'17GW ミャンマーへの旅 その05 - インレー湖

5月3日(水)
インレー湖観光、カックー遺跡
Novotel Hotel&Resort Inle Lake

日に日に出発時間は遅くなり、今日の出発は8時半である。午前中は半日インレー湖観光で、車ではなく船で出発することになる。ガイドさんは、おそらくスタンダードホテルコースと同じホテルで、近くのニャウンシュエの町に泊まっているのだろう。

漁師

ロビーではなく湖側で待つように言われていて、ガイドさんは船でホテルに乗り付けた。ニャウンシュエで船をチャーターして、そのまま乗ってきたのだろう。ニャウンシュエは湖に面していないが、運河で船が乗り入れられるようになっている。

インレー湖

グループごとに船に乗り込み、準備ができたところから出発。湖では、手こぎボートならぬ足こぎの船で漁をしている。湖の上には家が建ち、まさに湖の上で生活をしていることが伺える。

ファウンドーウー・パゴダ

最初に向かうのは、ファウンドーウー・パゴダ。インレー湖のシンボルともいえる寺院である。船を接岸しようとすると、物売りが近づいてくるのはいつものごとくだが、あまり激しくはない。敷地に船を直につけられてしまうのも、湖と共に生活している感がある。

ファウンドーウー・パゴダ

敷地内はよくあるパゴダであるが、この特徴は中央にいる5体の仏像に、金箔を貼り付けるということ。これは男性のみしかできない。10枚くらい入った金箔を購入し、一枚一枚貼り付けていく。仏様というよりは、金色の鏡餅。もはや何が何だかわからないが、とりあえず貼り付けておく。

ファウンドーウー・パゴダ

敷地外はどこも同じだがお土産屋になっており、基本激しい物売りは無いが、店の前で足を止めると容赦なくあれやこれや宣伝してくる。ここらでは木の置物が多いようだが、本当に木自体の色つやなのか、黒く塗っただけなのか、ぱっと見はよくわからないのだが、本物だったら相当に安い。まぁ、そういった買い物の駆け引きも東南アジアチックではある。

浮畑

次に向かうのはガーペー僧院。位置関係からすると、こちらを先に来た方がホテルから近い気がするが、観光の順番からしてこうなっているのだろう。そこに向かう水路のような道の周りには、浮畑が広がり、トマトを作っていた。畑といっても、湖の上に水草を引き、道が水路になっていて、船を使って収穫していた。

ガーペー僧院

ガーペー僧院は木造作りで、内部は明かりが少なく暗い。猫がたくさんいる以上は、あまりこれといったすごさは無い。例のごとくお土産屋が併設されており、またしてもお土産をしこたま買い求める。

少し時間があるということで、ハスの織物工房へ行くかと聞かれ、そりゃ、いかない話はない。ただ、この辺りには首長族の人たちが住んでいるはずで、どこにでも見かけるのかと思っていたのだが、実はある店に行かないといないということが、るるぶを見てわかったこと。そこに連れて行ってもらった方が良かった、と思ったのは後の祭り。

ミャー・セッチャー

ここは、ハス(英語でロータス)を使った織物の店で、シルクも置いている。店に入ると、ぴたっとお店の人が付いてくるのはどこでも同じ。これでもかと売り込んでくるので、なかなか思った通りに見て回れないのだが、シルクの値段からすると、ハスもかなり安く購入できるのだろう。

昼食

最後に湖上のレストランにつれていかれ、昼食を食べる。今日はインター族の料理ということだが、これといった特徴は無い。他のグループの人たちは寄り道をしなかったのか、もうすっかり食べ終わっていて、我々は最後の到着だった。

船でホテルに戻ると、山ほど買ったお土産を部屋に置いて、車に乗車。いよいよ最大の目的であるカックー遺跡へ向かう。一人ガイドを乗せることを考えると、クラウンでは狭いので、今日の車はワゴンになっていた。カックーに行くには独自ルールがあって、現地ガイドを連れて行かないといけないのだ。個人で来る場合も、必ずガイドを付けることになっている。お金が欲しいなら入場料を取れば良いだけとも思うが、変なことをしないか見張る役目もあるのかもしれない。

