'01GW アメリカ・カナダ東海岸の旅'02冬 アラスカオーロラの旅'07冬 カナダオーロラの旅'08冬 カナダオーロラの旅'09冬 カナダオーロラの旅'13冬 三回目のイエローナイフ




12月30日(土)
イエローナイフ -17度
東京(成田)19:00 AC004 11:15Vancouver12:45 AC8284 15:15Edmonton20:15 AC8219 22:10Yellowknife
カナディアンEXオーロラツアー(23:30〜4:00)
Fraser Tower Suite Hotel

本日深夜のオーロラ予報 QUIET (Level0/Max10)

冬休みは29日からだけれども、イエローナイフのツアー出発日の関係で30日の出発となった。しかも、19時出発というのだから昼過ぎに出れば良いので、荷物も当日朝に詰め込んだ。すさまじく気合が入っていた最初のアラスカから考えると、かなりの気の抜けようである。そのため温泉用の水着を忘れ、現地で買うはめになってしまった。今日現在のオーロラ予報は、前半quiet、後半active。つまり、後半のホワイトホースで良いオーロラが見られそうだが、満月と重なっているのでそこが難点か。さらに驚くべきことに寒くない。いや、寒いことは寒いがいつもの寒さになっていない。-30度くらい当たり前に思っていたが、最低でも-20度で、最高は-10度。ホワイトホースにいたっては、最高気温がプラスとは。なんともびっくりの暖冬である。

行きがけに秋葉原のヨドバシカメラで足りない物を購入し、上野からスカイライナーで成田空港へ。新しくなった第一ターミナルは初めてで、すっかりきれいになっていた。JTBのカウンターでチケットを受け取ると、チェックインカウンターで荷物を預ける。北米はカギをかけられないと思っていたが、北米と言ってもアメリカだけだと言う。それならカギを持ってくれば良かった。海外脱出組で大混雑かと思いきや、こんな遅い時間ということもあるのだろうか、この飛行機の乗客だけで閑散としていた。すでに出発は40分遅れが掲示されていて、予想どおり1時間遅れで出発した。日本の航空会社でなく現地の航空会社だと、こうなることもよくありがち。機内食はかなりチープで、最近JALは質が落ちてきたとはいえ、それでもまだまだJALの方が断然良かった。バンクーバーまでは8時間半のフライトで時差は7時間。個人TVも無いので暇だが、逆に東に向かう飛行機では寝ていかなければならないからちょうど良かったかもしれない。

機内食バンクーバーには、到着予定時刻から30分遅れで到着した。乗り継ぎ時間はもともと2時間なかったから、かなり短い時間での乗り継ぎだ。カナダやアメリカでは、一度荷物をピックアップしなければならないため、荷物が出てくるのを待つのだけれど、待てど暮らせど出てこない。こんな単純フライトでロストはないだろと思いながら、おかしい、おかしい、とまわっていて、ふと日本人ツアー客の集まっている荷物をみると、自分の荷物があるでは無いか。空港で間違ってグループタグをつけられたのが間違いだった。おぃおぃ、添乗員は荷物の数を確認しないのかよ。

とんだ無駄な時間を使ってしまった。すでに、出発時刻の30分前、搭乗予定時刻となっている。再度荷物を預けるか飛行機まで持って行った方が良いか聞いてみるが、だいじょうぶ、ベルトコンベアの上に置けと言う。大概荷物がロストするのはこういう乗り継ぎ時間が短い時だ。まぁ、一日遅れで届いても今日のオーロラで三脚が足りないだけで、なんとかなろう。防寒具があるのはありがたい。ちなみに、三脚は小さめの一つだけ手荷物で持ってきている。後から来たツアー客の皆さんも荷物を預けていたから、大量ロストの可能性あり。

