'21GW 五島列島への旅 その2 - 福江島

4月29日(木)
羽田空港7:25 JAL605 9:20長崎空港11:30 ORC075 12:30五島福江空港 福江島(五島観光歴史資料館、福江城跡、明星院)
鬼岳温泉五島コンカナ大国 WINERY&RESORT

始発の電車に乗ってバスに乗り継ぎ、羽田空港のラウンジでコンビニで買っていたおにぎりの朝食とする。車を運転するから酒は飲めないが、今ではビールも飲めなくなっていて、もはやラウンジは単なる休憩所だ。今日の飛行機は、777運航停止のあおりを受けたのか、早い時点で737に機体変更されていた。GW初日というのにこんな小さな機体で大丈夫かと思ったが、空席もあるほどだった。まだまだ自粛生活を続ける人は多い。

JAL

長崎空港ではいったん外に出て、ANAのカウンターに行ってORC(オリエンタルエアブリッジ)の搭乗手続きを行う。予約をプリントアウトしていなかったら、検索さえできなかった感じで、いつも何かの時に確認できるように、プリントアウトしていて良かった。機体はDHC-8の39人乗りプロペラ機。昨日全便欠航になったあおりを受けて満席だった。どうやら欠航が多いようで、予定通り乗れたのは奇跡的。しかし、出発時刻になってもアナウンスがなく、結局前便の遅れで出発が30分遅れた。

ORC

五島福江空港に到着すると、トヨタレンタカーの人が待っていてくれて、営業所まで送迎してくれる。半日かかって、やっと五島に到着した。昼食は、ガイドブックに載っていた町中の寿司屋を目指すが、コロナの影響かなくなっていた。仕方がないので、大通りで見かけた寿司屋に入る。

寿司

地元の魚を使った握りは上にぎり。こんなところに来てまでマグロを食べても仕方ないと思ったが、実は近大マグロの養殖場が五島にあるので、地場の魚ともいえる。マグロは無くても、名前もよくわからない魚がいくつか入っていて満足だった。

福江島に来て思うのは、意外と都会だな、ということ。石垣島なんて、今でこそ居酒屋ができてにぎわっているが、昔は本当になにもなかった。福江島は、立派な商店街もあって車も多く走っていて、石垣島よりは都会だと感じた。初めて来る人は、皆そんなイメージを持つらしい。

福江教会

最初に向かうのは、福江の町中に唯一ある福江教会。五島列島といって、真っ先に思うのは教会の多さ。潜伏キリシタン、五島崩れなど、五島列島といえば、キリシタンと切っても切れない土地柄。その人たちが、自分たちの村ごとに教会を建てたので、あちらこちらに教会が建つことになった。神社がそこら中にあることと同じこと。今では五島列島のキリシタンは、25%程度ということだが、日本一の率だそうだ。

タクシーの運転手さんが、五島列島はなんで観光地がへんぴなところにあるのですか?って観光客によく聞かれるそうだが、観光地じゃないです!と即答するそうで。そもそも教会は見どころでない。その考えは世界遺産の定義にも通じていて、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」ということで世界遺産に登録されているが、教会自体が登録されたのは長崎市内の大浦天主堂だけ。あとは集落の中にある教会という位置づけで、そのキリシタン文化を守ったことこそが貴重な世界遺産なのだそうだ。日本人は教会のような物を世界遺産にしたがるが、UNESCOはその文化自体が世界遺産だと思っている違いがある。

五島観光歴史資料館 石田城蹴出門

昼食後に向かうのは、福江城(石田城)跡内にある、五島観光歴史資料館。コロナのせいで客も少なく、映画を始めるから見ていきなさい、と半ば強制的に見せられる。「バラモンの空」という福江島紹介の映画。バラモン凧とは何かがよくわかったが、25分とは長い。展示自体は目を見張るものはないが、戦国時代から五島藩があり、国境警備ということから、結構強固な城が築かれたそうだ。福江城の石垣は立派で、その門の一つである蹴出門はきれいに残っている。

明星院 花鳥風月画

ずいぶん時間を費やしてしまったが、今日は余裕の日程。次に向かうのは明星院。キリスト教の教会だらけの中で、田んぼの中にポツンとある真言宗の寺。弘法大師が唐からの帰りに立ち寄った寺で、格子天井にある121枚の花鳥風月画が見事。

五島つばき空港

ホテルへ向かう途中で、五島つばき空港に寄る。一日数便しかないローカル空港で、ORCしか就航がない。それでも、二階建ての立派な空港。ちょっとしたお土産売店もある。店員も、客が誰もいないので暇そうだ。

コンカナ王国

今日の宿は五島コンカナ王国。町中に泊まることを考えていたが、あまり違いのない料金で温泉付きに泊まれるので、空きが出たところで二泊予約しておいた。コンカナとは、「来んかな〜」という方言から来ている。なぜか、マーライオンがいるが、1989年のアジア太平洋博覧会「よかトピア」で使われたものだそうだ。人っ子一人いない広大な広場の中に、同じような変なものがあちこちにあって、かなりシュールである。

また、ここには五島ワイナリーがある。よくありがちの地ワインだが、アジア最大級のワインコンペ「サクラアワード2021」で、スパークリングワイン「キャンベル・アーリー2020」が金賞を受賞。なるほど、普通のワインはありがちな感じだが、スパークリングはなかなかいけてる。ちなみに金賞はトップではなく、しかも1,000アイテム以上選ばれているというから、ランク付けと言った方が合っている。

きびなごの刺身 五島うどん

夕食にはレストランが二つあって、一つはほぼファミレスということだったので一択だが、今日は客が少ないせいか、ファミレスの方はやっていなかった。五島といったらやはり海の幸だが、きびなごも有名らしい。きびなごと言ったら鹿児島ではないかと思うのたが、同じ対馬海流が流れているから、魚の種類も同じようなものなのかもしれない。

きびなごの刺身に、きびなごの甘酢揚げ、きびなごの天ぷら。どれかと言ったら、やはり刺身。最後に、日本三大うどんと言われる五島うどんをつける。あまり違いが判らなかったが、お土産に買って帰った五島うどんのうまいこと。椿油でコーティングしているそうで、つるつるした麺はなかなか他にはない。なんとも病みつきになる味だった。


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カッパドキア
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