日御碕も三保関も時間がうまく合わないためカットし、三朝温泉へ行くこととした。その前に、廃線の噂もある一畑電鉄に乗ってみる。車両も建物も老朽化が進んでいるが、宍道湖に沿って走るので、車窓の風景は申し分ない。いつまでも残してもらいたいものである。
倉吉まで列車に乗って、明治町へ向かう。蔵が残る町として、一応観光地のようではあるが、倉敷、萩なんかの方がよっぽど蔵が多い。ここには昔、国鉄の倉吉線というのが走っていた。しかし、赤字のためあえなく廃止。現在明治町に記念館を残すのみとなっているが、内容はいまいち。写真しか残っていないのでは、面白みがない。
明治町から三朝温泉へは、日に数えるほどしか便数がなく、すぐのところに三叉路があるから、そこまで歩けばバスがあるだろう、ということで、歩くことにした。大通りに出て、三叉路にぶつかり、バス停を探すがどうも違う。いまさら駅に戻っても温泉につかる時間がなくなってしまうので、そのまま進むことにした。ガイドブックの地図をたよりに30分ほど歩くこととなり、目の前を三朝温泉から倉吉駅へ向かうバスが横切ったときは、安堵した。
三朝温泉は、山陰の三大温泉の一つに数えられ、泉質はラジウム温泉である。お湯は無色透明なのだが、ちょっとつかっただけで汗が出てくるのは、やはり温泉だなと感じる。小さい露天風呂が川沿いにあったが、なんにも仕切がなく、車が通る道路からも丸見えなので、入るにはかなり勇気がいる。
最後は、寝台特急出雲で東京へ帰京。かっぱえびせんわさび味、JR西日本梨ドリンクも買えたし、個室寝台もなかなか快適だし、最後まで良かった旅でした。
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