'01冬 台湾への旅 その1 - 台北

1月3日(水)
東京(成田)10:30 EG201 13:20台北(中正)
台北(中正記念堂, 総統府)
ホタル宿舎

去年いっぱいでJALのマイレージの満了分があったので、マイレージを利用して台湾へ行くことにした。日本と台湾は国交がなく、国際的に国として認められていないことから、JALではなくJAA日本アジア航空が担当している。成田から台北までの切符は、行きは取れたものの帰りが取れず、仕方無しに関西空港へ降り立つ行程となった。

いつもの成田線で出発するが接続が悪く、10時半出発の飛行機のために、6時半に我孫子駅を出発しなければならなかった。7時半過ぎには成田空港第二ターミナルに到着し、早々とチェックイン。チケットカウンターが少し混雑していたもの、すんなり出国でき、搭乗ゲートには1時間半前に到着してしまった。例のごとく、1時間半前にならないと出発便の表示がされないので、ゲートを通りすぎてしまうほど。

JAA

長々待って、やっとの事で定刻に出発した。年明け早々だというのに、日本人ばかりで満席である。韓国線とは違って、おつまみとドリンクサービスの後に、機内食がしっかり出た。韓国は2時間そこそこであるが、台湾までは4時間近くかかることもある。韓国が国際線というには近すぎるのだ。そして、予定通り台北中正国際空港に到着した。日本と台湾の時差は-1時間である。

入国審査場は日本人ばかりの上、審査官がやる気がないので長蛇の列。両替を行い、外に出るまでに1時間くらいを要してしまった。外に出ると、市内方面に行くならこのバスへ乗っていけと言われるまま、市内方面のバスに飛び乗った。しかし、台湾は日本と同じく、かなり市場経済構造がしっかりできており、台北市内と言っても商業地区の中心に向かうバスが多い。

このバスも例外に漏れず、台北の中心街経由で国内線の松山空港へ向かうバスだった。自分の目的地は台北国鉄駅で、このバスではたどり着けない事が乗ってからわかった。適当なところで降りて、早速地下鉄のMRTに一駅だけ乗車して、台北国鉄駅に降り立った。今日の宿は、ここから数分歩いたところにあるホタル宿舎である。地球の歩き方に載っていて、日本人しか泊めないという安宿である。

一泊素泊まり500元(1,750円)。1元=約3.5円でなんでも安く感じてしまうが、0を一つ付ける感覚でいくと、だいたい日本と同じ感覚でお金を使える。500元といったら五千円で、素泊まり五千円では少々高いかなといった感じである。ここのおばちゃんはかなりお節介おばちゃんで、何かにつけて仕切られてしまうが、一度は会ってみたい人。アジア名物宿主の一人に数えたい。

漢字ではなくカタカナ名の宿名からわかるように、台湾には日本語が普通に浸透している。他の国では観光客向けに日本語を書いている状態であるが、ここ台湾では一民族の言葉という感じで使っている。従って、地元の人向けに、ひらがな、カタカナが使われている。この点が韓国とは異なり、日本製品があふれ、経済的にも潤っていると思われた。

ちなみに台湾とは、清王朝を倒した中華民国が中華人民共和国により中国大陸を追われ、現在は仮の首都を台北に置いていることになっている。従って入国スタンプは、中華民国である。日本が中国と国交を結んだため、台湾と日本は国交を断絶した。しかし、2000年から14日間以内の渡航であれば、ビザ無しで台湾旅行ができるようになり、日本人が大挙して訪れる状態になっている。

中正記念堂

台北の見所と言えば、世界四大博物館の一つ、中国四千年の歴史の故宮博物館だが、16時近い今から行くのは遅すぎるので、総統府に行くことにした。国鉄台北駅からMRTに乗って中正記念堂駅へ。台北の地下鉄はすごい勢いで建設が進んでいる。近年作られたばかりなので、わかりやすく乗りやすい。さらにバリアフリーもよく考えられており、日本よりも進んでいるところがかなりあった。

中正記念堂とは、中華民国創設の師である中正氏を奉ったところ。広大な敷地にその建物があり、脇を音楽堂にも利用できる建物が飾る。陽が暮れるとライトアップされ、それもまた素晴らしい。そして、ここから総統府まで歩いていく。今年は中華民国建国90周年記念で、建国記念日が1月1日ということで、総統府の前には香港並のネオンで飾られたゲートが立っていて、総統府もライトアップされていた。

建国90周年記念ゲート

それにしても、とにかくすごい数の原付が走っている。なぜこんなにも原付に乗る人がいるのかわからない。店の前のアーケードには、停められた原付がずらっと並び、歩道も原付が走り、自転車代わりに乗っている。自転車が大好きな中国の国民性が、ここ台湾では原付になっているのだろうか。そういえば、自転車で走っている姿を全く見ることがなかった。

市内をぶらぶらした後は夜市へ。屋台が並んでいるのだが、ここは屋台というより、路地裏の小さな商店街。30元(100円)程度で食べられる麺料理やご飯物が並び、おおむね腹八分目くらいにはなる。それに、10元(35円)の饅頭でも食べれば、おなか一杯。さすがに、アジアでは食費が安く済む。基本は中華料理であるから、脂っこい料理が多いが、日本人の口に合う料理が多いのもうれしい。


戻る |

【目次】
台北
森林鉄道
阿里山
高雄
台北