'21GW 五島列島への旅 その3 - 福江島

4月30日(金)
福江島(大瀬崎、高浜海水浴場、水ノ浦教会、堂崎天主堂)
鬼岳星空ナイトツアー
鬼岳温泉五島コンカナ大国 WINERY&RESORT

造幣局

通常の朝食はバイキングだが、今日は宿泊者が少ないので、朝食も和食か洋食かを昨日のうちに聞かれていた。見事なザ洋朝食といった面持ちの料理が並んでいた。

今日は一日島を一周して教会巡り。福江島には教会が13個あり一日で十分回れる数だ。一つだけ島の真ん中にあり、あとは海沿いに島を半周すれば回れる。そうなると、ホテルから島の反対側にある大瀬崎スタートで、教会を巡りながら帰ってくると効率よく一日で回れそうだ。後で聞いたのだが、その唯一飛ばした繁敷教会は、山の中にある教会で、結構特徴ある教会だそうだ。特徴あるといっても、教会自体ではなく、作られたいきさつなどに特徴がある。

五島で教会巡りをするなら、五島巡礼手帳なるものがある。観光協会に行けば購入できるのだが、事前に連絡すれば郵送でも送ってもらえる。ただ、このコロナ禍で住民のための教会はほとんど開いていなくて、スタンプが押せないのだそうだ。それでも一応旅の記念でもあるので、事前に入手しておいた。ちなみに、この教会一覧はカトリックのみで、プロテスタントなど、ほかの宗派の教会は入っていない。

祈りの女神 大瀬崎

島の南側を一時間走り、南端の大瀬崎へ。車で丘を登った先にあり、断崖が続く先に灯台がある。灯台の近くまで歩いて行けるようだが、往復一時間も歩いて行く気がしない。駐車場から祈りの女神の像だけ見て、遠く灯台を望み、次に向かう。

玉之浦教会

教会巡りのスタートは、玉之浦教会。漁村の中にある教会で、普通の家の間に並んでいる。びっくりのロケーションだが、実はほとんどの教会がこんな感じ。まだ尖塔があるだけ教会らしい。ほとんどの教会は9時からとのことで、それに合わせてきたのだが、どちらにしてもこのコロナ禍で、先に聞いた通り、ほとんど開いていなかった。なら繁敷教会も見てくればよかったが、まぁまたの機会があるだろう。

井持浦教会 ルルド

次はすぐのところにある井持浦教会。坂道を少し登ったところにあり、レンガ造りの見事な教会。ここは、聖なる泉ルルドがあり、日本最古のルルドだそう。ルルドとは、聖母マリアに聖水を示された少女がいたことから、カトリックの聖地となった南フランスの地名だが、そのフランスから取り寄せたルルドの水を注いで作られた泉のことを指す。その水を飲むと、病が癒されるという。

高浜海水浴場 魚藍観音展望所

福江島の亀のしっぽ部分を離れ、北上すると、福江島屈指の景勝地、高浜海水浴場である。新観光百選、日本の渚百選、日本の道百選、日本の水浴場88選にも選ばれた、五島を代表するビーチ。5月だとまだ寒くて人っ子一人いないが、今日は風が強くて遠浅の海水浴場なのに白波が立っている。高浜海水浴場それ自体に行ってもきれいだが、魚藍観音展望所から眺める海水浴場が一番きれいに見える。風が強いのは相変わらずで、できれば風のない時にまた来たい。

貝津教会

その次に向かうのは、貝津教会。国道から細い道を入ったところにあるのだが、案内板があっちむきこっちむきで間違いだらけでわからない。やっとたどり着いたは良いものの、ステンドグラスが見事ということなのに、中に入れなくて残念。教会は海沿いにあることが多いが、ここは山の中にある。

三井楽教会 柏崎公園

国道384号から離れさらに北に向かうと、三井楽教会。この地は、遣唐使船最後の寄港地でもあり、すぐのところにある柏崎公園には、弘法大師の像が建つ。

打折教会 打折教会前の海

国道384号に戻り、打折教会は道の駅からすぐのところにあるのだが、国道のトンネルを走ってしまうと通り過ぎてしまう。昔ながらの道を戻り、少し戻ると、やっと見つけた。海が目の前で、まぁ海がきれい。教会自体は、小さな漁村ということで、集会所といった面持ち。

水ノ浦教会

さらに国道384号を進むと、丘の上に水ノ浦教会がある。もはやどこがどこだかわからなくなってくるが、どの教会も村の人が建てた教会で、それぞれに個性がある。この近くに城岳展望台があるはずなのだが、山の上に展望台が見えるものの、どこの道を登っていけばよいのかわからない。

