'95冬 香港とマカオへの旅 その03 - マカオ

1月6日(金)
香港 ジェットフォイル 澳門
マカオ(聖ポール天主堂跡, モンテの砦, 国境関門, コロアネ島)
澳門 ターボキャット 香港

以前マカオへ行った人の情報で、マカオは絶対土日に行かない方がいい、船に乗れないと言われていたので、今日行くことにした。地下鉄で上環まで出れば、マカオ行きフェリー乗り場は目の前である。のんびりフェリーで行きたいところであるが、あいにくちょうど良い時間にない。しかし、ジェットフォイルなどは15分おきの出航で、きわめて便利だ。

仕方なしにジェットフォイルにしたが、なんと片道HK$116(1,550円)。感覚的には一万円ぐらいに思えた。切符を買って出国手続きをして船乗り場へ行くと、なんと指定された便は出航してしまっているではないか。出国で欧米人がひともめしていたせいで乗れなくなってしまったのだ。でも係の人に聞いたら、あっさり次の便に乗れとのこと。乗る直前に席の指定をするため、切符はいつのものでも良いらしい。

船内では香港人用の入国カードを渡されてしまうほど、現地の人でも日本人とわからないようである。香港はかなりおしゃれな格好の人が多いからか。マカオに上陸後、昼飯は港を出てすぐのマクドナルド。世界どこへ行っても同じ味には感動する。しかし、作り方が荒くてバラバラに崩れてしまった。ちなみに、マカオの通貨はパタカとアボスだが、香港ドルも使える。香港ドルのほうが若干価値が上である。

聖ポール天主堂跡

”かんこう”しか言わない、日本語の下手なタクシーの勧誘などものともせず、歩いて松山燈台をめざす。しかし、港の目の前にありながら、山の上までの道のりは遠く、かなり遠回りをせざるをえなかった。遠回りしたおかげで時間がかかってしまったが、その分防空壕などいろいろ見ることができた。ずっとまっすぐに地下へ延びていく道はあまりにも薄気味悪かった。

燈台から定石通り、聖ポール天主堂跡、モンテの砦と見てまわる。正面だけの天主堂であるが、その大きさに圧倒される。この辺りは街の中心地であるが、さすがポルトガル領だけあって、ヨーロッパの気品が漂っている。かと思えば、香港のような看板がひしめく通りがあったり、走っている車は日本車ばかりだし、まったくバラバラの文化が共存していておもしろい。

国境

マカオの見所はこれくらいしかないので、あとは適当に目的地を探す。次はカモンエス庭園にでも行ってみようか。しかし、歩けど歩けど見あたらない。そのうち、何やら中国国旗がはためいているではないか。気がつけば、国境まで来てしまっていた。最初からくるつもりだったけど、日本人なら訪れるはずの観音堂もとばしてしまっていた。まぁいいか、天主堂だけ見られれば。

中国との国境はかなり人の往来があって、車もひっきりなしに走っている。すぐ先に見える中国には高層ビルが立ち並び、ずいぶん時代がかわったものだと思わせる。国境はかなり奥まで入って行くことができ、昔使っていただろう門のところまで自由に行くことができる。今ではそこにプラスチックをはめ込んで、それ以上進めないようになっていた。

バス

いくつもの観光地を飛ばしてきてしまったが、陽も傾いてきたことだし、コロアネ島に行ってみることにした。バスがなければタクシーでと思っていたところ、ちょうど良さそうなバスを見つけられた。HK$14(182円)と少々値がはるが、かなり距離があるので仕方あるまい。このバスは、バスといってもマイクロバスで、運ちゃんはアルバイトのようなお兄ちゃんである。

町中をずっと走り抜け、マカオ・タイパ・ブリッジへ。船が通れるように橋の中央だけ山になっている長い橋で、ここを通るだけでもおもしろい。タイパ島は高層マンションが立ち並び、一般家庭はほとんどここにあるようだ。町中で乗った客のほとんどがタイパ島で降りた。橋ではなく埋め立てたタイパ・コロアネ・コーズウェイを通り過ぎればコロアネ島で、タイパ島とは違うのどかな村の風景になった。

マカオ・タイパ・ブリッジ

適当にバスを降りてぶらつく。のんびりした村の風景にすっかり海外ということも忘れていた。中国へ沈む夕陽を見て、帰ろうかと思ったところ、地図に載っているフェリーがない。乗り場らしい物はあるが、誰もいない。結局同じバスで戻ることにしたが、途中のバス停で乗れないほど超満員だった。大橋を渡ったところでバスを降りた。大橋とペンニャ教会のライトアップがきれいだった。

マカオは一応ギャンブルの街だから、カジノへも入ってみたものの、物々しい感じだったので、すぐさま退散した。時間もないし、やるつもりもなかったし。夕食に軽くお粥を食べて、帰りはターボキャットと呼ばれる大型高速船で香港に戻った。すでに夜間料金になっていて二割増であったが、誰も待っていない船乗り場は、案外拍子抜けだった。


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