一時間くらい車は走って、シャン州の州都であるタウンジーへ。ここでパオ族のガイドを乗せる。大学生ということで、アルバイトなのだろう。英語は達者なので、英語でガイドしてもらっても良いが、ガイドさんに日本語へ通訳を入れてもらうことにした。しかし、パオ族の言葉は同じミャンマーでもだいぶ違うらしい。

ガイドさんはビルマ族で、文法は日本語チックで動詞が最後。しかし、パオ族の言葉は中国語チックで動詞が二番目に来る。なので、外国語を学ぶ時の大変さも同じで、ガイドさんは日本語は簡単だが、英語は難しいという。それは、我々の英語の勉強とも同じなので、わかる気がする。

カックー遺跡

またしても車は一時間くらい走る。そろそろ農村風景にも飽きたな、と思う頃、急に着いたよ、と言われる。車を停めたところがもう入り口で、塔がびっしり並んでいるのがわかる。というか、そもそも寺にとっては塔は飾りなわけで、入り口からは寺院の建物が全く見えないのがおかしいくらい。

カックー遺跡

中央の道を歩いていく。両側に塔が立ち並び、なんともすごい光景である。2016年4月の台風により、傘の部分が折れたり、塔が倒れたりしたのがそのままで、なんとも痛々しい。5分くらい歩くと、ひときわ目立つ白い塔が建っており、ここがある種の目的地といったところか。

田園風景

その先には川があり、その先はもう別の州だとか。赤茶けた土地が広がっていた。境内なので、当然ここまで裸足で歩いてきたわけだが、タイル張りのところならまだしも、川を見るためには石ころが転がるところを歩かなければならず、痛い思いをして来た割にはたいしたことない風景で、ちょっとがっかりだった。

カックー遺跡

ただ塔が立ち並ぶばかりではなく、菩提樹があったり、鐘があったり、何かの儀式をしている像があったり、塔が並ぶばかりではないところを見ることができたが、やはりなんと言ってもカックーの一番の見所は、たくさんの塔が並んでいるところだ。

カックー遺跡

そして最後に、パオ族のガイドさんがとっておきの場所があるということで、小さな池がある場所へ。天気も良いので、水に映る塔がこれまた素晴らしい。角度といい、水に映る塔といい、意外とこのアングルの写真をあまり見ないので、実は隠れた穴場なのかもしれない。確かに、気にしないとこんな端っこまでこない。

カックー遺跡

ここまでもほぼ自由に動いてきたが、最後に10分ほど自由行動の時間がもらえて、さらに半周くらいするくらいの時間があった。トータルで一時間ちょっとのカックー滞在だったが、十分に満喫することができた。

また同じ道を戻り、タウンジーでパオ族のガイドともお別れ。タウンジーからの帰り道で、夕食がてらワイナリーに寄る。クジャクのマークでおなじみのエーターヤー・ヴィンヤード(Aythaya Vineyard)である。熱帯地方でワインなんか作れるのかと思うが、この辺りは高山のため、気候が葡萄作りに適しているらしい。

Aythaya Vineyard

試飲の種類は4種類。赤、白、ロゼと白の完熟タイプのハーベスト。すさまじくうまいというわけでもないが、値段高めのハーベストでも15,000Kyats(約1,250円)と安いので、何となくお土産に赤と白ハーベストを購入する。ハーベストはアイスワインのように甘くて美味。聞くところに寄ると、ここで採れた葡萄ではなくて、ドイツから持ってきているというから、なんだかよくわからない。なんだかんだ言って、あまりうまくいっていないのだろうか。

夕陽

今日もサンセットを見ることができて、三日連続。ワインを飲みながらステーキの夕食を食べ、今日も十分満喫した一日だった。


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【目次】
出発準備編
出発
バガン
ピンダヤ
インレー湖
ヤンゴン