを付けることにする。地下鉄初乗り3元(50円)のところ、一日パスは20元(350円)。5回くらい乗らないと元が取れないが、いちいち切符を買う手間を考えたら、絶対乗り放題切符の方が便利。しかし、ここ上海は日本以上に進んでいる。当然のようにSuicaのようなICカードが使えるのだ。デポジットが20元(350円)もかかるが、切符を買う必要が無いのが便利。一日パスに加えて、ICカードも一緒に購入しておくことにした。チャージは10元単位でできるので、20元をチャージする。

リニアモーターカー

地下鉄は高々しれた運賃だが、リニアは7分の乗車でなんと50元(875円)。とっても高い!それでも、地下鉄で行ったら一時間くらいかかるのだから、仕方がないところ。今回も430km/hを体感し、本当にあっという間に上海の街中の龍陽路駅に到着した。

地下鉄7号線から1号線に乗り換え、ホテルの最寄り駅に到着。リニアはあっという間だったが、地下鉄は時間がかかったなという印象。ホテルは敷地の中に建物がいくつもあって、あっちだこっちだ振り回されてやっと到着。チェックインは本当は15時からなので、荷物を置きに来ただけだが、すでに入れるとのことで早々チェックインを済ませる。満室でもない限り、大概ホテルは早くにチェックインできるもの。と言って、ダメと言われたらそれがルールだから、期待しすぎるのも良くない。

上海駅

ホテルに荷物を置いたら、まずは事務作業をこなす。ここまでなんとか雨が降らずにたどり着けたが、ついに雨が降り出した。かなりの土砂降りだ。駅を出たら目の前にホテルの敷地はあるが、ぐるりと回らないと入れない。店の中を歩かせてくれればどれだけ楽か。地下鉄1号線で上海駅に向かい、予約していた切符を交換する。どこに行けば良いのかわからないが、駅から通りを挟んだところの建物に、チケットオフィスがあったので、行ってみる。窓口がたくさんあるが、三日以内のように見えた窓口に並ぶ。今は知る由もなかったが、中国でも連休ということで、大混雑になっているようだ。20分くらい並んで印刷してきた予約メールを見せると、パスポートを出してチケットに交換できた。

窓口の人のそっけなさは、相変わらずと言った感じだが、びっくりするのは中国人が列に並んでいることだ。それでも、グループで来た人はあっちこっちの列に並び、一番早いところで対応してもらうのは、知恵をつけたというのか、まだ少し前の日本といったところか。

事務作業をこなすと、やっと観光に出かけることにする。今日の元々の予定は浦東に行って、塔にのぼることを考えていたのだが、この雨模様では行っても仕方がない。急遽、雨が降っても楽しめそうな豫園に行くことにする。地下鉄4号線から10号線に乗り換える。4号線は3号線と同じ線路を使っており、乗った電車は3号線。危うく変なところに連れていかれそうだったが、次の駅でも同じホームで4号線に乗り換えられた。

豫園商城

豫園は、南京東路と並ぶ、上海のメジャー観光スポット。ということもあり、観光客がとにかく多い。中国式庭園のある有料エリアの周りに、土産物屋などがひしめき合っている。まずはともあれ、お昼を食べたいところ。前回、いつ行っても列ができていた南翔饅頭店が目の前にあるではないか。しかも列が短い。あれ、こんな店だったかなぁと思いつつ列に並ぶが、実はテイクアウト専門店で、メニューは二つしかない。よくある小籠包と一個ドーンとした蟹小籠包。12個24元(420円)と安いので一個ずつ頼んでみるが、これがまたうまくない。

小籠包 蟹小籠包

小籠包といったら、薄い皮に包まれた肉汁がポイントと思われるが、分厚い皮に包まれた見た目は餃子。これを小籠包と言って良いのかすら疑問で、皮だけ食べている感じ。大きな方は、魚介類の味がするが、実際何が入っているかわからない。後で調べて蟹小籠包とのことだが、本当に蟹か?黒酢がかけ放題だが、かけてもあまりうまくなく、皆がこぼした酢の匂いが立ち込め、あまりの臭さにそこにいられない。外は雨が降っているから、傘をさして立ち食いもなかなか大変、といった具合で、本当にこれが列をなしてまで食べる代物なのか、とびっくりしてしまった。

豫園

とりあえずお昼を食べたので、豫園の中に入ってみる。ここは15年前と何も変わっていない。庭園がこれでもか、と続くだけなので、雨の中では淡々と混雑の中歩いていくだけだった。