楠原教会

よくわからないのであきらめて、先に楠原教会に先に行く。楠原教会はレンガ造りの立派な教会。堂崎教会に次ぐ2番目に古い教会とのこと。

城岳展望台

その帰り道に展望台への案内があったので、城岳展望台に行くことができた。細い道を登っていくと、携帯電話の基地局のところに展望台がある。見事な景色が広がっており、ここはぜひとも寄ってみたい展望台だ。さて、一気に走り続けてきたので、ここらで昼食にしたいところだが、食べるところがほとんどない。民宿あびるで昼食が食べられるとガイドブックにあったので行ってみたら、なんと13時まででやっていなかった。本当にやっていなかったのか、コロナでやっていなかったのかはわからないが、お昼を食べそびれた。

半泊教会 半泊教会前の海

ここから半泊教会までいくなら、当然近道の県道162号を使うのだが、すれ違うにも一苦労の道。コロナ禍で観光客が減っていることもあってほとんどすれ違い車がなくてよかったが、小型車でも大変だ。後で見た地元のレンタカー屋の地図では、ここは走らないように推奨されていた。県道から外れると、もっと道は狭くなり、車一台分の車幅で、軽自動車でもすれ違うことは無理。この道路環境では、二度と来たくないところだが、ここも例外にもれず、中に入れなくて教会スタンプが押せなかった。こんな小さな漁村だけに、やはり集会場のような教会だった。目の前の海は素晴らしくきれい。

宮原教会

県道に戻って、少し進むと宮原教会。これまたどこにあるのかわからず、行ったり来たり。ここも小さな集会所だった。教会と看板が出ていなかったら、絶対にわからない。

堂崎天主堂

ほぼ島を一周して、やっと堂崎天主堂に到着。世界遺産ではないが、長崎県指定有形文化財で、福江島の教会の中では唯一の観光地と言っても良い。現在は教会としての役目を終え、堂崎天主堂キリシタン資料館として活用されている。ちなみに、天主堂と教会の違いは何かというと、天主堂は16世紀当時、神デウスを定着させるために天主様のおられる聖堂という意味で使われたそうだ。「天主堂」は建物のみをさすが、「教会」と言うともっと広い意味で、建物だけでなく信者の組織や信者の集まりのことも指すそうだ。

浦頭教会

本日最後の教会は浦頭教会。丘の上にある、コンクリートの普通な教会。教会の形は、横から見るとノアの箱舟を模しているそうだ。これにて、福江島の教会13個中12個を回り切った。こうしてめぐってみると、観光で行ってみて欲しいところは、堂崎教会、貝津教会、井持浦教会くらいだと思う。

それよりなにより気になったのは、移動販売車の音楽。佐世保ご当地スーパーと言えばエレナ。五島うどんなどの長崎土産を買うのにも超便利だが、このテーマ曲がずっと流れているものだから頭にこびりつく。象が飛んでる?パオパオと嬉しいってなんだ?ホームページでも聞けるので、ぜひ聞いてみてほしい。

鬼鯖鮨

お昼を食べそびれていたので、福江港で何か食べようかと思ったら、鬼鯖鮨が残っているではないか。一日50本限定で、昨日空港で売り切れです、という表示を見て、食べてみたいと思っていたもの。賞味期間が短いので、お取り寄せもなかなかできない代物。これはなかなかにおいしい。ちなみに、コロナの影響で飛行機が減便しており、今は関東では注文できない。まさに現地でしか食べられないご当地料理になっていた。

はこふぐの味噌焼き

一回ホテルに帰って、タクシーで町中に出かける。今日は、ホテル併設レストランはやめて、町中で夕食を食べてから、星空ツアーに参加してそのままホテルに送ってもらう予定。いけすのある「割烹心誠」に行って、海の幸三昧。刺身、きびなごの天ぷら、きびなごの刺身、佐賀だがイカシュウマイまである。そして、最後の締めは、はこふぐの味噌焼き。見た目インパクト大だが、すごいうまい料理というわけでもなく、漁師料理の類。焼酎によく合うともっぱらの評判だが、店の人気メニュー10番目とは、やはり頼むのは観光客が大半か。

星空ツアーは、カンパーナホテルから出発。送迎ありにすると、タクシーで天文台まで送ってもらえる。今日は天候が悪そうだから、キャンセルしても良いとの電話があったが、今日しかチャンスがないので行くことにした。天文台があるところから少し上ったところに椅子が並べてある。椅子に座るときには少し星が見えていたものの、すぐに雲に覆われて全く見えなくなった。風が強いので、雲が流れるかと思ったがそうもいかない。

星空ツアー

星空ガイドというよりも、ガイドさんによる五島の話になっていた。鬼岳は町までの距離があるので、星がきれいに見える地点ではあるものの、昔に比べるとずいぶんきれいさがなくなったそうだ。また、このあたりは黄砂の影響もあるので、GW期間の星空観賞は厳しいようだ。天体望遠鏡だけ見て、しかも雨が降りそうになったのでドームまで閉じられて、今日のツアーは散々だった。タクシーでコンカナ王国まで送ってもらい、今日の日程は終了した。


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【目次】
出発準備編
福江島
福江島
久賀島
中通島
佐賀
或る列車