'01冬 台湾への旅 その04 - 高雄

1月6日(土)
高雄(高雄灯台)
高雄空港12:30 GE564 13:30松山空港
台北(総統府, 新北投温泉, 淡水)
ホタル宿舎

今日はもう台北に戻る予定である。しかし、このまま高雄を去るのもつまらないし、列車で5時間というのもかなりつらい。ということで、急遽飛行機で台北に戻ることにした。飛行機なら台北まで1時間もかからないし、高雄観光に半日時間が取れる。どこへ行こうかと考えたあげく、高雄港が眺められる丘の上にある高雄灯台へ行くことにした。

宿で荷物を預かってもらい、駅前のバス乗り場から渡し船乗り場へ向かう。終点で降りれば良いのだが、循環バスなので、そのまま乗っていたら駅まで戻ってきてしまう。降りるバス停はわからなかったが、周りの景色を見ていると、船乗り場が見つけられ、無事に降りることができた。渡し船は10元(35円)で半島の対岸へつれていってくれる。半島といっても、一部を削ってしまったため、現在は島になってしまっている。

高雄港

小高い丘を登って灯台へ。高雄港がよく見えるが、天候が悪くて霧がかかっている。南国でどんよりとした曇り空というのは初めてで、南国で曇ると霧がかかったようになってしまうようだ。巨大な船が行き交う中、今乗ってきたばかりの渡し船が小さく見える。ここで、高雄駅で購入した駅弁の朝食を食べる。台北駅では駅弁を購入できなかったが、高雄駅では見つけられたので購入しておいた。

30元で食べられる屋台料理に比べると、60元(210円)は少々高め。その分、ご飯の上に豚肉と油揚げを煮込んだ臭豆腐が載っていて、かなりボリュームがある。少しのんびりしてから、同じルートを通って高雄駅に戻ってきた。宿で荷物を受け取ると、同じ駅前バスターミナルから出発する空港行きのバスに乗って高雄空港へ向かう。空港は郊外にあり、バスで20分くらいである。

時間があれば、旅行会社で国内の格安航空券を購入することができる。飛行機の運賃が半額程度になり、自強号より安いくらいの運賃になるそうだ。しかし、あわただしく空港まで来てしまったので、旅行会社に寄る時間はなく、空港で正規運賃を払うことになってしまった。といっても、台北まで50分のフライトで高々1,700元(6,000円)である。

空港に入ると各社のカウンターがずらりと並び、聞いたこともない航空会社ばかり6社もある。当然日本には乗り入れていない航空会社ばかり。そして、高雄-台北は大幹線のようで、台北空席あり、次の便は何時何分と掲示がされている。現在の時間は11時30分過ぎであるが、まだ11時50分の飛行機に乗れるらしい。それも慌ただしいので、その次の12時20分にフライトがある復興航空に乗ることにした。

英語表記ではTransasiaという航空会社で、国内はもとよりマカオやプーケットにも飛んでいる。カウンターでパスポートを確認し、外国人扱いのためかIATAのチケットも同時に受け取る。これで搭乗手続き完了で、その後でX線のチェックがあるのは日本と同じ。しかし、荷物を開けさせられて、中のペットボトルを確認していた。臭いをかいでいたところを見ると、燃料かどうか確認していたようだ。

高雄空港

高雄空港は日本で言えば関空のような大きな空港であるにもかかわらず、タラップを使って飛行機に乗る方式だった。ただ、タラップのところまでは屋根がついており、天候は曇り空からついに雨になってしまったが、雨に濡れずに搭乗することができた。これなら、タラップ式でも問題なさそうだ。電車に乗るなみに気楽で、チェックインから搭乗まで10分あれば大丈夫と思われた。

飛行機は右手に山を見ながら飛んでいる、ということは、千mくらいの高度で飛んでいるのだろうか。機内サービスはケーキと飲み物。日本の東京-大阪間で、このようなサービスはあり得ない。そして1時間もかからずに台北松山空港に到着した。町の中心地に空港はあって、非常に便利な空港である。バスで台北駅まで20分くらい乗り、またホタル宿舎へ行き、荷物を置かせてもらうと、すぐさま出発する。

まずは腹ごしらえで、屋台で20元(70円)のお好み焼きのような物を食べてみるが、単なる卵焼きだったが、熱々ならおいしい。さらに、すぐ近くにある回転寿司へ。一皿30元(100円)とは日本の料金並みで、現地の人にとっては3倍くらいの感覚だろう。それでも、周りの人たちは山ほど皿を重ねており、逆にたまに食べる高級料理になっているのかもしれない。味は日本と代わり無いが、サイズが小さかった。

総統府

おなかが膨れたところで、総統府を見に行く。昼間に見てみると、夜とはかなり違う。ちょうど建国90周年記念の電飾の撤去作業が行われており、一週間だけの特別仕様だったようだ。その後は、MRTに乗って新北投温泉へ向かう。台北で列車を乗り継いで、30分くらいの距離である。その昔、日本人が建設したという温泉街は、川沿いにホテルが建ち並び、確かに日本的雰囲気がある。

そして、川を上ったところに、地獄谷がある。泥の池から湯気が立ち上っているだけで、その上その湯気が半端でなく多いので、辺り一面真っ白だった。外気が寒いせいかもしれない。帰り道でいよいよ公衆浴場へ。台湾では、裸で公衆浴場に入る習慣がないから、風呂では水着を着ることと歩き方には書かれていたが、入ってみてびっくり。水着どころか日本よりもオープン過ぎる状況だった。

入り口を入ると、右側に服を入れる棚があり、左に湯船がある。つまり、脱衣場と湯船が一緒になっているのだ。網走監獄でみたような完全オープンな風呂だった。少し鉄分を含む温泉らしい温泉で、少々熱い。地元の方々は、水着どころか裸で太極拳をやっているくらいだし、いつものごとくであるが、歩き方情報は当てにならない。

温泉を出ると、陽もとっぷり暮れており、ホタル宿舎のおばちゃんに教えてもらった淡水の魚団子を食べに行く。淡水はMRT淡水線の終着駅である。昔はここまで国鉄路線があったようで、一度廃止されたものの、MRTとして復活している。その名残が、駅の前にヤード跡として残っていた。そして、混雑する道を進んで行くと、多くの人が列をなしている店にたどり着いた。

台北駅

列は長いものの、回転が早くてすぐにまわってきた。魚丸湯という魚団子をスープに入れたものが、20元(70円)で飛ぶように売れている。それと饅頭10元(35円)を頼む。いわゆる魚団子なのであるが、中に肉がちょっと入っており、なかなか美味。スープもうまい。この老舗以外にも、多数同じ様な店を見ることができたので、そうとう有名なものなのだろう。

帰り道を変えて歩いていくと、射撃や輪投げなど、夏祭り定番の屋台が並んでいた。土曜日ということもあって、屋台がたくさん出ているのだろうか。そのまま歩いていくと、海に出た。そこはまさに週末の山下公園状態で、カップルで大混雑している。こんなところも、日本と同じだなぁと思ってしまうのだった。最後に、台北駅前にある台湾一高いビル、新光摩天楼に登り、夜景を堪能して宿に戻った。


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