'97冬 新春南九州の旅 その4 - 天草

1月5日(日)
本渡 牛深 大江天主堂 下田温泉 天草切支丹館 本渡
天草YH

朝起きてみればあいにくの雨。雨では天草の楽しみの半分にも満たなくなってしまうが、とりあえず出発する。雨が降りしきる中、牛深まで車を進める。牛深は、熊本から橋でつながっている島の一番はしに当たり、船で渡れば鹿児島まですぐである。昨日、指宿から熊本経由でここまで来たのがつくづく無駄に思えてくる。

展望台

>牛深には、展望台があるとのことで、行ってみようと思ったのだが、道路標識はあれど、山を登る道はなし。道を行ったり来たりをくりかえし、やっとの事でこの標識の意味が分かった。普通、標識が出てから数10m先を曲がると思うが、ここでは標識の真下に曲がる道があるのだ。たまたま数10m先に曲がる道があったので、迷ってしまったのだった。他でもこのような標識の付け方を見かけたので、熊本県全域こうなのかも知れない。展望台に到着すると、雨は何とか小降りになってきたが視界は悪く、ぼんやり曇っている。この天気ではしかたがあるまいと、次へ向かうことにする。

次はコレジヨ館をめざしていたのだが、ついつい通り過ぎてしまい、まぁいいか、ということでそのまま進んだ。ここ国道389号線はすごく曲がりくねった道路であるが、現在次々にトンネルが掘り進められ、快適に走れるようになっている。そんなわけで、またもや次の目的地崎津天主堂も素通りしそうになってしまったのだが、なんとか道を曲がることができた。この天主堂はかなり入り組んだ所にあるが、建物自体が素晴らしい。小さいが、一応資料館もある。山の上にチャペルの鐘というものもあるらしいのだが、小雨降る中階段登るのもなんなので、すぐさま出発してしまう。

大江天主堂

天草と言えば大江天主堂というくらいの有名な天主堂へ到着。天主堂自体は中を見学する程度で、併設の天草ロザリオ館へ向かう。天草ロザリオ館とは、誰かの名前を付けたのかと思っていたくらい、キリスト教にはまったく縁がないのだが、この資料館はとてもわかりやすくまとめられており、教科書程度でしか理解していないキリスト教の伝来から、天草・島原の乱や、隠れキリシタンについてなど、かなり理解が深くなった。(ちなみに、ロザリオとは十字架が付いているネックレス)死んだ後は天国に行くといわれているが、それはキリスト教の教えであり、仏教では極楽浄土へ行くそうだ。案外知らないところでキリスト教の教えがひろまっているのだなと感心してしまった。

台風並の強風吹き荒れる中、次の目的地下田温泉に到着。日曜日のせいなのか、公衆浴場の駐車場はびっしり満車。仕方がないので、目の前の店で車を置いて昼食にし、そのまま温泉へ向かった。いろいろなお風呂が楽しめる方は少々高いが、その分それなりに楽しめる。露天風呂は一応あるという程度だったが、なかなか良い温泉で、今回3つめの温泉も満足であった。

天草四郎像

さて、本来ならば天草サンセットラインで夕陽を拝むところであるが、まだまだ雨が上がったところでサンセットを見ることはできそうにない。というわけで、島をぐるりと半周し、本渡まで戻ってきた。ぎりぎり閉館まで、まだ時間があったので、天草切支丹館へ。ここは天草四郎について多く取り上げてあり、天草・島原の乱で実際に使用した天草四郎の陣中旗も見ることができた。(展示期間限定)

天草・島原の乱は、若干16歳の天草四郎を総大将に起こった一揆であるが、天草四郎はどちらかといえば周りに大将に持ち上げられてしまった、悲運な運命であったようだ。閉館まで粘って、YHに戻る。今日は天気が悪かったが、天草についてかなり理解が深まった。歴史に興味のある方は、じっくり資料館めぐりをされることをお勧めする。


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【目次】
鵜戸神宮
都井岬,桜島
指宿
天草
帰路