'05春 韓国冬ソナの旅 その02 - 春川

4月10日(日)
清涼里7:50 Mugunghwa1807 9:10加平
南怡島
加平13:54 Mugunghwa1817 14:29春川20:00 Mugunghwa1834 21:52清涼里
大祐旅館

今日は早めの出発なので、昨日コンビニで朝食を買っておこうと思っていたのだが、すでにおにぎりは売りきれだった。韓国でも日本と同じようなおにぎりがかなり一般的になっている。しかし残っているのは、なんとおでんの真空パック。韓国では朝から屋台のおでんを食べるのが一般的であるが、コンビ二の商品になっているとは。これを朝食とした。

ムグンファ

宿を7時に出発し、地下鉄一号線で清涼里(チョンニャンニ)へ。韓国の東方面へ向かう列車が出発する駅である。今日は行くところもなくなったソウルを離れ、冬ソナのロケ地巡りで春川(チュンチョン)へ向かう。韓国国鉄のホームページでは、残席数まで表示されるようになっており、混雑状況が一目瞭然。8時を過ぎるとほとんど満席だったので、7時50分の列車にしたのだ。

KTXができて以来韓国鉄道にもインフレが広がっており、急行列車扱いのトンイルでさえ、次々に特急のムグンファに格上げされている。春川路線は全列車ムグンファで、特急列車なのに各駅停車だったり、車内販売があったり、なんともおかしな状況である。普通列車のピドゥルギが全廃して間もないが、今度はトンイルが全廃の憂き目にあっている。

冬ソナの多くのロケが行われたのが南恰島(ナミソム)である。昔は遊園地として利用されていた小さな島であるが、芸術家が何十年もかけて自然と動物を楽しめる島に変貌させた。春川市でありながら、春川市の隣町加平(カピョン)市からフェリーが出ている。加平駅は清涼里駅から列車で1時間半。かなり多くの人がここで下車したが、地元の方が多いようである。

駅からフェリー乗り場まではタクシーで10分ほどということであったが、地図で確認したところ歩けない距離ではないだろうと歩いていくことにした。道路の案内があるので、道に迷うことはなかったが、途中舗装していない道があったりして、案外遠かった。なにやら周囲になじまない建物が見え始めたら、フェリー乗り場である。駅から徒歩40分といったところである。

南怡島

島の入場料とフェリー代で5,000won(660円)を払い、フェリーに乗り込む。すぐ目の前に島は見えているので、たった5分の乗船である。冬ソナで有名になる以前から、韓国人向けの観光地として知られている自然豊かな島で、日本でいうところの新宿御苑のようなところである。しかし、イベントを定期的に開催することで、箱物でなくとも人を集めている。

フェースとキスのベンチ

入り口からして冬ソナ宣伝ばかりであるが、島に入ればロケ地マップがあるし、カートのようなタクシーでロケ地巡りをしてくれるという。ちなみに、20分もあれば歩いて島を一周できるので、よっぽど歩くのがいやな人以外、必要はないだろう。メインともいえる並木道は最後にして、左回りで島を巡っていく。すると、放し飼いのダチョウが現れた。リスなどは考えられるが、ダチョウまでいるとは。

並木道

ファーストキスのベンチとか、皆で立った桟橋とか、その時のシーンを看板に掲載して立てており、いたれりつくせりである。そして島の中程に有名なオープニングにもでてくる並木道がある。これは自然にできたものではなく、何十年もかけてこの島の運営を任された芸術家が作り上げたものだそうだ。そして、その横にはチュンサンとユジンの像が立っている。

島の中心には観光案内所やお土産や、お食事どころなどがあり、そもそもの島の目的である絵画のギャラリーなどもある。1時間くらいのんびりゆっくり散策し、フェリーに戻ると、すさまじい数の客になっていた。日曜日ということもあって、ソウルから訪れた人たちが到着する頃なのだろう。混雑する前に出てこれて良かった。タクシーは何台か待機しているが、時間があるので帰りも歩いて帰る。

駅前の食堂に適当に入って、いつもの定番メニューのキムチチゲを頼む。韓国へきたら焼き肉と同じく定番のメニューである。これがべらぼうに辛くて、石鍋で出てきていつまでも熱いし、一口食べるほどに涙が出るほど。それでも何とか食べきって、駅に戻った。列車は1時間に一本くらいあるので、特に問題ないが、おおよそ予定していた時間の列車に間に合った。

春川明洞

春川駅は米軍キャンプの目の前にある。しかも中心街はその米軍キャンプの反対側である。まったく不便なところに駅があり、町中まで歩いていくだけでも大変な距離である。すっかり晴れてきて日差しの強い中、キャンプの南側を歩いていく。30分くらい歩けば町中であるが、その少し前に春川高校があり、その裏側に塀をよじ登ったロケ場所がある。ここでもお土産屋が店を広げていた。春川の中心街が明洞で、歩行者天国になっている。ここでもよくロケが行われ、看板やヨン様とチェジウの手形、ロケ地マップ、お土産屋など、すごいことになっている。日本人だけでなく、台湾人もかなり訪れているようである。

ここで夕食を食べてから駅に戻ろうかとも思ったが、夕食には時間があるしロケ地はまだあるらしい。それならぶらぶらしてみることに。米軍キャンプの北側をまわって春川湖へ向かうが、その途中で図らずもチュンサンの家、ユジンが駆けてきた通り、バスを止めた場所など、ロケ地が目白押し。しかもどこでもお土産屋が並んでいる。このような状態なら、反日運動よりも冬ソナブームに乗った方が正しい選択だろう。

春川湖

春川湖のロケ地まで歩いていく。チュンサンとバスを乗り過ごして降りた場所である。特に何もない風景であるが、ロケ地の看板が立っている。ところで、歩き方の情報はまったく間違った場所を示していた。読者情報にして責任逃れをするのが定番であるが、地図の場所を間違えるのは致命的。やはり作り方を変えないままターゲットを変えてしまったところに問題がある。

明洞に戻ると、ちょうど夕食には良い時間になっていた。歩行者天国の一つ入った路地が春川名物タッカルビ横町になっている。どこの店でもタッカルビだけを提供している。なかなか一人で入るとなると混んでいる店には入りにくいので空いている店に。一人前と言ってもかなりの量があって、さらには最後にご飯を入れて(別料金だが)炒飯まで付けられる。ビールも飲んでおなか一杯で、タクシーで駅まで戻る。

事前に調べた段階では、20時出発の列車まで席はなかったのでこの列車にしたのであるが、実際この列車にしておいてちょうど良かった。南春川から列車は混雑してきて、週末は混雑するというのは、日本人ではなく韓国人が利用していることがよくわかった。清涼里にはほとんど定時で到着し、地下鉄一号線に乗って22:30に宿に戻った。


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