昨今の情勢でX線チェックは非常に厳しく、全て金属類は外しているのに鳴ってしまった。ちょっとしたズボンの金具類まで反応してしまうらしい。そうしたら、全身くまなくチェックして、しかも靴まで脱がされる。手荷物も中身をチェックされたし、やはり厳しすぎると旅行にさえ来たくなくなってしまう。やっと搭乗ゲートに着いたのは出発の10分前だった。もちろんすでに搭乗開始していて、乗ると同時に定刻出発。これでは荷物が乗らなかった可能性が高い。まぁ、次のエドモントンで長い待ち時間があるから、次の便で追いかけてきてくれることを祈る。

白いロッキーの山々をこえ、1時間ほどで隣の州のエドモントンに到着。時差は1時間、日本とは8時間の時差である。ここでなんと乗り継ぎ時間が5時間もある。これだけ時間があれば、普段なら町中まで観光に行ってしまうところであるが、なんといっても見所がない。往復2時間かかるから、たった2時間の滞在で5千円もかけてぶらぶらするだけに行くところだろうかと思うと、空港でのんびり待つことにした。

今まではエドモントンからイエローナイフまではファーストエアというローカル航空会社のみだったが、最近エアカナダも飛ぶようになり、それがかなり遅い時間に設定されている。いくらかお金を増せば早い便に乗れたのだろうが、それも後の祭り。まぁ、初日はある程度し方がないと割り切る。とりあえず昼食を食べるが、まだ両替していなかったので昔残して来たお金を使用して食事をした。すると、これはもう新札に切り替わっていて入手できない。惜しいことをしたものだ。あちらこちらにあるATMでキャッシングを試してみるが、なぜかできなくて、両替はTRAVELEXしかなくて日本と同じレートで非常に悪くてがっかり。

17時、18時とイエローナイフへ向けてツアー客を乗せて空港内がさみしくなる中、もくもくと待つ。それにしても驚くのは、乗り継ぎ客対応の現地人がいることだ。エドモントンの空港の中で最後の便までめんどうをみている。もちろん、日本語は通じる。乗り継ぎお手伝いサービスなるものがあるようで、二人でなんと120$(12,000円)。ここまで面倒を見ないとイエローナイフまでたどり着けない人がいるのかと思うと悲しくなるが、こんなことで給料がもらえる現地人にとってみたらありがたい仕事である。日本人はことごとく過保護であると同時に、本当に金持ちだなぁと驚かざるを得ない。こちらは単なる手配旅行であるから全く関係ないのだが、お見送りされてもなんだかなぁ。

エアカナダついに搭乗時刻になったが、なんと30分遅れの連絡。そういえば、アイスランドも5時間待ち+1時間遅れだったっけ。さらにこの寒い中外を歩いての搭乗だった。タラップ付きの飛行機でYS-11を彷彿させるが、ジェット機ながら50人乗りである。結局50分遅れで出発し、1時間半くらいでイエローナイフに到着した。最初から遅れを見込んでいるのか、プロペラ機の時間なのか、実質20分くらいの遅れで済んだ。空港は小さな田舎の空港といった感じで、まさに与那国空港といった趣だった。飛行機はターミナルの目の前に到着し、すぐさま建物に入って行ける。気がかりだった荷物もなんとか無事到着した。

ここイエローナイフでは、空港到着から空港出発まで、完全にカナディアンEXのツアーに乗っている。本当はいろいろなところを試してみたかったが、ここは基本が3泊4日のパックツアーなので、それに乗った方が割安である。さらにお正月特別コースで4泊5日コースで申し込んでいる。今日は遅い便での到着は自分を含めて3名で、空港で防寒着を着用して直接ロッジへ向かう。小人数制といいつつも40人近くはいた。これだけを受け入れるにはアルバイトも必要だし、年末年始特別料金上乗せもやむを得ないところだろうか。地元に10年以上も住んでいる鈴木さんのかなり老舗のオーロラツアー会社で日本のツアー会社とは組まずに独自でやっている。確かに、日本のうるさい大手旅行会社を通さないで集客できるなら、単独でやった方が良いに決まっている。ちなみに、JTBなどのツアーに参加すると、大概はオーロラビレッジというオーロラテーマパークの方へ行くことになる。

