'98冬 冬の韓国・食と鉄道の旅 その1 - 出発

12月26日(土)
東京9:07 ひかり111号 15:01小倉15:33 15:47下関 下関港18:00 関釜フェリー

個人的には約一年半ぶりの海外旅行である。しかも前回と同じく韓国となった。毎度のごとく事前に準備することはあまりないのだが、今回準備した物は東京〜ソウルの片道日韓共同切符のみ。宿は当然のこと、帰りの切符も調達していない。帰国日が決まっているのに、片道切符だけで行く海外旅行は初である。ちなみに、本当はビザ免除の条件に、帰りの切符を持っていることという条件がある。

日韓共同切符

日韓共同切符とは、ソウルオリンピックの年に飛行機のみでは足が確保できないことを考えて、発売開始した切符である。オリンピックが終わった後も、いまだに売り続けられている。主要都市から小倉までの新幹線指定席、関釜フェリー、釜山(慶州)〜ソウル間の超特急セマウル指定席がセットになり、東京発で27,000円である。普通に買うより2割引になっている。

最近は博多〜釜山を3時間で結ぶ高速船のビートル2世や、飛行機を別に組み合わせることもできるセットもある。ただし、売っている旅行代理店が限られているので、購入する際は注意が必要である。さて、日韓共同切符は東京から始まる。普通なら東京23区内出発で金町までの切符を買えばいいのだが、今回は東京駅出発なので、東京までの切符を別途買い求めなければならない。

9時過ぎのひかりで小倉を目指す。日韓共同切符では、差額を出してものぞみに乗れないので、今時ひかり6時間の旅である。静岡を過ぎたところで海側の窓から富士山が眺められることを確認したり、漫画を読んだり、弁当を食べたり、寝たり、とにかく退屈な時間を長々と過ごした。やっとのことで小倉に着いたときには、もうこれだけで十分という感じになっていた。しかし、旅はまだまだこれからである。

下関港

きれいになった小倉駅を後にし、あっという間に九州とお別れ。下関駅から徒歩10分くらいで下関港に到着した。日韓共同切符を乗船券に換えると、すぐに入国審査が始まった。今回は運び屋のおばちゃん達は最後に入るようになっていて、団体よりも個人が先だったため、すんなり乗船することができた。前回の台風の後の混雑とはほど遠い人の少なさを感じたが乗船券は完売とのこと。

今日の船は、今年の夏から就航したばかりの日本籍”はまゆう”である。ちなみに、韓国籍の釜関フェリーは、既に引退してしまっているのだろうか、現在は日本籍の船だけで隔日の運行になっていた。二等船室も、昔のだだっ広いじゅうたんが引いてあるだけの空間ではなく、15人ずつ入れるような部屋になっていて、完全な定員制となっていた。

さらに、二段ベットのある個室や、豪華スイートルームなど、様々な部屋の種類がある。さすがに、今時造る船ならこれくらいになるのだろう。その他、お風呂も広いし、カラオケボックスもある。ビールは免税で170円。船舶電話は日本用の緑の電話と、韓国用の銀の電話が並んでおいてある。何から何まで至れり尽くせりといった船になっていた。


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【目次】
出発
釜山
慶州
移動日
江陵
帰国