豫園老街

一周して外に出て、豫園老街などお土産屋を巡って行ったり来たりした後は、地下鉄を一駅乗って、南京東路へ。10号線は南京東路の東よりに駅がある。外灘は目と鼻の先なので、通常ならば見に行くところだが、雨が降っている中では景色が良くないのは明白。南京東路を西に歩いていく。昔は車ががんがん走っていたが、今では完全歩行者道路。機関車の乗り物がのんびり走っているだけ。日本でも、週末とかだけ歩行者天国にするのではなく、完全車進入禁止にしてしまうのも良いのではないか。中国の方が進んでいる感じがする。

中国の方が進んでいると思うことに、地下鉄の宣伝もすごいと思った。窓の外のトンネルの壁に動画広告が表示されるのだ。日本でも成田空港で見ることがあったが、上海の地下鉄はどこの駅間でも流れている。まぁ、スマホゲームしかやっていない今の日本では、地下鉄の外を見ている人は少ないと思うが、日本が失われた20年をしている間に、中国はオリンピックを乗り越えて、倍以上の速度で進んでしまった。見下すどころか、中国を見習えになってしまった。それが、世界第二位の経済大国ということだろう。

南京東路

南京東路で狙っていた店がある。お菓子だけで一階を占める第一食品商店の中で、ホタテの貝柱が売っているとるるぶに書いてあった。もちろん、日本で売っているものと何ら変わらないが、何と言っても安い。二階で乾物屋を見つけると、なるほど確かに日本の半額くらいだ。さらに、日本では大粒の高級品しか売っていないが、ここでは、小粒のいかにも品質が悪そうなものも売っていて、これまた激安。そのまま食べるとなると大粒の方が良いが、炊き込みご飯にするならなんでも良い。

ポケトーク

ここぞとばかりにポケトークを取り出し通訳させてみるが、ぜんぜん通じない。どうやら、ここ上海はまた方言があるようで、微妙に違うようだ。もう、仕方がないので、いつもの指差し購入で、表示のままに500克で購入する。克ってたぶんグラムだろうなと思ったら、やはりそうだった。ちなみに、その時買ったものは、50gずつ10個にわけて真空パックにして保存している。

一回ホテルに戻って、荷物を置いてしばし休憩。良い時間になったら夕食に出かける。ホテルの近くにはよさそうな店が無いので、また南京東路に戻って、あては無いが探してみる。よくあるチェーン店のレストランは、値段は安いが、なんかいまいち食指が動かない。南京東路の一つ入った路地にある、るるぶに載っていた店は上海蟹で、これは店の雰囲気からして絶対高い。元々、上海に来たなら上海蟹は食べたいところだったが、今は時期ではないし、むちゃくちゃ高い。それなら日本で食べても変わり映えが無いのでは、と思ったら食べる気しなくなった。

南京東路夜景

南京東路に戻ろうとしたら、ちょうど角の店が小汚い食堂で、日本語メニューありとのこと。おばちゃんに呼び込まれるまま、ここにする。すると、むちゃくちゃ怪しげな日本語で、おすすめ料理も写真から推測するしかなかったが、角煮だった。値段が高いほうだったが、それでも47元(822円)だし、ビール大瓶で8元(140円)とはどれだけ安いのか。

肉炒め 青島ビール

青島白ビールなるものがあるので頼んでみると、全く冷えていない。冷えたのは無いらしく、飲むまで冷やしておくから大丈夫、と東南アジア風の対応。中国らしい、油ギタギタの料理で、最初の熱いうちは良いのだが、そのうち冷めてきて油が固まっている。だがこれこそが、本場の中国料理。一皿20元(350円)くらいで、腹いっぱい。なんとも良い店を見つけたものだ。

外灘夜景 浦東夜景

ホテルと行ったり来たりしたこともあるが、今日は地下鉄に7回乗り、たぶん元は取ったと思う。雨もすっかり止んだので、最後に外灘(バンド)の夜景を見に行く。雨でなかったら、本当はタワーに登って夜景を見るはずだった。上海と言ったらこの風景で、黄浦江を挟んで新しい高層ビルが建ち並ぶ浦東地区と、租界時代の建物が並ぶ外灘のライトアップ。新旧交わる見事な夜景は、ここ上海でしか見ることができない。


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【目次】
出発準備編
大阪
大阪
上海
蘇州
周荘
上海
帰国