イヌクシュクロッジは湖に浮かぶボートハウスで、冬は湖が凍ってしまうので一見普通に建っているように見える。入り口には雪で作った手作りの道しるべでもあるイヌクシュクが立っている。小さな湖であるが、これまたすさまじい絶好のポジション。北にひらけているのは当然のこと、南方面にもひらけていて、さらに写真撮影には涙もののインディアンのブッシュテントが写真撮影用にわざわざ置いてある。あとでわかることになるが、イエローナイフでは本当に真上に出るので、どちらかと言えば北に南に開けていなくても見られる。

キャビン到着は0時近くになっていた。一通りの説明を受け、オプショナルの申し込みを行う。ハイキングも捨てがたかったが、アイスフィッシングに申し込んだ。やっぱり基本は2泊3日のツアーなので、丸一日のオプショナルツアーを入れられるのは到着日の翌々日だけなのだ。外の空は曇り模様。カメラのアングルを考えるべく、デジカメであちこちを撮ってみるが、月の明かりがかなり明るい。これから満月に向かっていくから、ますます月明かりが明るくなることになる。救いは暖冬なことで、-17度いうことはかなり暖かい。

ボートハウス一階の席は満席なので二階の席でくつろいでいたが、1時半の出発予定時刻には雲が晴れる気配なし。だけども、徐々に雲が無くなって来たということで、30分だけ延長しましょうということになった。カナディアンEXでは、オーロラチーフの判断(まさに独断)で延長が自動的に行われるのだ。もちろん無料で。聞くところによると、オーロラビレッジでは、延長の際にはわざわざチケットを買わなければならず、チケットを買っている間に肝心なオーロラが終わってしまったなんて話もあるらしい。

なんとかしてオーロラを見せてあげたいという判断だけで自動延長だから、金金金の世の中にあって奇跡的な対応と言える。自分たちが楽しんでいるからこそできる事であり、その対応に反応して自然に口コミが広がり、新しい客を引き込むという好循環が生まれている。ある意味、NPOなどが目指すやり方に近いのかもしれない。今日到着した人が多いので、なんとしてもオーロラを見せてあげたいというスタッフの心意気が感じられた。ちなみに、昨日は見られたそうだ。

オーロラ2時になっても、2時半になっても、オーロラが見える気配は無いが、30分ずつの延長が繰り返される。どんどん雲は晴れてきたので見える可能性はますます高まっていた。難しい判断であるが、明日帰る人もいるから、2時45分に早めに帰りたい方の車が出発した。もちろんまだ粘る。さらに粘ること30分、ついに念願のオーロラが現れた。ぼーっと緑色の線が現れただけのものだったが、全く見えないよりは断然良い。今回のオーロラの旅としては、幸先の良いスタートといえよう。結局3時30分にロッジを後にし、ホテルに着いたのはなんと4時を過ぎていた。

ホテルにはすでにチェックインはしてあった。アップグレードされたコンドミニアムのホテルはキッチン付の豪華な部屋で、アパートとしても利用しているという1LDKサイズ。どうせ帰ったらすぐ寝て、起きてからシャワーを浴びるのなら、こんな豪華な部屋ではなくてB&Bでも十分だった。とりあえずすぐに眠ることにしたが、なかなか眠れない。そう、日本時間ではまだ夜もこれからといった時間である。毎度北米に来ると初日が寝られないので大変だ。さらには、ここに来るまでで待ち時間が多くて、かなり昼間に寝てしまったというのもある。結局、眠れないまま6時半の朝食時間を向かえ、シャワーを浴びてから朝食を食べると、7時過ぎにやっと眠ることができた。

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